辰
…ん、どこ?ここ
目を覚ますと、辺りが見えないほど暗い部屋に居た
辰
確か、私は学校から帰っていたはず…
寝起きだからか、はたまた何か別の原因があるのか分からないが、
意識がぼうっとする中でも必死に頭を整理する。
しばらく経ち、目が暗闇に慣れて、辺りがよく見えるようになった
辰
あ、あった。ドアだ
すぐ視界にドアを捉え、そこに向かって歩き出すと
じゃら
辰
…痛っ
辰
…何これ
そこには、足枷と鎖があった
鎖は私がさっきまで寝ていたベッドの足に丁寧に固く結ばれている。
足枷はというと
足が傷つかないようにか、輪っかと私の足の間にご丁寧に布が引っ掛けてある
??
あ、よーやく気ぃついた?
かえって気持ち悪い気遣いに絶句しているとドアが開き、金髪のチャラめの男が入ってきた
辰
…貴方がコレを?
成る可く舐められないように強めに発言する
…まあ、誘拐されてる時点で舐められてはいると思うけど
男はしばらく考える素振りをすると、こちらに近寄ってきた
辰
ッ、来ないで!
身の危険を感じた私は、後退りしながら威嚇するように声を荒らげた
しかし男は歩みを止めず、不気味な笑みを浮かべている。
辰
…来ないでって言ってるでしょ!
いつの間にか後ろは壁で、私は追い詰められている形になっていた。
??
そんなに警戒せんでやぁ
そう言いながら男は私の直ぐ後ろにあった壁に手を着いた
男の顔が近づき、バチッと目が合った
辰
(あ、完全に“目”見られてる)
コレは引かれた…
いや、引かれたらそれでいい
そうしたら此処から解放してくれる…
??
目、めっちゃきれぇやん
辰
…え?