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1 - Episode1¦story for us.

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2022年12月12日

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吸血鬼ってやっぱり不死身なの?

俺の腕の中で笑ってる男の体は 真っ赤に染まっている

それでも俺を心配させぬように 「大丈夫だから」 などとほざきやがる

俺はこの男ほど酷い傷は負っていないが 軽傷とは言えない状況

そんな中俺の腕の中で 真っ赤に染まっていた男の体は 徐々に修復し始めている

この光景を見るのが 初めてと言うわけではないが

俺よりも重症だった奴が 今じゃもう無傷と言えるほどまでの 体になっているのに苛立ちを覚える

陽夏

な?大丈夫だろ?

男は立ち上がって笑顔で俺に言う

奏多

それでも俺は心配なんだよ…

陽夏

はいはい

陽夏

とりあえず怪我治すから

陽夏

奏多の家まで行こ

奏多

ん…

そう言って 陽夏が俺を抱えてくれる

奏多

いッ…

陽夏

大丈夫か?

奏多

なんとか…

陽夏

なるべく人目避けて帰ろ

奏多

うん

陽夏に家まで連れてきてもらい 風呂場で血を洗い流す

奏多

結構酷いな…

陽夏

タオルとか置いとくぞー?

奏多

あー、助かる

鏡に映る自分の体を見て 俺は不安になる

俺は怪我をしても綺麗に治らない あいつとは違うから

奏多

また傷増えたな…

陽夏

お、出たか

奏多

すっきりした

陽夏

お前本当に無理すんなよ?

陽夏

お前は俺と違って人間なんだから

奏多

あぁ…

陽夏の言葉が胸に刺さる

そんなこと俺が1番よくわかってる

陽夏

別に俺の手伝いとかしなくていいからさ

陽夏

人間に殺しなんてやっぱ無理なんだよ

奏多

俺が手伝いたいんだよ

奏多

俺はお前と居たいんだよ…

陽夏

俺だって奏多と一緒にいたいよ

陽夏

でも、奏多に無理させたくない

奏多

無理じゃない!

陽夏

はぁ…

陽夏

じゃぁ、せめてもう少し自分の体を大切に扱って

奏多

…わかった

陽夏

さて、食事の時間だな〜!

重い雰囲気を変えるためか 明るい口調で話し始める

陽夏は自分の鞄を漁り始める

陽夏

今日の分の食事〜!

鞄から取り出したのは 血液の入った瓶

蓋を開けて一気にその血液を飲む

陽夏

んー!

陽夏

やっぱ若い奴の血は上手いなっ

奏多

そーかよ

陽夏

いつか奏多の血も…

奏多

嫌だ

陽夏

わかってるって〜…

陽夏

俺も奏多の事を殺したい訳じゃないんだから

奏多

はいはい

奏多

俺は今から食事の準備だってのに

陽夏

お先頂きました〜っ

わざと大きいため息を残して 俺はキッチンに向かう

それと同時に 陽夏はテレビの電源を入れる

陽夏

あ、ニュースなってるよ

奏多

なにが?

陽夏

佐々木財閥の娘

陽夏

佐々木歩美さん殺害って

奏多

あぁ

陽夏

まさに今俺が飲んでる血液の持ち主♡

奏多

美味しいねー

陽夏

超美味い

奏多

次の相手また探しとけよ

奏多

すぐ無くなるんだから

食事の用意をして陽夏の隣に座る

陽夏

はいはい

陽夏

ほんとにお前は俺が大好きだよな

奏多

…そりゃな

陽夏

俺も大好きだよ

陽夏は俺の頬に手を添え 口付けをする

いつまでこの生活が続くのか 俺はそんなことを考えて

明日も生きていく。

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