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不思議な人にもらった力

第1話 - 不思議な人に貰った力。

2019年12月14日

#超能力

#恋愛

new me new LIFE

超能力があれば、何も苦労せず人生を終えられるかと思った。

はずだった。

火憐

朝、か。

火憐

今日も何事もないといいけど,,,

自室から出る。

火憐

おはよ

母

あら、おはよう。

火憐

お父さんは？

母

まだ寝てるみたい

母

はいお弁当。

火憐

ありがと

今、伝えるべきなのかな、私が超能力者だっていうことを。

火憐

あ、あのね、お母さん！

父

おはよう。

母

あなた、おはようございます

母

どうしたの？火憐。

父

おぉ？どうしたんだ、火憐。

火憐

なっ、何でもない。

火憐

行ってきます！

母

あら、朝ご飯は？

火憐

いらない！

父

喧嘩でもしたのか？

母

したくないわよ。

火憐

また、言えなかった、

そもそも、どうして私が超能力者なのか言うとそれは

あの日に遡る

静かな夜私の泣き声だけが、ただ聞こえる

胸が張り裂けそう。

火憐

うぅっ

？？？

どうしたんだい？

？？？

お嬢さん

？？？

可愛い顔が台無しじゃないか

火憐

はっ！だ、誰ですか？

火憐

あなた

？？？

う～ん、別に誰でもいいじゃないか

？？？

僕のことなんて。

火憐

御免なさい、一人にして

？？？

命短し恋せよ乙女

？？？

お悩みは何かな？

火憐

聞こえなかったの？一人にして。

火憐

それに恋で悩んでなんかいないの！

火憐

もう生きるのも辛いの！

？？？

う～ん、それは悲しい実に痛ましい事だ

？？？

僕でよければ

？？？

君のその苦しみから解放することが出来る

火憐

放っておいて！

火憐

もう長くないんだから（小声）

？？？

おや？

？？？

おや、おや、おや？

？？？

もしかして死ぬのが怖いのかい？

火憐

そんなんじゃっ！

？？？

せっかくこの私が話を聞いてあげると言っているんだ、なぜ話さない

火憐

あなた、知らない人だし。

？？？

フフっそんな理由でかい？心外だな

？？？

まぁ、どんな生物にも悩みはつきものだ

？？？

その悩み、聞かせてくれないかい？この私に

しつこいけど、他に話せる奴いないし

火憐

実は、

火憐

いじめられてるの

？？？

はっ！

火憐

ん？どうしたの？

？？？

いいや、話を続けてくれ

火憐

人ととの、コミュニケーションが、苦手で

火憐

あんた愛想悪いからとか、可愛くないとか。

？？？

なんて酷い子なんだ。お仕置きしてあげないと。

火憐

でも！友達だから！

？？？

虐めてきたやつを友達と言える君は

？？？

性根までとことん優しいんだね。

？？？

そんな優しさ、捨てた方がいいよ

火憐

駄目なの！優しくないとみんなに、
嫌われるから,,,

？？？

優しさは時に、災いを生む。

？？？

それで？

火憐

それで、もう生きてる価値なんてないから

火憐

最後は、悲しみに浸って死のうと思ったの。

？？？

なんと、まぁ、とんだ悲劇のヒロインだね

火憐

なにを！

？？？

だってそうじゃないか、

？？？

誰かに助けを求めれば救済の余地は
まだ見えていたのに。

？？？

君はそれをしなかった。

火憐

怖かったの！親に言えば迷惑がかかる！

火憐

先生に言ったら、いじめが悪化するだけ！

火憐

救済の余地なんて、簡単に言わないで！

火憐

もう、限界、せっかく解放されると思ったのに！あなたのせいでメチャクチャよ！

？？？

アッハハハハハハハ、滑稽だな！

？？？

だから私が解放してやると言ったでは無いか

火憐

えっ？

？？？

今から、君に最上級の力を授けよう

火憐

そんなもの私に授けてどうするのよ！

？？？

それは、使用者によるね。

？？？

人間はきっかけさえあれば、一線を超え

？？？

後戻り出来ない状態に達してしまう。

？？？

そうなったら、私が裁判を下す。

火憐

裁判って？

？？？

人間がこの世で最も恐れている、

？？？

「死だ」

火憐

はっ

？？？

私が授けた力を、悪用されると困る困る

力を授けられれば、この苦しみから解放されるなら

欲しい

その

力が

？？？

まぁ、最終判断は君に任せる

