ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
あにきとご飯を食べた夜、ご飯屋さんから近かったあにきの家に泊まりに来た。
悠佑
ないこ
手を洗おうと洗面所に入ると、そこには石鹸の他に歯ブラシとコップが・・・、
ないこ
首を傾げる。歯ブラシとコップが、どちらも2個ずつあったのだ。大分前の話だが、前来た時は1個ずつだった。
と言うか、あにきって一人暮らしだよな。
なんで歯ブラシとコップが2個ずつあるんだ?気分で使い分けるタイプでも無いだろう。
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
誰かが泊まりに来た時用に準備してるんだろうか、なんて思っていた俺は、その想像の斜め上をいく答えを受けることになる。
悠佑
ないこ
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
あにきの困惑顔が視界の端に映るが、構わず俺は2個ずつ置いてあるそれらを見た。
・・・まろの。まろって、あのまろだよな。いふまろだよな。やばいそこから?我ながら大分混乱してるらしい。
ここはあにきの家だよな。あにきが、一人暮らししてる家。合ってるはずだ、うん。
ないこ
そこで俺は、一つの可能性に辿り着く。
ないこ
それならまだ分かる。あいつがメンバーの家に泊まりに行く時に態々歯ブラシとかを持参するタイプかは知らないけど、まぁ当たり前に一人暮らしの家には一つずつしか無いだろうから、持って来るのも納得出来る。俺は今日持って来てないけど。
悠佑
ないこ
悠佑
平然とそう語るあにき。うん、ごめん待って。
ないこ
悠佑
あ、やべそろそろ風呂溜まる。止めてくるわ、と出て行くあにきの背中をぼんやりと眺めながら、あにきの話を思い返していた。
そもそもいつの間に2人はそんな頻繁に泊まるようになってたの?こんなの知ったらまろにき推しの子達が黙っちゃいないよ。
それでなんて?泊まりに来る頻度が高いから家にまろ用の物を置いとこうってことになって一緒に買いに行ったって??
・・・ならねえよ!!!!
いくら泊まりの頻度が高いからってなんであにきが一人暮らししてる家にまろ用の物を買いに行くっていう行動に至った!?
普通そうはならんのよ!せめてまろが家から持ってくるって感じになるじゃん!しかも一緒に買いに行った!?
同棲始めるカップルか!?これで付き合ってないとかある!?本当は付き合ってんじゃないの!?ねえ!?!?
心の中が荒れに荒れる中、なんとか落ち着こうと手を洗った。元々ここに来た目的は手を洗うことだったのに、こんなにも時間を取られるとは。まろにき恐るべし。
手を洗い終わり、洗面所を後にした。歯ブラシとコップについてはもう考えないことにした。やめよう、うん。俺が疲れるだけだ。
リビングに入ると、なんだか違和感を感じた。
お風呂から戻って来たあにきに、ねえあにき。と声をかける。
ないこ
なんだか雰囲気が違く感じた。そりゃあ前に来たのは大分前なのだが、何処かあにきっぽくないというかなんと言うか、言い表せない違和感。
悠佑
ないこ
やっぱり心当たりがあったのだろうか。
何々?と目で訴えれば、あにきはなんてことない様子で答えた。
悠佑
ないこ
空耳だろうか。
悠佑
まろの好きなデザインやしまろのメンバーカラーのもんも多いからなぁ、と笑うあにき。
ないこ
ないこ
▽ないこ ハ カンガエルノヲ ヤメタ!
危なかった。あれ以上考えてたらどうにかなりそうだった。
いやそれにしても今日は叫んでない。別にいつも叫んでるとかじゃないけど、偉いな俺。あれだけ「え?ちょっと待って?」って感じのこと大暴露されてるのに、よく堪えてる。めっちゃ偉い。
悠佑
脱衣所で上着を脱いでいると、扉の向こうからあにきの声がした。はーい、と返事をすれば扉が開いた。
悠佑
ないこ
悠佑
じゃあ、と去っていくあにき。閉まった扉を前に、ぼんやりと頭が働いていた。
何も考えずに返事をしていたけど、ちょっと待てよ?
タオルと一緒に着替えを持って来てくれたあにき。その時あにきはなんて言った?
“俺のじゃサイズ合わんやろうし”
ここ、あにきの家。あにきのじゃない服ってことは、この服は───
そっと手元に視線を落とす。そこにあったのは、とある人物を連想させる青い服・・・
ないこ
家中に、この日一番の大声が響き渡った。
コメント
21件
1話から一気に読みました!青黒てえてえです。最高でした!
青黒の作品結構見ててこんなに付き合えよって思ったことなかったですよ
まろにき尊すぎませんか? チ───(´-ω-`)───ン