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霧雨魔理沙

お前が、フランか。

私が、フランと始めて出会ったあの日。

レミリアから、フランのことを聞いていた。

「あの子を、意味もなく閉じ込めてしまった」と。

「フランドール・スカーレットを、助けて欲しい」と。

レミリアはいつも言っていた。

その情報だと、私が助けられそうには無かったが

ある時紅魔館一同で頭を下げてきたので

断りきれなくなった。

でも

これが感動のストーリーを生み出す事になるなんて

この時は考えもしなかった。

霧雨魔理沙

お前が、フランか。

フランは、キョトンとした顔でこっちを見る。

フランドール・スカーレット

どうして?

フランドール・スカーレット

どうして私の名前を知ってるの?

霧雨魔理沙

お前の姉さんから聞いた。

フランドール・スカーレット

私はもう誰とも関わりたくない。

フランドール・スカーレット

ここから消えて

私はその言葉を無視し

フランを箒に乗せた。

フランドール・スカーレット

ちょっ…えっ!?

驚いたようだ。

私はマスパで部屋に穴を開ける。

そしてそのまま空を飛ぶ。

フランは楽しんでいた。

フランドール・スカーレット

名前はなんていうの?

霧雨魔理沙

私か?

フランドール・スカーレット

貴方しかいないじゃない

霧雨魔理沙

まあな

霧雨魔理沙

私の名前は

霧雨魔理沙

霧雨魔理沙だよ

フランドール・スカーレット

いい名前だね!

霧雨魔理沙

ありがとな!

時が流れた。

私はもう、寿命らしい

立つこともできない。

でも、フランは毎日来てくれる。

それだけが心の癒やしだった。

フランドール・スカーレット

魔理沙!今日も来たよ!

霧雨魔理沙

ああ。ありがとな

フランドール・スカーレット

ねえ魔理沙?

霧雨魔理沙

どした?

フランドール・スカーレット

パチュリーがね、魔理沙は元気?って言ってたよ

霧雨魔理沙

ふーん

霧雨魔理沙

じゃあ

霧雨魔理沙

元気だよって伝えてくれるか?

フランドール・スカーレット

元気じゃないくせに

霧雨魔理沙

ははは、悪かったな

こんな感じで楽しそうに話しているが

実際は結構辛い。

一音発するだけでも苦しい。

けど、フランに弱々しい姿は見せたくないから

無理をする。

フランドール・スカーレット

魔理沙、無理してるでしょ

霧雨魔理沙

そ、そんなことないぜ

フランドール・スカーレット

だって苦しそうだもん

フランドール・スカーレット

ねえ、魔理沙。

フランドール・スカーレット

約束したいことがあるの。

霧雨魔理沙

なんだ?

フランドール・スカーレット

死なないで。

霧雨魔理沙

っ!!!!!

フランドール・スカーレット

お願いだから。

フランドール・スカーレット

私の前から消えないで。

霧雨魔理沙

んなこと言ったってな…

フランドール・スカーレット

わかってる。わかってるけど…

フランドール・スカーレット

最後のお願いだから…

泣きそうになるフラン。

泣かれると大変だから、必死に止める。

霧雨魔理沙

ち、ちょっとまて!

霧雨魔理沙

私が来てる服とかあげるからっ!

霧雨魔理沙

マジックアイテムもフランにやるからさ?

霧雨魔理沙

だから泣かないでっ!(汗)

フランドール・スカーレット

ほ、ほんと!?

霧雨魔理沙

ああ、ホントだよ

フランドール・スカーレット

ありがとう!

しばらくして、フランは帰った。

部屋は一気に静かになった

霧雨魔理沙

霧雨魔理沙

私はもうじき死ぬのか…

霧雨魔理沙

霊夢は…元気かな…

霧雨魔理沙

せっかくなら

霧雨魔理沙

遺書ぐらい書いておこうかな…

私は遺書を書いた。

仲が良かった友達から、仲の悪かった父親のことまでびっしりと。

霧雨魔理沙

これで…安心して眠れるな…

こうして私の人生は終わりを告げるのだった…

霧雨魔理沙

お前が、フランか。

ある時、いきなり部屋に入ってきた魔法使いのことを、私は今でも覚えている。

昨日、魔理沙が死んだ。

フランドール・スカーレット

ううっ…まりさぁ…

フランドール・スカーレット

死なないでって…

フランドール・スカーレット

おいてかないでって言ったじゃん…

お葬式では、たくさんの人が来ていた。

咲夜も、泣いていた。

お姉様が、必死に慰めている。

メイドの泣き顔を私は始めて見たかもしれない。

私は森近さんという魔理沙の兄貴分に当たる人に

面倒を見てもらっていた。

フランドール・スカーレット

お兄さんは、悲しくないの?

ふと、聞いてみた。

森近霖之助

悲しいさ、そりゃあ。

森近霖之助

でもね

森近霖之助

そういう時、魔理沙は

悲しい顔を、一切しなかったんだ。

森近霖之助

だから、僕も泣いてはいけないと思ってね。

フランドール・スカーレット

そっか…

私も、見習わなければと思った。

お葬式の日の夜。

咲夜は泣きつかれて寝ていた。

その時に、遺書を見せられた。

私のことについてびっしりと書かれていた。

終わりの方には、目を疑うようなことが書いてあった。

"私の遺品を、すべてフランにやる。"

"だから、もう泣くなよ"

"約束だぜ"

フランドール・スカーレット

あの時のだ…!

嘘。場しのぎに使った言葉だと思ってたのに。

お葬式が終わったあと、本当に遺品をもらった。

私はすべてのものを身に着けて。

魔理沙との思い出のスペカを使ってみる。

マスター スパーク

ドォォーンと音が響く。

技が、使えた。

あれから、何年がたっただろう。

紅魔館に、大変な知らせがやってくる。

八雲紫

あのね。

八雲紫

明日、幻想郷が崩壊するわ。

フランドール・スカーレット

はぁ!?

八雲紫

原因は、魔力の消費不足。

八雲紫

今までは魔理沙が大量に消費してたんだけど…

八雲紫

それがなくなってしまったから。

八雲紫

だからね、フラン。

紫は、優しく話しかける。

八雲紫

貴方が、魔力を使ってくれないかしら。

フランドール・スカーレット

でも…

八雲紫

恋符を使えるあなたなら

八雲紫

きっとやれる。

八雲紫

だから、お願い。

私は

引き受けた。

マスパを撃ちまくって

幻想郷を救うことが出来た。

霧雨魔理沙

よお、フラン。

聞き覚えのある、その声。

フランドール・スカーレット

魔…理沙?

霧雨魔理沙

ふふ。頑張ったな。

霧雨魔理沙

辛かっただろ?

フランドール・スカーレット

うん…

霧雨魔理沙

( ´・ω・)ノ“(・ω・` )ナデナデ

霧雨魔理沙

辛いとき、ここに来い。

霧雨魔理沙

いつでもここにいるから。

霧雨魔理沙

相談に乗るぞ

フランドール・スカーレット

うんっ!

フランドール・スカーレット

あり…がと…う…

フランドール・スカーレット

うっ…うわぁぁーん!

私は、泣き崩れてしまった

その日以来、魔理沙が現れることは無かったが

魔理沙の分まで長生きして

強くなってやろうと

その時誓ったのだった。

The,END

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