テラーノベル
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チリン…
繊細な風鈴の音
古い木製のドアがゆっくりと開けられ、 午後の柔らかな木漏れ日と一緒に1人の影が滑り込んできた
日本
カウンターの奥から顔を上げ、いつもの丁寧な笑顔を浮かべる ここは町の喧騒から少し外れた路地裏にある、小さな古本カフェ
入ってきた人物の顔を見て少しだけ驚き、それから目を細めた
日本
マフラーに少し顔を埋めるようにして入ってきたのは、韓国
韓国
カラン、と氷が微かな音を立てる。 差し出した透明な硝子の器には、漆黒の液体が揺れている。
日本
韓国
彼は小さく息を吐き、静かに喉を鳴らして、その漆黒を一口含んだ
韓国
日本
カウンターに軽く肘をついて尋ねると、彼は器を見つめたまま、苦笑いをした
韓国
彼はそう言ってカウンターの隅に目を向けた そこには今朝活けたばかりの小さな冬青の枝がある
韓国
日本
観察力を持つ人に自分のセンスを認められるのは、少し誇らしい気持ちだった
韓国
日本
そう返すと、彼はほんの少しだけ口元を緩め、今度はゆっくりと時間をかけるように 再びブラックコーヒーを口に含んだ
日本
思い出したようにカウンターの下に手を伸ばす
日本
取り出したのは、少し古い単行本 丁寧に手入れされた布張りの装丁は、深い夜空のような藍色をしていて、 表紙には銀色の箔押しで小さな星のような模様が描かれている
韓国
彼の澄んだ瞳が、わずかに見開かれる
日本
韓国
彼は本を見つめたまま嬉しそうに、少しだけ口元を緩めた。 そっと最初のページをめくり、活字の並ぶ静かな世界へと視線を落とす
窓の外では、いつの間にか西日が茜色から薄紫色の夜へと移り変わろうとしていた
しばらくして本を閉じ、最後の珈琲を静かに飲み干す
韓国
日本
彼の邪魔をしないよう、静かにカウンターの奥へと下がる
カラン、と氷が解ける微かな音。 再び髪が擦られる柔らかな音だけが薄暗くなり始めた店内に満ちていく
風鈴のなるこの小さな場所で
差し込む薄紫の光の中で静かに、物語の続きへと指を滑らせていた
睡眠剤
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コメント
1件
かふぇおれさん、素敵な世界でした。風鈴の音から始まる静かな導入が、もうすでにこのカフェの空気を肌で感じさせてくれましたね。韓国さんの「外は音が多すぎる」という台詞、本当に共感します。あの忙しない日常から逃げ込むようにして訪れる場所って、誰にでもあるものだと思うんです。そして日本さんが差し出す一冊の藍色の本…布張りに銀の星箔押し、という装丁の細かい描写に、私、グッときました。古書研究をしている身としては、ああいう“手にとって確かめたくなる”本の匂いや手触りを想像させる書き方が、本当に巧いなと。ふたりの間に流れる無言の信頼感が、とても温かくて、続きが気になります。お疲れさまです、次も楽しみにしていますね。