体調不良集🎲

遅くなってしまったー！

ハッピーエンドだ！

実は俺には、 誰にも言ってない持病がある。

それは…

そう、喘息だ。

小さい頃からあった。

治ることのない、一生を 共にする病気だった。

別にもう慣れたから、 気にしてなかったのに。

最近はどうも調子が悪い。

喘息も悪化してきたのだ。

きっとこの場所の空気の悪さが 原因だろう。

できれば…誰にも言いたくなかった。

迷惑なんてかけたくないし、 単純に言うのが怖いってのもある。

所詮病気がある人間なんて、 誰もみてくれない。

周りの足を引っ張る。

そう印象がついて、 どうにも言い出せなかった。

だから、俺は密かに ある事を考えていた。

誰にも言えない秘密だった。

最近…りうちゃんの様子が変だった。

いつも人といる時は、 ドキドキハラハラしている様だった。

やっぱり、 みんなの声なんて届いてない。

まるで違う事に いっぱい、いっぱいって感じ。

本当にどうしたのか。

なんだか嫌な事を 想像しちゃって話しかけた。

僕の想像なんだから、 こんな事は起こらないで欲しい。

だからあらかじめ りうちゃんに釘をさすことにした。

その笑顔は、本当なの?

プルルルル、

ピ。

ピｯ。

プルルルル、

プルルルル、

出てｯ、出てｯ！！

ピ。

そう焦っていると、 やけに落ち着いた声がした。

いやいやｯ！ めっちゃ心配してんだからｯ

なんだか嫌そうな声。

本当にどうしちゃったの? りうちゃんｯ

思ったよりも深刻だった。

どうして移動してるのに自分では どこにいるか分からないのｯ⁉︎

ピｯ。

僕の…聞き間違い?

りうちゃんは…今なんて

最後にりうちゃんと話して3時間後。

結局りうちゃんは見つかった。

血だらけのところを、 兄貴が見つけて保護した。

意識は無くなっているが 命に別状はなかった。

りうちゃんはまだ起きない。

すやすやと眠っている。

僕の頭には、みんなの話し声と 点滴の音が響いていた。