テラーノベル
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コメント
2件
初コメ失礼します!! これ母親からしたら恐怖すぎますね...!笑 なんかもう凄いです!!ほんとに面白いです!!!!実はアプリ入れる前に、Safariでななかさんのお話を拝見させていただいてて!!イラストも上手いしお話も書けるし...え?神ですか??これからも頑張ってください!! ps.可能であればフォロバしてくださるとありがたいです...ななかさんの他の投稿見たくって、、
体育館からようやく校舎まで戻って来て、 長い廊下を優杏におぶられながら進んだ。
授業中だから、私たち以外誰もいない
藤野 翠
ようやく一安心して、私は優杏に謝った
広瀬 優杏
実際にスイスイと歩けているし、 優杏は本当にこれくらいなんともないらしい
広瀬 優杏
優杏が得意気に言う
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
広瀬 優杏
広瀬 優杏
ペースを落とさずに、 優杏は廊下を歩いていく
藤野 翠
藤野 翠
私はそう呟いて、そのまま優杏の背中に 頭を預けて揺られていた
広瀬 優杏
優杏は溜息をついて言う
両手を組み直し、また私の体をもう一度 支え直した
広瀬 優杏
私が言葉を返す暇もなく優杏は皮肉る
広瀬 優杏
広瀬 優杏
広瀬 優杏
私は何も言えなかった
優杏は笑う
でも、その笑いはいつもの元気な笑いじゃ なくて、少し冷めた笑いだった。
広瀬 優杏
藤野 翠
広瀬 優杏
広瀬 優杏
広瀬 優杏
広瀬 優杏
広瀬 優杏
それっきり、優杏は何も言わなくなった
優杏は、きっと私のためにも ああ言ってくれたんだろう
それなのに、私は返す言葉が見つからなくて
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
どうしよう
何か言わなきゃ
あのとき優杏が言ってくれたように、 私も………
藤野 翠
優杏が今どんな顔をしているかはわからない
サラサラとした優杏の黒髪が揺れるのを 見つめながら言った
藤野 翠
こんな場所にいるなんて、もう嫌だ
私だって、こんな学校生活、大っ嫌いだ
「もう無理だ」って思っても、 周りは休ませてくれない
藤野 翠
ポタ
私の膝から、血が一滴落ちる
優杏はそれに気づいて足を止め、 ポケットに片手を突っ込んだ
その赤色だけがやけに鮮明で、 急にもう全てどうでもよくなった
藤野 翠
小さく、でもハッキリ私はそう言った
藤野 翠
沈黙
ハンカチを掴んでポケットから 出しかかった優杏の手はピタリと 止まっていた
広瀬 優杏
ポカンとした理解が追いついていない顔で、 優杏が振り返って私を見つめた
藤野 翠
その優杏の顔を見た途端、ハッと我に返る
藤野 翠
自分で自分のセリフにびっくりした
今、私なんて言った?
藤野 翠
優杏、なんて返してくるんだろう
広瀬 優杏
優杏は私をゆっくりと下ろし、 振り向いて私の両手を取った
広瀬 優杏
キラキラとした眼差しを私に真っ直ぐ 向けて、優杏が言った
さっきまで冷めていた目が、 嘘みたいに輝いていた
藤野 翠
翌日
私は自室で荷物をひっくり返し、 通学リュックから物を入れたり出したりを 繰り返していた
静かで無駄に広い私の部屋に、荷物を 出し入れする音だけが響く
この家にいるのも、今日が最後かもしれない
そう思っても、不思議と実感はなかった
一度手を止めて、部屋を見回す
それからベランダに出て、空を見上げた
今は就寝前
もうすっかり夜中なのに、そこら中に 窮屈そうに建っている建物のせいで 目が痛くなるくらい明るかった
高いビルにより遮られた狭い夜空には、 小さな星がチラホラ見えるだけで 月も見えない
今日は新月かな。 それともビルに隠れてるだけ?
ベランダからの景色は狭苦しくって、 ここから出られないみたいな感じがする
藤野 翠
私はすぐ部屋に戻り、 また荷物を用意し始めた
藤野 翠
藤野 翠
『逃げちゃおっか、二人で』
昨日、私が勢いで言った言葉だった
でも、優杏はそれにめっちゃ賛同して…
なんか行くことになっちゃった
藤野 翠
けど
藤野 翠
今、胸の奥がむずむずするくらい ワクワクしてる
藤野 翠
いつも通り家を出て、駅まで歩く
途中で銀行に寄って、口座から大金を 引き出した
罪悪感が凄かったけど意を決してそれも 飲み込んで、財布に札束を突っ込み 無理矢理別のことを考えた
早足に駅まで歩いて、トイレへ駆け込んだ
急いで着替えて個室を飛び出し、スマホの トーク履歴を確認しながら早足にいつもと 反対方面の電車に乗る
私は揺られながら集合場所へ向かった
広瀬 優杏
学校の最寄り駅から少し離れた、 見慣れない駅のホーム
聞き慣れた声に、見慣れたその姿に、 ひとまずホッとする
でもそれと同時に、来たこともない場所 なのに、もう引き返せない気がした
平日の中途半端な時間だから人は少なめ
制服から着替えた優杏が、こっちに向かって 手を振っている
そこら辺の大人に不審がられて、 制服から学校を特定されて連絡でもされたら たまったもんじゃないからね
リュックは色と形指定で直接どの学校か 調べることはできないだろうし
藤野 翠
広瀬 優杏
広瀬 優杏
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
藤野 翠
広瀬 優杏
私の家は貴族とまではいかないが一般よりも 上流の家系だ
広瀬 優杏
藤野 翠
藤野 翠
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
優杏とこんな会話をしてると、ようやく 本当に今から二人で学校放り出して 逃げ出すのだと実感が湧いてきた
「怖い」と「ワクワク」が混じった 変な気持ち
広瀬 優杏
優杏はパンッと手を叩いた
広瀬 優杏
その明るさと軽さに、少しだけ救われる
私たちは、二人並んでホームへ歩き出した
もう、振り返らない
同時刻、藤野家
プルルルル……
急に、学校から電話がかかってきた
藤野の母
応答ボタンを押す
藤野の母
先生
先生
それを聞いた途端、心臓がドキッと跳ねる
電話の担任の声に、私は一瞬黙った
胸の奥に小さな違和感が広がる
藤野の母
時計を見る
翠なら、ついさっき見送ったばかりだ
藤野の母