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今日は日曜日

学校も誰かと遊ぶ予定もなく、なんとなく街をぶらぶらしていた

武道

あああ!暇だぁ!

もう1時間近く歩いている

まあ、歩いているというか、駅前をずっとウロウロしているだけだが...

武道

ったく、ここに来れば誰かしらと会えると思ったのになぁ

武道

...あれ?

そろそろ駅前を歩き始めて5週目に入ろうとしていた中、俺は足を止めた

目の前には自分と同い年か年上くらいのヤンキー2人が女の人に話しかけていた

一人は髪を茶色に染めていて、もうひとりは黒髪だ

いや、話しかけるというよりナンパのように見える

どう見ても女の人は嫌がっているのに、引こうとしていない

武道

(ここからじゃ会話が聞こえないな...)

少しだけ三人に近づくと、ちゃんと会話が聞こえてきた

ヤンキー1

ねえ、いいじゃん。少しだけだって

ヤンキー2

それに君みたいなかわいい子が一人でこんな人通りのある場所通るなんて危ないだろ?

ヤンキー1

そうそう!だから俺らが守ってやるって!

えぇっと...私、その、急いでて...ごめんなさい

ヤンキー2

え??いいの?俺ら守ってやんないよ?

け、結構です!本当に、やめてください...

ヤンキー1

あーあ。守ってやろうって思ったのに

ヤンキー1

じゃあいいよね。少しぐらい殴っても

...えっ?

ヤンキー1

いや、だってそうじゃん?

ヤンキー1

俺らが守ってやるって言ったのにお前が断ったんだよ?俺ら被害者じゃん

ヤンキー2

お、いいね。俺さ、弱いものいじめ好きなんだよなぁw

や、いや...助けて...!

気づいたら体が動いていた

ヤンキー2

おいおいwそんなヒーローみてぇなやついるわk(ドガッ

ヤンキー1

ひっ...

俺は女に殴りかかろうとしていた茶髪のヤンキーを思いっきり殴った

武道

おい

武道

お前ら...寄ってたかって女に手ぇ出すなよ!!

ヤンキー2

いっってぇ...

ヤンキー1

や、やばっ

ヤンキー二人は慌てて逃げていく

武道

やっぱりああいうのには度胸を見せないとな!

あ、あの...

武道

え?あっ

話しかけてくれたのはさっきナンパされていた女の人だ

すると、その人は頭を下げて

あの、本当にありがとうございますっ

武道

え、えぇ?

そんなかしこまられると反応に困る

ちらっと周りを見ると、かなりの人数がこちらを見ている

武道

(あれ?もしかして注目されてる?)

ちょっと恥ずかしいような誇らしいような...

武道

えっと、おれ...

???

あれ?タケミっちじゃん

武道

うぇっ?

いきなり名前を呼ばれて変な声が出てしまった

声がした方を見るとドラケンくんがこっちに向かって歩いてきた

ドラケン

よおタケミっちぃ

ドラケン

人が集まってると思ったらまさかお前だとはな

武道

は、はは...

武道

(なんか気まずいっ!)

武道

あの、ドラケンくんはなんでここに...?

ドラケン

あ"?あぁ、マイキーのおつかいに連れてこられたんだよ

武道

へ、へぇ

武道

じゃあ、マイキーくんもいるんですね

彼は大きくため息をつくと

ドラケン

それがよ、あいつ勝手にどっか行っちまって、はぐれちまったんだよ

ドラケン

そんで探してたら人だかりが見えて、覗いてみたらお前がいた

武道

なるほど

ドラケン

んで、どうしてタケミっちがこんなに注目されてるんだ?

武道

あ、それは

俺は今まであったことを話した

ドラケン

ぷっはwタケミっち、お前まじでヒーローみてぇだな

武道

そ、そうっすかね

ヒーロー...響きだけでもかっこいい 内心ニヤニヤが止まらない

ドラケン

おい、顔やばいことになってるぞー

武道

えへぇ?そうっすかぁ?

