この恋の花を咲かせるために 第9話
芭羽 依稚角
………それは俺にだけ?
花実 和歌
……え?
花実 和歌
…………
花実 和歌
……ごめんなさい、
花実 和歌
芭羽君だから手を繋いで緊張してしまったかは…わから……ない
芭羽 依稚角
…………
芭羽 依稚角
そう……だよな
芭羽 依稚角
ごめん、変なこと聞いて
芭羽 依稚角
今のはナシな。
花実 和歌
…………
困らせてしまった。
俺の私情を押し付けて、花実さんは申し訳なさそうに俯いている。
花実 和歌
……芭羽君
芭羽 依稚角
……?
花実 和歌
私……芭羽君のこと…嫌いじゃないよ
花実 和歌
でも異性として完全に見れてるかは分からないって意味で今の発言をしたの
花実 和歌
私……男の子とあまり関わってこなかったから、
花実 和歌
芭羽君みたいな……素敵な男の子と喋って、大抵の女の子は好きになるんだと思うけど
花実 和歌
私は好きになってもいいか分からないから、立ち止まっちゃってる
花実 和歌
だから、もっと芭羽君と喋って考えてもいい……?
花実 和歌
考えられる時間が1番嫌なのは承知の上だよ。
花実 和歌
でもその時間は絶対私のこととか、芭羽君のこととかお互いに知る時間になると思うから
花実 和歌
こんな私でもいいならこれからもその気持ちを向けていてほしい。
花実 和歌
もちろん、一緒にいる時は他の男の子とは違う1人の男の子だと思って喋るよ。
芭羽 依稚角
…………
芭羽 依稚角
俺はずっと花実さんのことを好きでいるし、気持ちが変わることももちろんない
芭羽 依稚角
だから花実さんのペースでいいからそうやって俺のこと見てくれるなら、いつまでも待つよ
芭羽 依稚角
ありがとな
花実 和歌
芭羽君……
花実 和歌
ありがとう、できるだけ早く答えが出せるように頑張るね
芭羽 依稚角
おう
芭羽 依稚角
多分他の奴と喋れないくらいグイグイいくからそこら辺は。我慢しろよ
花実 和歌
ふふ笑 わかった
花実 和歌
楽しみにしてるね!
花実 和歌
そうだ、そうと決まれば連絡先交換しようよ!
花実 和歌
夏休み中に芭羽君の熱冷めたら嫌だから何処か遊びに行きたいし!
芭羽 依稚角
……熱冷めることは無いけど、花実さんが交換したいなら
花実 和歌
笑笑 じゃあ決まりね!
花実 和歌
私のところルール厳しくて、休みの日か行事がある日しかスマホ持ち歩いたり触ったりできなくて
花実 和歌
だからもうちょっとで終業式もあるし終業式でも大丈夫?
花実 和歌
手とか腕とか顔とかに書いてでも忘れないからそこは安心して!
芭羽 依稚角
じゃあ終業式に交換するってことで。
芭羽 依稚角
あと顔は確認できないからやめとけな
花実 和歌
あれ……ぁ…そっか!
花実 和歌
でも逆に芭羽君が私の顔見たら思い出しそうだけどね笑
芭羽 依稚角
皆にもバレるから勘弁
花実 和歌
ふふ笑 たしかに!
花実 和歌
じゃあそういうことで、よろしくね!
芭羽 依稚角
おう
キーンコーンカーンコーン
花実 和歌
もう朝休み終わり!?早い……
花実 和歌
1時間目の初めちょっと先生に呼ばれてるから行ってくるね!
芭羽 依稚角
了解
花実 和歌
朝休み色々とありがとう!
花実 和歌
芭羽君とお喋りするの楽しみにしてるね!
和歌の友達
和歌~!そろそろ行くよ~!!
花実 和歌
は~い!今行くー!
花実 和歌
じゃあまたね!
芭羽 依稚角
またな
そう言ったあと花実さんは微笑んでから、早足で廊下にかけて行った
芭羽 依稚角
…………
芭羽 依稚角
ほんとに俺のツボにすっぽりハマる子だな……
花実さんのことを困らせてしまったのは事実だ
でも互いのことを確かめあって少し異性として見てくれたと感じる今。
可憐な彼女の中にある恋の花を咲かせるために
俺はできる限りの努力をしようと思う。
(♡1000超えると10/8(土)2本投稿)







