目を覚ますと、すぐそこに川が見えた。
周りには老若男女問わず、多くの人が居た。
咲良
ここは...?
死神
三途の川の手前ですね。
咲良
きゃっ
死神
こんにちはお嬢さん
咲良
こ...こんにちは...
咲良
え?三途の川って...どういうことですか!?
死神
三途の川をご存知ない...?
咲良
いや知ってますけど!
死神
あぁ良かった。そのまんまの意味ですよ。あなたは死にました。
咲良
嘘...
死神
そうですね。正確に言えば1歩手前なのでまだ死んではいませんかね。
咲良
まだやりたい事...たくさん...あったのに...
死神
まぁ仕方ありません。気が済んだら川を渡っ...
死神
今事情が変わりました
咲良
え...?
死神
この道をまっすぐ進んで下さい。戻れるはずですから。
咲良
え?そんな事して、大丈夫なの?
死神
事情が変わったので。
咲良
...ありがとう
タッ
死神
さて、
死神
これで良かったんですか?お父さん
父
娘が無事なら、俺は助からなくても良いんだよ
次に目が覚めた時は病院に居た
私と一緒に出かけていた父はどうなったのか、母に聞いてみたら泣きながらこう言った
母
咲良よりも怪我は軽かったのに何故か逝ってしまった
と。