ドラケンくんはまた大きくため息をついて

ドラケン

んま、俺はマイキー探してくるわ。どっかで見かけたら連絡してな

武道

わ、わかりました!

そう言うと彼は歩いていってしまった

武道

俺もそろそろ帰ろ

十分時間も潰れたし、ヒーローにもなれた

武道

(ヒーロー...俺はヒーロー...)

みんなの視線やドラケンくんからの言葉を思い出してニヤニヤしてしまう

つい気持ちが浮ついてしまっていた

だから

ガンッ

武道

...え?

後ろから人が近づいてきていることに気が付かなかった

武道

(...やば)

視界がぶれる

身体の力が抜けていき

意識を手放した

???

ーーー!

なにか、音が聞こえる

???

〜〜ッ!!

???

ーーーー?

違う。話し声だ

でも、まるで水中にいるかのように声がくぐもってよく聞こえない

意識を外へ、上へ引きずり出す 水面から顔を出して、意識を覚醒させる

武道

ん、んん...

ゆっくりと目を開けると 俺の目の前に男2人が立っていた

武道

あ...れ?

それに、身体が動かせない 椅子に縛り付けられているようだ

???

あ、起きちゃった

男の一人がこっちに近づいてくる 俺は顔を上げて、相手の顔を確認する

武道

え?

その顔はついさっき見たヤンキーの一人だった

茶髪...っていうことは俺がさっき殴った方か

じゃあ、黒髪のもうひとりも...

無言でこっちを見ていた男を見ると、やはりさっきのヤンキーだ

どうして。そう言葉にしようとしたとき、右頬に強い衝撃が走った 目の前がクラクラする

ヤンキー2

これでおあいこだな

殴られた。そう頭が理解するのと同時に痛みが襲ってきた 何度やられても慣れることのない痛み

武道

どう、して

それでもどうにか痛みを堪えて、状況を把握するために質問する

ヤンキー1

お前さ、俺らの女奪ったよな

ヤンキー2

俺もいきなり殴られたしさ

武道

は...

そんな理由で?

だって悪いのは...

ヤンキー2

は?なに、なんか文句あんの?

ヤンキー1

もうちょっと自分がどういう状況に置かれてるかを意識して発言しろよ

ヤンキー1

俺さ、あんまり気が長いほうじゃないからうっかり手ぇ出しちまうかも

といって黒髪のヤンキーの方も近づいてきて、思いっきり俺の顎を蹴り上げた

武道

あがッッ

さっきとは比にならないほどの痛みが襲う 涙が滲む

そこから俺は2人にリンチにされた

どのくらい殴られ、蹴られ続けたか分からない

どうして俺がこんな目に合っているのかも

意識が朦朧として、身体全体が悲鳴を上げている それでも逃げ出すことはできない

武道

(あぁ...まじでやばいかも)

このまま殴り殺されるんじゃないか

このまま意識を手放せば死んでしまうだろう

脳が揺らされ、正常な判断ができない

それより早くこの痛みから苦しみから開放されたい

死んででも、楽に

そんな時、一人の声が聞こえた気がした

俺の大好きな人の声

武道

俺が、死んだら、マイキーくんは...

ぼそりと呟く

どうして声を出したのか分からない

心のどこかで期待してるのか、彼がこの言葉を聞いてくることを

すると突然、ずっと全身を襲っていた衝撃がぱたりと止まった

次に聞こえてきたのは、ここにいるはずがない人の声

???

俺はタケミっちが死んだらすごく悲しいよ

目をゆっくり開けると、マイキーくんの横顔が見えた

その目線の先にはさっきまで俺を殴っていたはずヤンキー2人が倒れていた

マイキーくんの声は落ち着いてる

でも隠しきれない殺気を感じた マイキーくんは俺を見て哀しげに笑うと

マイキー

俺もタケミっちの後を追って死にたくなるほど、悲しいよ

マイキーくんはヤンキー2人に視線を戻すと、ゆっくり2人に近づいていく

武道

マイキーくんっ!

