太陽
トントン
太陽
(荷物OK、服装OK)
太陽
よし
六美
どこか行くの?
太陽
あぁ、今日は予定があって
六美
行ってらっしゃい
太陽
行ってきます
太陽
えっと……
陽菜斗
あー、あー
陽菜斗
よし!
陽菜斗
おっはようごさいまーす!
マネージャー
おはよう陽菜斗!
陽菜斗
マネさんおっはよー!
マネージャー
今日も元気ね!
マネージャー
その調子でライブもよろしくね!
陽菜斗
了解っす!
陽菜斗
みんなー!
陽菜斗
盛り上がってるー?
リスナー
イエー!
陽菜斗
今日のライブもっと盛り上げてこー!
リスナー
イエーイ!
陽菜斗
じゃあ最初はー
俺は嘘つきだ
学校でも、家でも
誰の前でも嘘をついてきた
元々こういう性格だった訳では無い
むしろ
嘘は嫌いだった
学生
お前やっぱ最高だな!
学生
そうか?w
太陽
(あ、嘘ついてる)
昔から嘘か本当かは何となくわかった
どんな事でも、どんな時でも、どんな人でも
多分見る力があったんだと思う
だからこそ嫌いだった
嘘なんて絶対に正しいことじゃないから
小学生
ワイワイ
太陽
……
人を愛したり、人に愛されたりすることは無かった
本当の親には捨てられ、里親に育てられた俺は
愛を分からずに育ったから
そんなある日
夢のような体験をした
アイドル
ーーーーーー!
親の好きなアイドルのライブについて行った時に
たまたま見たものだった
凄かった
彼女は嘘をついている
わかってた、でも
とても活き活きとして
とても美しかった
興奮せずにはいられなかった
アイドル
•*¨*•.¸¸♬︎•*¨*•.¸¸♬︎•*¨*•.¸¸♬︎•*
太陽
.*・゚ .゚・*.
こんなに綺麗な嘘を初めて見た
そして同時に思った
嘘をつけば愛せるのではないか
どんな人でも
どんな事でも
この時からだろう
嘘を好きになったのは
陽菜斗
誰かに愛さたことも
そこから俺は嘘をついた
陽菜斗
誰かのこと愛したことも
みんな愛してくれた
陽菜斗
ない
みんな信じてくれた
陽菜斗
そんな私の嘘が
俺はアイドルになった
陽菜斗
いつか本当になることを
もっと色んな人に愛された
陽菜斗
信じてる
けど
陽菜斗
いつかきっと全部手に入れる
愛は分からないままだった
陽菜斗
私はそう
だから
陽菜斗
欲張りなアイドル
これからも嘘をつき続ける
陽菜斗
等身大でみんなのこと
みんなのことを
陽菜斗
ちゃんと愛したいから
愛したい!
陽菜斗
今日も嘘をつくの
みんなに
陽菜斗
その言葉が
愛されたい!
陽菜斗
いつか本当になる日を願って
いつか心の底から
陽菜斗
それでもまだ
「愛してる」を言えるように
陽菜斗
君と君にだけは言えずにいたけど
「愛されてる」と言えるように
陽菜斗
あぁ
そんな
陽菜斗
やっと言えた
自己中で
陽菜斗
これは絶対嘘じゃない
欲張りな
陽菜斗
「愛してる」
俺を言えるように