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恋より先に、忠誠を。

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恋より先に、忠誠を。

4 - 3,ただいまのあと、ひとりじゃない場所

♥

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2025年07月07日

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第3話です!

その前に!!

なんと、F様100人突破しました〜!!!

私のこんな妄想話でしかない作品に、沢山の♡がつき、F様が100人も居ることに、正直びっくりです

これからも作品投稿頑張ります!!

ていう訳で

nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 兄弟パロ

ご本人様には一切関係ございません!
苦手な方はback推奨!

では!

どうぞ!!

3 ただいまのあと、ひとりじゃない場所

午後の陽が少しずつ傾き始め、六奏学園の校門の前に黒塗りのリムジンが音もなく滑り込んできた。

車体は鈍く光を映し、周囲の生徒たちの視線を自然と集める。

けれど、乗り込む三人の姿には、慣れた風の落ち着きがあった。

らん、みこと、こさめ。

由緒ある血を引く三兄弟は、制服の袖を整えながら車内に静かに身を沈める。

車のドアが閉まると、喧噪は切り離され、リムジンの中には穏やかな静寂が流れた。

誰もが言葉を発することなく、けれど、どこか居心地のよい沈黙がそこにはあった。

らん

……疲れたね、今日は

ぽつりと、らんが呟く。

その声は、誰かに聞かせるためのものではなく、自然と零れ落ちたようなものだった。

みこと

今日は人、多かったもんなぁ

みこと

俺、廊下で三回も呼び止められて、正直びっくり

隣の席に座るみことが、ややオーバーに肩を落とす。

その言葉に、こさめがくすりと笑って、前の座席から振り返った。

こさめ

人気者すぎだよ、みこにぃ

こさめ

でも、らんにぃだって、教室出る度誰かに声掛けられてた

らん

それ、こさめもでしょ

らん

廊下歩くだけで視線集めてた

穏やかな笑い声が、車内の静寂に柔らかく溶けていく。

特別なことのようで、けれどそれが“日常”であるということが、三人の表情から自然と伝わっていた。

────生徒たちの憧れ、注目の的、学園の象徴。

そう呼ばれることに、もう驚きはない。

ただその分、日常の「普通」が、どこか遠くなっていくことを、彼らはうっすらと感じていた。

やがてリムジンは、広大な敷地の奥に佇む屋敷のロータリーへと到着する。

タイヤの軋む音もなく停車した車のドアが開くと、そこにはきっちりと整列した三人の姿があった。

────なつ、いるま、すち。

それぞれの専属執事たちが、まっすぐに主人を見据え、静かに頭を下げる。

いるま

お帰りなさいませ、らん様

すち

みこと様

なつ

こさめ様

三人の王子たちは、それぞれの執事の前に立ち、ふっと表情を緩めた。

らん

ただいま

らんのその一言に、他のふたりも自然と続く。

けれどその短い言葉が、何故か今日だけは、少しだけ特別に響いた。

屋敷の中は、いつもと同じ静けさと整頓された美しさに包まれている。

けれど、家族が帰ってきたことで、ほんの少し空気が和らいだように思えた。

こさめの部屋の扉が閉まる音が、静かに響いた。

淡い水色のカーテンが風に揺れ、机の上には朝に飲み残した紅茶のカップがそのまま置かれている。

制服の上着を脱ぎかけたこさめが、ベッドのそばに立って振り返った。

なつ

こさめ様、制服をお預かり致します

なつがすっと手を差し出すと、こさめはジャケットを預け、少しだけ顔を綻ばせた。

こさめ

うん

こさめ

なつくん、ありがとう

こさめ

……ねぇ、手伝って?

