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紅優
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紅優
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コメント
8件
jpさんかっこいい……! 凄い威圧感で戦う前から圧倒的な強者感が漂ってるな、さすが最強 この敵は今までと違うからjpさんが前線でも少し心配だな、 続きがめっちゃ気になります!
ガチおもろい

広場。
静寂。
誰も動かない。
時計塔の下。
正体不明の存在。
そして。
その前に立つ一人の男。
第一席。
《白夜》。
白狐 颯
背中だけが見える。
それなのに。
不思議と安心感があった。
これまで何度も見てきた。
穏やかで。
静かで。
どこか掴みどころのない男。
だが今。
目の前にいるのは。
境界局最強だった。
龍樹 琥珀《葬列》
白狐 颯
颯達は後退する。
それでも視線は外せない。
人影が歩く。
一歩。
また一歩。
ズン。
地面が震える。
その度に。
空間の亀裂が増えていく。
白狐 颯
灰渕 博《静界》
赫鞘 樹《赫災》
当たり前だった。
普通なら。
こんな存在が現れるだけで。
空間が壊れたりしない。
紫苑 陸《虚路》
陸は黙ったまま。
じっと前を見ている。
そして。
小さく呟いた。
紫苑 陸《虚路》
白狐 颯
紫苑 陸《虚路》
紫苑 陸《虚路》
意味は分からない。
だが。
颯は背筋が寒くなった。
まるで。
実験動物を見るような言い方だった。
その時。
人影が止まる。
距離。
およそ五十メートル。
そこで。
風雅が口を開いた。
緑龍 風雅《白夜》
静かな声。
だが。
思い。
それだけでま空気が震えた気がした。
人影は答えない。
動かない。
緑龍 風雅《白夜》
数秒。
沈黙。
そして。
人影がもう一歩踏み出した。
瞬間。
風雅の目が細くなる。
緑龍 風雅《白夜》
カチッ。
刀の鍔が鳴る。
抜刀ではない。
まだ抜いていない。
それなのに。
空気が変わった。
ビリビリと。
肌が痺れる。
白狐 颯
息が詰まる。
龍樹 琥珀《葬列》
赫鞘 樹《赫災》
白狐 颯
立っているだけで精一杯だった。
圧力。
威圧感。
いや。
もっと根本的な何か。
まるで。
周囲の空間そのものが。
風雅に従っているような。
「こちら本部!」
通信が戻った。
桃園 天音《灯火》
赤橙 唯《蒼祈》
黒巌 凛《灰霞》
白夜は答えない。
視線はずっと前。
人影だけを見ている。
そして。
その瞬間。
人影が消えた。
白狐 颯
視界から消失。
速いとかじゃない。
本当に。
消えた。
灰渕 博《静界》
反射的に見上げる。
いた。
時計塔の頂上。
ありえない距離。
ありえない移動。
赫鞘 樹《赫災》
だが。
風雅だけは動じない。
緑龍 風雅《白夜》
静かな声。
その直後。
時計塔が崩れた。
轟音。
巨大な塔が横へ傾く。
人影が何かをした。
そう理解した時には。
既に遅い。
時計塔は颯たちへ倒れ始めていた。
白狐 颯
最後まで言えなかった。
何故なら。
倒れていた時計塔が。
止まったから。
空中で。
完全に。
止まった。
白狐 颯
誰も言葉を失う。
巨大な時計塔。
数万トンはあるはずの質量。
それが。
空中に固定されている。
まるで見えない手で掴まれているように。
緑龍 風雅《白夜》
静かな声。
次の瞬間。
空中で静止していた時計塔が。
粉々に砕け散った。
轟音。
衝撃。
吹き荒れる砂塵。
颯は目を見開く。
今。
何が起きたのか。
理解できなかった。
ただ一つだけ。
確かなことがある。
第一席《白夜》。
人類最強。
その意味を。
颯は初めて理解し始めていた。
そして。
砂塵の向こうで。
人影が初めて動く。
ゆっくりと。
腕を上げた。
まるで。
「次はお前だ」
そう告げるように。