部屋には血まみれの床と、割れたガラスの破片が散らばっていた。
机の上にからの薬瓶が5つ。まれはまるでのあさんの心の中を無造作に表しているように見えた。
机の上には毎日記録された日記もあった。
ページをめくると、驚きの言葉ばかりが並んでいた。
死にたい
その言葉だけが3ヶ月もの間、毎日のように繰り返し書かれていた。
メンバーたちはのあさんがどれだけの苦しみを抱えていたか、初めて知った。
Y_🍗
ゆあんくんは震える声で呟き、無意識に、ノートを握りしめる
D_🦊
S_🐸
その場にいる誰もが言葉を失っていた。
何も出来ない自分たちの無力さに涙が溢れ出てきた。
病院に到着したのあさんは意識が朦朧としながらも、処置室へ運ばれた。
処置室で医師たちは必死にのあさんの傷を確認していた。
医師
医師
医師
その言葉に処置室内は凍りついた。
のあさんを運んだ救急隊員も冷静に対処していたが、その表情には焦りが隠しきれなかった。
こんなに大量の出血でいつ意識を失ってもおかしくなかった。
それを分かっていたからこそ、救急隊員たちは必死に処置を施した。
医師
医師が声を上げ、やっと一息ついた。
だが、まだ安心はできなかった。 大量の出血で体力を奪われていることは確かだった。
そのままのあさんは病室へ運ばれた
時間が経つにつれて、のあさんの意識は少しづつ、戻り始めたがやはりその顔に浮かべる表情は無表情でなにか遠くを見つめるような目をしていた。
何度もメンバーたちは病院に通ったがのあさんは一言も話さなかった。
のあさんが無事に回復し、退院することになった。
しかし、身体が元気を取り戻しても、心の傷は癒えないままだった。
メンバーたちが声をかけても、のあさんは無反応だった。
その日の夜、のあさんが1人で部屋に戻って行ったのを見送った後、メンバーたちは再び自分たちの無力さを痛感していた。
どんなに心配しても、どんなに愛しても、のあさんはその愛を受け入れることなく、ただ、1人で悩みを抱えているようだった。
コメント
2件
いい作品です。誹謗中傷はたしかに、やられてる側は、しんどいからわかります。