今日は日曜日
学校も誰かと遊ぶ予定もなく、なんとなく街をぶらぶらしていた
武道
もう1時間近く歩いている
まあ、歩いているというか、駅前をずっとウロウロしているだけだが...
武道
武道
そろそろ駅前を歩き始めて5週目に入ろうとしていた中、俺は足を止めた
目の前には自分と同い年か年上くらいのヤンキー2人が女の人に話しかけていた
一人は髪を茶色に染めていて、もうひとりは黒髪だ
いや、話しかけるというよりナンパのように見える
どう見ても女の人は嫌がっているのに、引こうとしていない
武道
少しだけ三人に近づくと、ちゃんと会話が聞こえてきた
ヤンキー1
ヤンキー2
ヤンキー1
女
ヤンキー2
女
ヤンキー1
ヤンキー1
女
ヤンキー1
ヤンキー1
ヤンキー2
女
気づいたら体が動いていた
ヤンキー2
ヤンキー1
俺は女に殴りかかろうとしていた茶髪のヤンキーを思いっきり殴った
武道
武道
ヤンキー2
ヤンキー1
ヤンキー二人は慌てて逃げていく
武道
女
武道
話しかけてくれたのはさっきナンパされていた女の人だ
すると、その人は頭を下げて
女
武道
そんなかしこまられると反応に困る
ちらっと周りを見ると、かなりの人数がこちらを見ている
武道
ちょっと恥ずかしいような誇らしいような...
武道
???
武道
いきなり名前を呼ばれて変な声が出てしまった
声がした方を見るとドラケンくんがこっちに向かって歩いてきた
ドラケン
ドラケン
武道
武道
武道
ドラケン
武道
武道
彼は大きくため息をつくと
ドラケン
ドラケン
武道
ドラケン
武道
俺は今まであったことを話した
ドラケン
武道
ヒーロー...響きだけでもかっこいい 内心ニヤニヤが止まらない
ドラケン
武道
ドラケンくんはまた大きくため息をついて
ドラケン
武道
そう言うと彼は歩いていってしまった
武道
十分時間も潰れたし、ヒーローにもなれた
武道
みんなの視線やドラケンくんからの言葉を思い出してニヤニヤしてしまう
つい気持ちが浮ついてしまっていた
だから
ガンッ
武道
後ろから人が近づいてきていることに気が付かなかった
武道
視界がぶれる
身体の力が抜けていき
意識を手放した
???
なにか、音が聞こえる
???
???
違う。話し声だ
でも、まるで水中にいるかのように声がくぐもってよく聞こえない
意識を外へ、上へ引きずり出す 水面から顔を出して、意識を覚醒させる
武道
ゆっくりと目を開けると 俺の目の前に男2人が立っていた
武道
それに、身体が動かせない 椅子に縛り付けられているようだ
???
男の一人がこっちに近づいてくる 俺は顔を上げて、相手の顔を確認する
武道
その顔はついさっき見たヤンキーの一人だった
茶髪...っていうことは俺がさっき殴った方か
じゃあ、黒髪のもうひとりも...
無言でこっちを見ていた男を見ると、やはりさっきのヤンキーだ
どうして。そう言葉にしようとしたとき、右頬に強い衝撃が走った 目の前がクラクラする
ヤンキー2
殴られた。そう頭が理解するのと同時に痛みが襲ってきた 何度やられても慣れることのない痛み
武道
それでもどうにか痛みを堪えて、状況を把握するために質問する
ヤンキー1
ヤンキー2
武道
そんな理由で?
だって悪いのは...
ヤンキー2
ヤンキー1
ヤンキー1
といって黒髪のヤンキーの方も近づいてきて、思いっきり俺の顎を蹴り上げた
武道
さっきとは比にならないほどの痛みが襲う 涙が滲む
そこから俺は2人にリンチにされた
どのくらい殴られ、蹴られ続けたか分からない
どうして俺がこんな目に合っているのかも
意識が朦朧として、身体全体が悲鳴を上げている それでも逃げ出すことはできない
武道
このまま殴り殺されるんじゃないか
このまま意識を手放せば死んでしまうだろう
脳が揺らされ、正常な判断ができない
それより早くこの痛みから苦しみから開放されたい
死んででも、楽に
そんな時、一人の声が聞こえた気がした
俺の大好きな人の声
武道
ぼそりと呟く
どうして声を出したのか分からない
心のどこかで期待してるのか、彼がこの言葉を聞いてくることを
すると突然、ずっと全身を襲っていた衝撃がぱたりと止まった
次に聞こえてきたのは、ここにいるはずがない人の声
???
目をゆっくり開けると、マイキーくんの横顔が見えた
その目線の先にはさっきまで俺を殴っていたはずヤンキー2人が倒れていた
マイキーくんの声は落ち着いてる
でも隠しきれない殺気を感じた マイキーくんは俺を見て哀しげに笑うと
マイキー
マイキーくんはヤンキー2人に視線を戻すと、ゆっくり2人に近づいていく
武道
止めないといけない このままじゃマイキーくんが人を...
???
ぱっと声がした方を見るとドラケンくんが立っていた
ドラケン
そういうと彼は俺を開放してくれた
武道
ドラケンくんに頭を下げてお礼を言う
椅子から開放されたとは言え、立ち上がることはできないから座ったままだけど
マイキー
いつの間にかマイキーくんも俺の前に立っていた 返り血が凄いついてるのは少し気になる
武道
ドラケン
マイキー
武道
携帯を取り出し、通知を見ると100件近くの未読があった 不在着信と、俺を心配するメッセージが何個も送られている
マイキー
武道
ドラケン
武道
ドラケンくんに背負われ、俺は帰宅した
武道
ドラケン
ドラケンくんとマイキーくんは、俺を家に帰してからも傷の手当てをしてくれた
おかげで全身包帯だらけになったけど
武道
ドラケン
武道
ドラケン
ドラケン
マイキー
ドラケン
ドラケン
武道
俺は深々と頭を下げる
マイキー
マイキーくんの声が聞こえたので、顔を上げて彼の顔を見ると、いつもより弱っているように見えた
武道
すると彼はいきなり俺を抱きしめた 傷を広げないように優しく包み込むように
マイキー
マイキー
武道
マイキー
マイキー
彼は俺と目を合わせると
マイキー
武道
マイキー
正直全く予想していなかったことを言われて戸惑う
マイキー
心配してくれてる、のか...
そっか。俺、こんなにマイキーくんを心配させてたんだ
武道
マイキー
マイキー
武道
彼なら本当にやってしまいそうで怖いな。と思いつつ、俺を大切にしてくれるマイキーくんはやっぱりかっこいいし、好きだと改めて実感した
束縛度 10→30
俺からのLINEは一時間以内に返して
主
主
主
主
コメント
3件
LINEの通知の音MAXにしないとw
一時間って寝てる時無理じゃね?