歩いた少し先にあった 甘味処に入る。
席に着くや否や 乱歩さんは餡蜜を頼む。
甘いものは得意じゃないが、
其れに便乗して 私も同じものを頼んだ。
🍬🍬🍬
「お待たせしました」
程なくして運ばれてきた餡蜜に はしゃぐ乱歩さん。
一口食べると 甘ったるい味が口に広がる
くどい。
口に広がる甘味を どうにかお茶で流し込んだ。
無理して頼んだのが 間違いだったか。
江戸川乱歩
ねえ君、甘いもの苦手でしょ
葵波翠璃
え?
江戸川乱歩
注文する時も渋っていたし、今だって手が進んでない
葵波翠璃
良く判りましたね
葵波翠璃
でもたまには甘いものも悪くありません
江戸川乱歩
無理しなくていいよ
江戸川乱歩
僕が食べてあげる
葵波翠璃
え、でも私もう口付けて…
と、私が言い終わる前に、
乱歩さんは私の スプーンにかぶりついた。