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つづき
2月11日、土曜日。
おれは彼と約束して、遠出する事になった。
約束の時間を少しすぎた頃、彼が不貞腐れたかのような顔でおれを出迎える。
すち
おれが子犬のように少し丸くなる。
こむぎ
こむぎ
彼がむすっとした表情で、そう吐き捨てる。
ふとあることを思い、彼の方を見る
すち
こいつさっき女の子って言った...?
女の子なの...??
こむぎ
こむぎ
すち
すち
先に前を行こうとする彼を止めて、おれは尋ねる。
こむぎ
こむぎ
すち
すち
純粋な目でおれを真っ直ぐ見る彼、いや、彼女の方が正しいのだろうか。
おれが頭を抱えながらぶつぶつと呟くと、機嫌を損ねた彼女が言ってきた。
こむぎ
こむぎ
彼女が分かりにくいぼけをかましてくる。
すち
おれは無意識につっこんだ。
そんなことも気にせず、彼女は嬉しそうな顔でスマホの画面を見せびらかし、おれに言う。
こむぎ
こむぎ
店が並ぶ街。
少し前で、スキップしながら歩く彼女。
そしてあくびするおれ。
すち
こむぎ
おれが一言吐き捨てると、彼女がすぐ笑いながらからかってくる。
ちなみにおれはまじで眠いから寝る(?)
すち
こむぎ
こむぎ
すち
おれがふらふらと歩く中、
彼女はおれの周囲を警戒しながら隣を歩く。
傍から見たらただの怪しい2人、
または親子だと思われてそうな絵面。
すち
こむぎ
すち
こむぎ
そう言うと、彼女がご機嫌に焼肉店の方を指した
こむぎ
こむぎ
そう言いながら、彼女は笑う。
まるで、1年後に死ぬ少女とは思えない。
彼女はくるりとおれに背を向け、歩き始める。
......おれはふと疑問を感じ、彼女の後ろを歩きながら問いかけた。
すち
すち
すち
すると彼女は、振り返る事もなく、明るい声で話し出す。
こむぎ
こむぎ
こむぎ
こむぎ
こむぎ
すち
そう言うと、おれの手を引きながら中へ入っていく。
多分彼女には、死という非現実的な壁に、恐怖というものがないんだろう。
思えば、後10ヶ月もある。
でも、10ヶ月だ。
おれより大切な人と過ごすべきなんだろうって思う。
......まぁ、
すち
おれは大人しく、彼女と共に焼肉店へ入って行った。
お腹すいちゃうからこれで許して
こむぎ
こむぎ
とんでもない事を口にする彼女。
普通なら聞かないよ...
店員さんはそれを聞き入れると、颯爽と店の奥へ入って行った。
すち
こむぎ
こむぎ
彼女はそう言うと、両手を開いて10を表した。
そのあと、すぐに話題を変える彼女。
気変わる速度ジェットコースターじゃん...
こむぎ
こむぎ
こむぎ
こむぎ
こむぎ
すち
正直、彼女が何を言いたいのかが理解できなかった。
結局何が言いたいのこの子は...
こむぎ
こむぎ
すち
すち