主
主
主
主
主
主
中原 中也
寝具に横になる、一人の少年。
中原中也。14歳。
カーテンの隙間から差す陽光に目を細める。
太宰 治
白衣を着た痩身の男が中也の方を向く。
中也が目覚めた場所は、彼の通う学園の保健室。
中原 中也
太宰治、学園の養護教諭。
全身包帯ぐるぐるの、悪く云えば変人だ。
中也は、よくこの保健室で不足した睡眠を補って居た。
理由は彼の仕事事情に在るが。
中原 中也
太宰 治
太宰が答えた瞬間、キーンコーン…と鐘が鳴り出した。
中原 中也
太宰 治
太宰 治
中原 中也
中原 中也
叫ぶと同時、中也が寝具から飛び起きる。
中原 中也
太宰 治
中原 中也
話し乍ら中也は荷物を纏め始める。その時、机に乗って居たファイルの山に腕が当たり、ドサッと紙が散らかった。
中原 中也
太宰 治
寝癖ついてる、と云いながら太宰は机の中の櫛を中也へ投げ渡した。
中原 中也
左側の、崩れた髪を再び後ろへ回し、荷物を持って保健室を飛び出た。
太宰 治
その背を、太宰は困り顔で見送るのだった。
中也は、秀でた身体能力で階段を駆け上がっていく。
中原 中也
廊下を全速力で走り、ガヤガヤと級友の声の聞こえる教室を其の眼が捉えた。
ガチャッ!…バタン
残り一分。ギリギリ開始に間に合った。自席へと着席する。
中原 中也
荒い息を吐く中也に、隣の少年が話しかける。
奈良田(モブ)
中原 中也
おいおい、と奈良田が溜息を吐く。
ふと、中也は自分の手に何かを握って居る事に気付いた。見ると、手には太宰から手渡された櫛が有った。
慌て過ぎて持って来て仕舞ったようだ。
中原 中也
授業開始の鐘が鳴り響いた。
コメント
16件
腐とかあんまり好きじゃないけどこの作品は好きです!
好きです!(突然の告白やめろ 俺もこの学校通いてぇ~