センセイ、なんて呼ばない

まだ、ドキドキが残ってる

怖かったんだ

なぜかはわからないけど

分かりたくもないけど

謙杜のことが怖くなった

翌朝

体調、本当はすこぶる良いんだ

でも今日ケントにあったら

自分が狂っちゃいそうだった

次の日

ケントとの距離が近くなるかな

そんなわけないけど

ケントはウチのお客さんで

他クラスの先生に過ぎない

これ以上はダメだよね、って

自分に言い聞かせる

このドキドキも

収まらせなきゃダメだよ、おと。

♪ 猫ふんじゃった

♪ エリーゼのために

それから私とあおいちゃんは

だんだん仲良くなっていった

しかしある日

プルルルルル

私でも知らないのに

ケント…

なんでOKしちゃったの…？

当日

私は今

茂みの中に隠れている

ついてきてしまったのだ…

ゴソゴソッ

わ、しくった…

まっぴらな嘘だ

ケントは誘ってくれなかったんだ

そう思うと苦しくなった

次の日

キーンコーンカーンコーン

私は…

あのとき、チャイムが鳴っていなかったら

私はなんて答えたんだろう

言わないといけない

ケントはダメだって

でも

言えなかった

つづく