君は星の子

すみません

ｶﾞﾁｬ

人がこっちに来る感じがした

そこから僕達は星の話を沢山した

気づけばもう夕方時。辺りが暗くなる前に帰らなくちゃいけなかった

タッタッタッタッ

ｶﾞﾁｬ

また今日もずっと星の話をした

このまま星の話ばかりでは 飽きられてしまうんじゃないかって怖かった

でも、他の話はしなかった もちろんその気になれば沢山話せる だけど…… これ以上踏み込んだらもう戻れない気がしたから

そんな心配もしないで呑気に星について語る君を 少し、少しだけ羨ましくなった時もあった。

他の話はしてないのに、 我儘だけどちょっとだけ僕のものにしたいと思った でもころちゃんも親がいるだろうしこんな性格なんだから 友達の1人や2人くらい…失ってもそれを補える程の 友達を持ってそう……

え？

僕悪い子だな 友達が僕だけって知ってちょっと ほんのちょっとだけ…嬉しかった

また星の話…… ころちゃんは僕のこと 星のこと知ってるただの友達 だと思ってるのかな……

ｶﾞﾁｬ

ブランケットを1枚渡された

ｶﾞﾁｬ

ブランケットが大きかったから くっつけば2人ではいるとみた！

まだ寒いのかな？ 顔色は…… ！？

！？！？！？！？ 可愛い

その場で告白しようかと迷ったけど言わなかった

ﾋﾟｰｰｰｰｰｰｰｰ

3年後 ころちゃんは癌で亡くなった 僕のお母さんはそのことに気づいていたけど なかなか言えなかったらしい

ﾍﾟﾗｯ

僕はころちゃんのお母さんから貰った手紙を 大切に開けた

手紙の内容は

るぅとくんへ、 僕は癌で長生きできないって言われてから 数年たったよ！すごいでしよ！ お医者さんにも褒められたんだ！ でも、最近は調子が悪くて…… 僕が壊れないうちに手紙を書くことにしたの！ いつも星の話ばっかりでごめんね、 僕は星しか共通でわかるものがなくて、 好きな食べ物も色も景色も 全部分からないからいつも窓から見てる星が 好きだったんだ〜！ るぅとくんと出会ってすごく楽しかった！ 僕は長生きできないから友達は 作らない方がいいって思ってたけど我慢できなくて るぅとくんと仲良くなったの でも、最近はるぅとくんを独り占めしたいって 思っちゃったりしてて、悪い子だよね、 るぅとくんは僕のことどう思ってるのか分からないけど 僕は 愛してるよ ころん

僕は出てきた涙を無理やり拭いたけど 全然止まらなかった

優しく抱きしめてくれる 何年ぶりだろ…お母さんが お母さんが、今はすごく暖かい

僕はこれでもかという程泣いた もう疲れて少し眠ってしまった。 僕は夜この階段に来た

君はもう、 この夜空に飲み込まれてしまっていた。

夜明け前、僕だけが知る君に会いに行く

"君は星の子"