なつ

はい

なつ

お任せ下さい

てきぱきとハンガーにかけるなつの手元を見つめながら、こさめはベッドの端に腰掛ける。

屋敷に戻ってきた途端、張っていた肩の力がふっと抜けた気がして、少しだけ気が緩んだ。

こさめ

ねぇ、なつくん

なつ

はい

こさめ

今日、休憩時間とか、昼休みに来てくれて……すごく嬉しかった

こさめの声は、普段よりも少しだけ高く、少しだけ甘えるように揺れていた。

その気持ちを隠さないところが、こさめらしい。

なつはそんなこさめの気配を感じ取りながら、ゆっくりと隣に腰を下ろした。

なつ

恐縮です

なつ

ですが、こさめ様が笑顔でいて下さるのなら、それが俺の何よりの喜びです

こさめ

なつくんって、学校でも屋敷でも変わらないから……安心する

その言葉に、なつのまなざしがわずかに柔らぐ。

執事としての立場を崩さぬようにと日々気を張っている彼にとって、そんなふうに言われることは、何よりの報酬だった。

なつ

こさめ様が安心できる場所を守ること

なつ

それが、俺の務めです

こさめ

……じゃあ、これからも、ずっと一緒に居てくれる?

なつ

はい

なつ

たとえ、どんな時でも────

なつ

そばにおります

その言葉に、こさめは静かにまばたきをして、まつげを伏せた。

頬がほんのり色づいているのを、なつは気づかないふりをした。

一方その頃、みことの部屋では、すちが丁寧に着替えの準備を整えていた。

やわらかな灯りのもと、静かな空気が流れている。

すち

今日は中庭でご一緒できて、嬉しかったです

みこと

俺もだよ

みこと

……すっちー、毎日来てくれてもええのに

すち

毎日来たら……他の子達に嫉妬されてしまうかもしれませんよ

みこと

俺の事、そんな見てる子おるんかな

みことが首を傾げると、すちは微笑みながらみことの前髪をそっと撫でつけた。

その手のひらは、屋敷に戻ってきたことで、よりやさしく、穏やかな温度を帯びている。

すち

当然です

すち

……俺は、みこと様のすべてを見ていたいとおもっていますから

唐突な言葉に、みことは思わず照れて視線を逸らした。

それを見て、すちがくすっと小さく笑う。

みこと

……すっちーってさ、執事やのに、たまにお兄ちゃんみたいやなって思う時ある

すち

それは、みこと様が俺を信用して下さっているからこそ、そう感じるのかもしれません

みこと

俺、すっちーのこと……好きだよ

その“好き”が、どんな“好き”なのか。

言った本人にも、まだはっきりとはわからなかった。

けれど、すちには十分すぎるほど響いていた。

らんの部屋。

机の上には、整然と並べられた文具と明日の時間割。

それはいるまが、事前にきっちりと準備したものだった。

いるま

本日の予定はすべて整理致しました

いるま

何かご要望があればお申し付けください

らん

ない

らん

いつも通り、完璧だね

いるま

当然のことをしたまでです

いるまはらんのすぐ隣に控えながら、整った姿勢のまま表情を崩さない。

けれど、長年仕えてられてきたらんにはわかる。

その声の端に、ほんの少しだけ“柔らかさ”がにじんでいることに。

らん

なぁ、いるま

いるま

はい

らん

お前、学校と屋敷で声のトーン、少し違うよね

いるま

……気のせいかと

らん

屋敷の方が、ほんの少しだけ優しい

らんが肩をすくめるように言うと、いるまは珍しく黙り込んだ。

その反応に、らんが小さく笑う。

らん

……それ、嫌じゃないって意味だから

いるま

……心得ておきます

ふたりの間には、他人には測れない距離感がある。

けれどその距離は、いつだって“近くにいる”ための距離だった。

夜が深まり、屋敷の明かりが一つ、また一つと落ちていく。

三人の王子と三人の執事。

それぞれの部屋に、それぞれの光が灯り、静かに一日が終わっていく。

けれど、心の奥底では、確かに何かが芽生えていた。

 “主と従者”という関係の、その少し先にある、誰かを想う気持ち。

まだ、それを恋と呼ぶには早すぎる。

けれど────忠誠の、その先へ。

そんな夜が、今夜も静かに更けていった。

第3話・了

お帰りなさい!!

次回!

𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡40

では!

ばいばい!!

恋より先に、忠誠を。

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