チャイムと共に、家庭科講師の尾崎紅葉が被服室へと入って来た。
尾崎 紅葉
尾崎 紅葉
三上(モブ)
三上(モブ)
三上(モブ)
続けて お願いします、と全員の声が重なる。
尾崎 紅葉
講師の声に うわー、等の落胆の声が聞こえる。
中原 中也
尾崎 紅葉
荒居(モブ)
順々に生徒が呼ばれ、その表情一つ一つに更なる落胆や安堵が写る。
尾崎 紅葉
中原 中也
ゆっくりと席を立ち、前へ向かう。
点数が見えない様に内側に折畳まれた答案用紙を渡し、紅葉は小声で中也に耳打つ。
尾崎 紅葉
中原 中也
中也が聞き返す間もなく、24番…と再び指名を始める紅葉。
自席に戻り、小さく答案を開くと〝90〟の赤文字。
10問の試験で一つのミスが在った事を示して居た。
中原 中也
中原 中也
ペケの付いた箇所には中也の『睡眠』と云う字。
その下に赤で『休養』と訂正があった。
中原 中也
睡眠、と休養。自身の睡眠不足に引き摺られたのか、他に理由が有るのか…
兎に角、家庭科はもう少し力を入れて勉強しなければならない事は確実だ。
尾崎 紅葉
尾崎 紅葉
ぐっと唇を引き結び、中也は板書を写し始めた。
尾崎 紅葉
尾崎 紅葉
三上(モブ)
三上(モブ)
ありがとうございました、と云った後、中也が深い溜息を吐く。
中原 中也
三上(モブ)
話しかけて来たのは、今日の日直であり中也のクラスの学級委員長である三上。
中原 中也
四時間目は保健。 講師は立原道造だ。
一年での内申点は安泰、立原講師は何方かというと試験の点数で評価をする嗜好が有る。
それに、保健ならばピンチになっても太宰教諭に教えを乞える。
中原 中也
三上(モブ)
中原 中也
櫛も返さないといけないし、と思いつつ中也が曖昧に笑んだその時。何処からか声が聞こえた。
中原 中也
驚いて振り向くが、既に声の主は人混みに紛れわからない。
否、そもそも声なんて無いのかもしれない…と思い直し中也は苦笑いする。
三上(モブ)
中原 中也
三上(モブ)
中原 中也
それだけ云い、荷物を持って教室から一階へと向かう。
その道すがら。
中原 中也
中原 中也
中原 中也
琴音
琴音
中原 中也
琴音、と名乗ったその女子は中也に手紙を押し付けて走り去って仕舞った。
コメント
10件
えっと、はい…御免なさい。二日に1話くらいで、の筈だったんですけど、ね?((ちゃんとしろ 否…これ、僕のスマホじゃなくて、祖母の奴を母に無許可で使ってんすよ。だから母さんの仕事休みの日には使えなくて… つまりは土日祝は投稿がかなりの確率で出来ないんですね。 把握宜しくお願いします…! (返信に一寸続きます)