つづき
俺は、麦を抱きしめたくなる衝動をなんとか抑えると、口を開いた。
Ama.
Ama.
麦
麦は俯いたまま、俺の次の言葉を待っていた。
Ama.
麦
麦
麦
麦
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
Ama.
セブプラに加入して、初めての冬は、
ばかみたいにメンバーとはしゃぐくらい、雪が好きだったのに、
いつの間にか、雪が来るのが億劫になっていた。
歌い手は、憧れで、自分のやりたい事だった。
でも、大変な部分が見えるようになってから、活動は活動でしかなくなりかけていた。
変わらないものなんて、この世にないと思ってた。
でも、こむちゃんへの想いや、メンバーとの絆だけは、変わらなかった。
俺は多分、これから先もずっと、
こむちゃんが、
皆の事が大好きなんだと思う。
麦
麦は、俺の胸に顔を埋めたままくすりと笑った。
麦
麦
麦
麦
Ama.
麦
麦
麦
麦
麦は俺の傍を離れると、くるりと背を向け歩き出す。
俺は、麦の姿が見えなくなるまで、その場で立ち竦み、涙を堪えていた。
Ama.
Ama.
そういう不器用な優しさが麦らしくて、
やっぱり、あの子は麦という1人の少年なんだと、
そんな当たり前な事に、改めて気付かされた。
キミのニセモノに恋をする。
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