密かに前から
気になってた
同じクラスの女の子。
毎日チョコ食ってるくせに、
ニキビひとつ
顔にないから
…少しムカつく。
昨日の夜中に
どうしても甘いものが
食べたくなって、
近くのコンビニに
チョコレートを買いに行った
俺を褒め讃えたい。
だってそのコンビニに
居たんだもん、
夜中の4時なのにさ。
本人は気付いてないっぽいけど
「んー、」
なんて可愛らしい
声を漏らしながら
チョコレートと
にらめっこ してた。
とりあえずチョコレートコーナー
の隣のグミコーナーの
前に立って、
その子が先に決めるのを
待って見てた。
しばらくすると、
レーズン…かな
そんな感じのチョコレートの
箱を手に取ったから、
思わず『美味い?それ』
なんて声をかけてしまった。
◯◯
案の定、びっくりしたような
顔で俺に言葉を返す女の子。
そりゃそうだ、
話したこともない
クラスの男に声を
掛けられるとか
思わないもんね。
自分から話しかけたのに
その場にいるのが
恥ずかしくなって
同じレーズンのチョコレートを
手に取ると
逃げるようにレジに向かった。
ジョングク
チョコレートは
ビターしか買わないのに、
気づいたらこれ
買っちゃってるし。
食べないのも勿体ないから
箱を開けて
1ダースに分けられた
四角い形のチョコを
1切れ 取ると
口の中に放り込んだ。
あ、
ジョングク
少しお酒が入ってるのか、
レーズン独特の酸っぱさに
苦いラム酒の味。
悪くないじゃん。
…
…
次の日、
眠たい目をこすって
制服に身を包むと
食べかけのレーズンの
チョコレートを
ズボンのポケットに入れて
学校に向かった。
ジョングク
ジョングク
ジョングク
教室に入って、
周りをうろつく友達に
テキトーに挨拶を
済ませると、
ちょうど真ん中の
自分の席に座って、
ポケットから取り出した
チョコレートをまた一つ
頬張る。
友達
友達
友達
ジョングク
ジョングク
俺の隣の席に勝手に座る
友達に視線も向けず、
チョコレートを食べる俺に、
またそいつは口を開く。
友達
友達
友達
友達
友達
友達
ジョングク
ジョングク
あながち
間違ってないし?
友達
ジョングク
ジョングク
勝手に俺のチョコレートに
手を伸ばす
そいつの手を叩くと、
大げさに「あー、骨折れたー」
なんて言うから
マジで折ってやんぞって
心の中で呟く。
その時、
少し離れた斜め後ろの
席に誰かが座る音。
あ、あの子が来た。
机の下で昨日買った
チョコレートを開いて、
俯きながら口に含んだ彼女。
外は冬に近づいてきて
すげー寒いって言うのに
その子の頬はピンクに染まって、
それは耳までも赤くしていた。
なんであんなに顔赤くしてんだ?
ジョングク
俺がさっき、
『好きな子が買ってたからさ』
って言ってたの、
もしかして聞こえてたりしてた?
恐る恐る彼女の方に視線を移すと、
目が合ったかと思えば
すぐに顔をそらされた。
そして唐突に立ち上がったその子は、
他の友達を連れて教室を出ていく。
ジョングク
友達
ジョングク
お わ り
♥多ければ 続く…?
コメント
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続きみたいです!!!!!!お願いします!!!!!!
続きお願いします!