なんで言っちゃうんだよ !?
当たり前じゃないですかぁ !!
黄さんからの電話が終わった後 。
説教される未来しか見えねぇ ..
そう言って 、ソファに勢い良く座る 。
( 人ん家だぞ .. )
不貞腐れた様な顔をして黙る桃さんを片目に 、
ブーっとバイブ音を鳴らすスマホをひとつタップする 。
.. いや 、しようとした 。
あ、.. の
数センチ先に見える、気持ち悪い程に整った顔 。
あの、これ h .. ッ
黙ってろ
いつの間にかソファに沈んだ体 。
全てを放棄した様な 、そんな顔で又俺に顔を近付ける 。
( え 、え !? )
焦りまくってる俺はお構い無しに、
幾度となく頭上で押さえ付けらる両手首 。
桃、さんッ
い ー じゃん
どうせ黄にはお前にしようとした事
バレてんだしさ、
それなら最後までヤッた方が良くない?
良くないですよ!!
スリル、一緒に味わおうよ
味わいたく無いです!!
黄さんからだろうか 。
何度も何度も 、止め処なくなり続ける着信音が、
耳から頭まで 、鐘の様に鳴り響く 。
で、電話くらい ..
取っても良いでしょ、?
だぁめ 、
可愛らしく 、あざとらしく 。
意外と彼に似合ってる笑顔を見せながら 、
服の中へ彼の大きな骨々しい手が侵入してくる 。
それにつられ、息が上がる 。
スリル = 快感 、 なんて馬鹿げた方程式が俺の中で生成されているのだろうか。
ぅ、ッ .. んっ
口を塞ごうにも、残念ながら手は自由ではない
上へ上へと迫ってくる指 。
ノンケな俺には苦痛でしかないが 、
無念にも触覚が有る限り 、無反応にはなれないだろう 。
( 黄さん 、.. )
( 早く来て .. (泣) )