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墓参りのシーン、らんが母のメロディに乗せて歌った歌詞がとても胸に響きました。「命の灯火を消さずに生きててくれた、ありがとう」──あの日なつがくれた言葉を自分の言葉にしているのが、もうじんわりと。それに、こさめが泣きながら抱き着いてくる姿も、兄弟たちがどれだけらんを想っているか伝わってきて、ほっこりしました。怖いけど楽しい、っていう矛盾を抱えながらも前に進もうとするらんの強さが素敵な回でした。
母は病弱ではあったが、凄腕のピアニストでもあった。
指先から生み出される音は丸で魔法の様に聴く人を魅了する。
らん
そうっと墓標に触れて声を掛ける。
返答は来る事は無いけれど、それでも勝手に小さく声が零れた。
らん
父が動画に残していて、後から聴かせて貰った事があった。
らん
いつの頃だっただろうか……。
まだ入退院を繰り返していた頃だったと思う。
らん
机の引き出しの奥底に隠されていたしわくちゃの紙。
拙い文字で書き記された歌詞に昔の記憶が甦った。
らん
静かに優しく歌い始める。
母の残した記憶に残るメロディに乗せて。
歌詞は、全てを終わらせてしまおうとしていた自分が言えるかよ、ってくらいだけど。
らん
“命の灯火を消さずに生きててくれた、ありがとう、らん”
あの日の なつ の言葉が思い浮かんで歌詞に落とし込んでみた。
今日は、“らん が全てを終わらせようとした日”だ。
らん
らん
怖いけれど、楽しい。
矛盾していようが、そう感じている。
まだ不安はあって、不満はあって、それを口に出す事は出来ないけれど、それでも らん を想ってくれる兄弟の心が本物である事は、きちんと理解をしている。
らん
───……
らん
風に紛れて聞こえて来た気がした声にハッと視線を上げる。
らん
らん
ポタリと涙が溢れた。
聞こえた気がした、両親の声。
愛をくれる。
幸せをくれる。
温もりをくれる。
この関係性がずっと続けば良いな……。
瞳を閉ざし、零れた涙を拭って墓地を後にした。
らん
墓地から出て帰路に付こうとしていたところ、車のクラクションを鳴らされそちらを見れば なつ の車が停まっていた。
なつ
らん
なつ
らん
何時の間に……と携帯のロックを外して確認をする。
一体どこにそのアプリがあると言うのか……。
なつ
らん
なつ
らん
なつ
なつ
思わずと苦笑を零してしまった。
常から監視するためではないのなら良いか、とアプリを探す事は諦めた。
らん
なつ
らん
聞こえたような気がしただけなのか、はたまた本当に声を掛けてくれたのかは分からない。
でも、凄く嬉しかったことだけは事実だった。
なつ
らん
恥ずかしくて言えたもんじゃない。
幸せか、そうでないのかは、両親が知っていればそれで良いだろう。
なつ
呆れた様な声音を零す なつ に、らん は小さく笑った。
なつ
いるま
らん
らん
こさめ
らん
泣いていたらしい こさめ が抱き着いて来て慌てて抱きとめる。
すち、いるま、みこと が驚いた表情をして、そして大袈裟に安堵した様子が見えた。
ここまで心配されるとは思っていなかった。
こさめ
らん
らん
らん
こさめ
らん
泣きじゃくる こさめ の頭を撫でて謝罪を零す。
ここまで心配されるのはむず痒い。
今度からはちゃんと誰かしらに言おう、と反省を胸の内で零した。
#そろそろ垢BANされそうで怖い()
ことみ
1,053
みちょ
2,056