止めないといけない このままじゃマイキーくんが人を...

???

大丈夫だぞタケミっち

ぱっと声がした方を見るとドラケンくんが立っていた

ドラケン

あいつも流石に好きなやつの目の前で人殺しなんてしねぇよ

そういうと彼は俺を開放してくれた

武道

あ、ありがとうございます。えっと...

ドラケンくんに頭を下げてお礼を言う

椅子から開放されたとは言え、立ち上がることはできないから座ったままだけど

マイキー

タケミっち

いつの間にかマイキーくんも俺の前に立っていた 返り血が凄いついてるのは少し気になる

武道

あの、なんで二人が...

ドラケン

ああ。お前と分かれたあと、マイキーにお前が女を助けたって話したんだよ

マイキー

そうそう!だからタケミっちにそのことをメッセージに送ったんだけど、全然返信がなくて...俺、何回も送ったんだよ?

武道

えっ!?

携帯を取り出し、通知を見ると100件近くの未読があった 不在着信と、俺を心配するメッセージが何個も送られている

マイキー

それで、なにかあったんじゃないかって様子を見に来た

武道

ほ、ほんとうにすいません!!俺、全然気が付かなくて...

ドラケン

それより、お前その傷はやべえだろ。まずは手当てすんぞー

武道

え、えぇ...

ドラケンくんに背負われ、俺は帰宅した

武道

いったたた...

ドラケン

動くなよー

ドラケンくんとマイキーくんは、俺を家に帰してからも傷の手当てをしてくれた

おかげで全身包帯だらけになったけど

武道

ほんと、何から何までありがとうございます

ドラケン

おう。お前はもうちょっと気をつけろよ

武道

はは...

ドラケン

じゃ、俺はもう帰るわ

ドラケン

マイキー、お前は?

マイキー

...俺はもう少しタケミっちの側にいる

ドラケン

わーったよ

ドラケン

じゃあな、タケミっち

武道

は、はい!

俺は深々と頭を下げる

マイキー

タケミっち

マイキーくんの声が聞こえたので、顔を上げて彼の顔を見ると、いつもより弱っているように見えた

武道

マイキー、くん?

すると彼はいきなり俺を抱きしめた 傷を広げないように優しく包み込むように

マイキー

俺、怖かった。タケミっちを失うんじゃないかって

マイキー

また、大切なものを失うんじゃないかって怖かった

武道

マイキーくん...

マイキー

メッセージも全く返ってこないし、どこにいるかわからないし...

マイキー

だから

彼は俺と目を合わせると

マイキー

タケミっちが元気な時はさ、俺からのメッセージは一時間以内に返してほしい

武道

...え?

マイキー

今回みたいなことが二度とないなんて保証ないんだし、これなら俺も安心する

正直全く予想していなかったことを言われて戸惑う

マイキー

返信がなかったら、今回みたいにすぐ助けにいくからね

心配してくれてる、のか...

そっか。俺、こんなにマイキーくんを心配させてたんだ

武道

わかりました。その、今日は本当に、ごめんなさい

マイキー

ん。いいんだよ

マイキー

あいつらは〆といたし、もうタケミっちに手出すことはないよ。出したら次こそ殺す

武道

あはは...そんな物騒な...

彼なら本当にやってしまいそうで怖いな。と思いつつ、俺を大切にしてくれるマイキーくんはやっぱりかっこいいし、好きだと改めて実感した

束縛度 10→30

俺からのLINEは一時間以内に返して

こんにちは

投稿が遅れてしまい、申し訳ありません

これからもスローペースで投稿していきますので、温かい目で見守っていただければ幸いです

では、またどこかで会いましょう!

好きだから、君を縛る【完】

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