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『運命…2』
沙飛純side
カーテンの隙間から差し込む光。
昨日の天気が嘘みたいに空はすっかり晴れていた。
沙飛純
俺の朝一の仕事、眠りにつくお嬢様の眼を覚まさせること。
莉々
莉々
沙飛純
まだ頭が働いていない様子。
莉々は、普段しっかりしているが、朝だけは弱い。
沙飛純
そう一言かけ、りりを抱き上げて俺の膝に座らせる。
莉々は髪を肩につく位まで伸ばしている。
しっかりと手入れされている髪は、毛先が傷んでおらず、 さらさらしていて柔らかい。
いつも横の髪を持ち上げてハーフアップで結ぶ。
沙飛純
莉々
髪を結び終える頃には段々目が覚めてくるのが莉々の日常。
沙飛純
莉々
莉々
目が覚めても、少しツンツンしてる莉々。
彼氏としては少し寂しいんだけどな…ww
沙飛純
流羽side
いつもと同じベッドで同じ時間に眼を覚ます。
でも今日はいつもと違うことが
流羽
隣にころちゃんが居ること。
本来は、お嬢様の立場にいる私が起こしてもらうのが普通だが、 ころちゃんは私が起きる時間にはまだ夢の中。
一緒に寝た時は必ず抱きついてくる。
流羽
嫌なわけじゃないけど、恥ずかしい。
流羽
寝息を立てている彼にそう語りかけるが起きる様子はない。
ころちゃんを起こすのに苦労していると、 コンコンコンとドアの音を叩く音がした。
沙飛純
ころちゃんが寝過ごすことが多いから、 さとにいがいつも変わりに部屋を訪ねてくれる。
流羽
流羽
沙飛純
流羽
沙飛純
そう、結構な力で抱きつかれていて動くことが出来ない状況だった。
沙飛純
沙飛純
さとにいがころちゃんを持ち上げて私を楽にしてくれる。 と、同時にやっところちゃんは眼を覚ます。
心音
流羽
沙飛純
心音
起きたのはいいが、頭が働いていないころちゃん。
心音
心音
流羽
やっと目が覚めた様子。
沙飛純
沙飛純
そう言ってさとにいは朝食の準備の為キッチンの方へ去っていった。
流羽
流羽
流羽
心音
流羽
流羽
心音
流羽
莉々side
自分の部屋に戻り着替えを済ませ、沙飛純くんの待つリビングの方へ。
すると、台所に立ち朝食を作ってくれている。
沙飛純くんは心音の替わりにるぅちゃんを 起こすという役目もあるから、朝はとても忙しそう。
莉々
沙飛純
沙飛純
部屋の外となると敬語になっちゃうのが、結構寂しかったりする。
莉々
莉々
沙飛純
沙飛純
沙飛純
前までは、台所に入れてくれたのだが、 1度火傷をしちゃってからそれ以降入れてくれなくなった。
莉々
リビングまで朝食の香りが漂ってきた頃、 るぅちゃんと心音がやってきた。
流羽
莉々
心音side
朝食を食べ終えて僕はある部屋に向かった。
心音
心音
心音
慣れない敬語を使い少し重い扉を開く。
母
母
この部屋はお母様が普段生活をしている部屋。
ここに来たのは、お出かけの承認を得るため。
心音
母
鋭い口調で話す彼女。
きっとお嬢様としてみんなに愛されて育ったからこその性格。
心音
母
母
その言葉と共にお母様は何かにメモをする。
心音
心音
僕が外へ出ようとしたときにお母様が声をかけた。
母
母
心音
心音
僕はそっと扉を閉めて部屋を出た。
部屋を出るとそこには流羽ちゃんが居た。
心音
流羽
首をこてっと傾けながら心配そうにたずねてくる。
心音
流羽
流羽
目を輝かせ微笑む彼女。
心音
流羽
僕はこの笑顔を執事としてではなく彼氏として護りたいと何度思ったことか…
心音
心音
少し屈んで、るぅちゃんの目線に合わせる。
流羽
流羽
るぅちゃんは顔を赤らめてそっぽを向いた。
心音
自意識過剰と思われるかもだが、きっと僕たちは両想い。
心音
流羽
これは流羽ちゃんも勘付いているはず。
でも、それを口に出さないのはあのきまりがあるから。
流羽
だから僕たちは気づかないふりをするんだ。
続く。