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第二話/簡単な人
EnglishTeacher
Naokiri
なーんで、こんなに授業ってつまらないんだろう…。 ついつい夢現になって、首がすわらない。 かくっと、頭を落とす度に眠気が覚めるが数秒すればまた眠い。 厄介なものだ。
EnglishTeacher
Naokiri
EnglishTeacher
Naokiri
EnglishTeacher
MOB
MOB
Mofu
Naokiri
どうやら寝ていたみたい… もふくんが起こそうとしていたのか、真っ白な手が目と鼻の先まで迫っていた。 このまま大人しく寝ておけば良かったなんて、誤解を招く発言を口にこもらせた。
寝起きに可愛い子はだめ
あれ、 俺今なんて…
Mofu
EnglishTeacher
Naokiri
EnglishTeacher
MOB
MOB
その後はなんだか…不思議と睡魔に襲われることは無かった。 が、意識をどこかに忘れたみたいでぼうっとしてしまったのは言うまでもない。
lunch time
MOB
Naokiri
MOB
Naokiri
焦りを感じつつ教室を見渡すと、教室を出ようとするもふくんを目で捉えた。 今日こそ目を合わせて話したいのに!! 今だけは誰も俺に近づくなオーラを醸し出しているつもりだったが、逆効果のようだ…
Naokiri
MOB
Naokiri
どうしてあんなにも人を毛嫌いするんだろう。 プライドが高いのだろうか? いや、でもそんな雰囲気じゃないか…
Naokiri
MOB
MOB
「スタート!」
女子生徒の張った高い声が響く。 箸が互いにぶつかり合う音。 冷めきったおかず達の匂いだけが強く鼻に流れてきて、腹の虫が騒ぎ出す。 まさに“青春”って感じだ。
Mofu
鳥達のさえずりが止めどなく聞こえてくる屋上は、やけに肌寒いけれど心が澄んで気持ちよくなれる。 周りの視線やざわめきなんて一切ないから、心置き無く足を伸ばせる。 あんな檻の中に丸1日いたら気でも狂いそうだ。
Eto
Mofu
眉間に皺を寄せてみると、先輩は苦笑いのような乾いた声を漏らした。 短くするために腰でまくられたスカートが気になるが、また「細かい」と言われてしまいそうだ。
Eto
Noa
Mofu
Noa
Mofu
Noa
Mofu
たった1人の為にあちこち探し回るなんて、体力のある人だな。 食べかけのおにぎりにまたかぶりつくと、中の鮭がこぼれそうになった。
Noa
Eto
Mofu
頷いときゃみんな、「いい子」って褒めてたたえるんだ。 今まで会った大人は少なくともそうだ。 大人も高校生も大差ない。 現実から掛け離れた思想だけ握ってりゃ、夢心地にでもなれますか? やけに腹が立って米粒を噛む顎の力が強くなった。
Naokiri
MOB
Naokiri
ふふん、と笑っみせると「悔しい」と言わんばかりの表情を浮かべた。 この俺様に勝つなど1億年早いのだ!! 手でGoodを表すと、先程よりも苦い顔をするのが面白い。
MOB
Naokiri
〈なおきりくーん。いるー?
Naokiri
MOB
Naokiri
投げキッスをしたら、肩を叩かれてしまった。 流石に華の男子高校生の力がだと、弱くともそれなりの痛みを伴う。
Naokiri
肩を擦りながら教室を出ると、やけに自慢げな表情の先輩が仁王立ちしていた。 何故こんなにも得意気なのか… 呆れて髪をグチャグチャにするように、頭を搔くとこれまた得意気に話し出す。
Eto
Naokiri
Naokiri
Eto
Naokiri
Eto
Naokiri
急に心に閉まっていた筈の事を言われて驚いた。 ほんと、変な人ばっかだこの学校は。 あんぐりと口を開けていると先輩が吹き出す。
Eto
Naokiri
勝手に教えて勝手に扱き使うなっ笑 フライングはタチが悪い… そう思いながらも、少しありがたみを感じてしまう。
Naokiri
Eto
Naokiri
Naokiri
Eto
〈ちょっ!るなちゃん!!
Naokiri
この声は…言うまでもないな。 のあさんだ。
Runa
Mofu
Noa
Runa
ふと横に居る彼を見るとどこか寂しそうな、怒ったような感じがした。 いつもキャンキャン犬みたいにはしゃいでいるのに、やけに静かなのが胸に引っ掛かった。
Naokiri
Eto
もふく〜ん!やっと見つけたぁ!〉
その、長い髪をなびかせながらスラッとした少年がもふくんの所へ一目散に駆け寄った。 悪い言い方をすれば猫撫で声。 でも腹立たしさは微塵もなくてただ、魅入ってしまうような感じがした。
異常な程甘い雰囲気。 綺麗な容姿。 …絶対モテる。
なんとなくなおきりくんを見ると、一瞬、ほんの一瞬だけ悲しげな顔をしていた。
すぐにいつもの雰囲気になったけど… その眼差しは、悪く言えば恨めしげで、息が詰まってしまうほど強い圧力を感じた。
なんでだかは、なんとなく、本当になんとなくだけど見当がついた
そんな想いにも気付かず、今日もあの子は寂しそうだった。 酷いぐらいに。