火憐

欲しい

？？？

ん？

火憐

この苦しみから解放されるなら、

火憐

その力を、私に下さい！

？？？

良く正直に言ってくれたね。

？？？

正直者は好きだよ。

火憐

（照）

？？？

さぁ、始めよう

火憐

何を？

火憐

？？？

君に力を授ける儀式みたいなものだよ

？？？

おや？怖気付いたのかい？

火憐

いいえ、今更、臆病者になんて、

火憐

なりたくない！

？？？

いい度胸だ！

？？？

では始めよう

？？？

迷える子羊に、勝利の女神よ、新たなる力を
授け給え

火憐

はっ！

なんだろう

目の前が真っ白なのに

嫌じゃない

？？？

さぁ、君はこの力を受け取って、

？？？

生まれ変わり、

？？？

新しい人生を歩む

？？？

さぁ！行きたまえ！

？？？

勝利者よ！

そして私は目を瞑った。

その後は、目が覚めた時は寝室にいた、その時の事は鮮明に覚えてる。でも、

誰と話したのか、全く思い出せない

そんな事があった。

私はその力を”超能力” と、呼ぶ事にした。

今は未だ、誰にもバレてない。家族にも、学校にも

それに、今のこの生活は、 ”2度目”と言っても過言では無い。か、

愛寧

ねぇ、火憐さん！ノート貸して！

愛寧

持ってくるの忘れちゃってさ笑

火憐

いいよ。

引き出しからノートを出す。

火憐

どうぞ

愛寧

ありがとう、

火憐

いえ,,,

クラスの女子2

借りれた？

愛寧

うん、いやぁまじ危なかったわ

心配,,,

キーンコーンカーンコーン

火憐

あ、授業,,,でも、

火憐

まだノートが,,,

担任

授業始まるぞー

担任

席つけー

帰ってこない、

火憐

先生、あの、

担任

どうした？

火憐

愛寧さんにノートを貸したのですが、
帰って来なくて,,,

担任

そうか、

担任

おい、返してやれ。

担任

ノートは忘れず持って来いって言っただろ。

クラスの女子2

あいつチクってるよ

海翔

おい、愛寧返してやれよ

担任

お前か？

海翔

それお前のじゃねぇだろ、

海翔

移し終えたんなら、返せよ

火憐

（海翔君）

男子A

早くしろよー

女子A

授業始まんないじゃん！

クラスの女子2

愛寧、返した方がいいよ、

愛寧

はい、

火憐

あ、ありがとう。

担任

愛寧、お前、後で職員室な。

担任

よし、授業始めるぞ。

キーンコーンカーンコーン

男子A

起立、礼

クラスの皆

ありがとうございました

この頃から、私の人生は少しづつ,,,

狂い始めた。

体育、か,,,さっきは、怖かったなぁ

火憐

はぁ、

海翔

？

海翔

どうした？

海翔

大丈夫？火憐さん。

火憐

（海翔君だ！ビックリした。）

火憐

うん！ありがとう、大丈夫だから、

火憐

気にしないで。

海翔

そう、

火憐

さっきは、その、ありがとうございました。

火憐

お陰で、ノート見ながら授業受けれたから,,,

海翔

気をつけろよ、

火憐

え？

海翔

あいつ、人当たり悪いから、

火憐

大丈夫、本当に。

愛寧

あ！海翔クン！

海翔

（噂をすれば,,,）

海翔

何？

愛寧

さっきは、怒ったりしてごめんね、

海翔

別に、傷ついてないし、俺は。

海翔

傷付いてるのは、火憐の方だからな。

愛寧

え？

海翔

悪いと思ってないの？

海翔

俺は傷付くなーそんな事されたら、

愛寧

別に,,,前もって、お願いしてたもの、

愛寧

火憐さんの方が悪いじゃない。

海翔

俺、優しい女の子が好きだから、

海翔

愛寧さんみたいに人の事騙すような人、

海翔

嫌いだから。

愛寧

はっ！

愛寧

ひ、酷い！愛寧、そんな酷いこと、（泣）

火憐

も、もう大丈夫だから、愛寧さん、海翔君、

愛寧

じゃね～、海翔クン！

火憐

えっ、

火憐

（まぁ、そういう人なんだ、）

？？？

悲しいね、キミはまだそうやって自分の
気持ちを押し殺してしまうんだね。

？？？

そろそろ、時間だよ、お嬢さん。

あれっ？今、誰かに見られてたような,,,

海翔

どうかした？

火憐

あっ、ううん、本当に大丈夫。ありがと。

体育の先生

おーい、集まれー。

体育の先生

今日は、訳あって、体育は中止だ、

クラスの皆

えー、

男子A

楽しみにしてたのによー。

女子A

枩下先生の体育、面白いのに～。

火憐

（なんでだろう、天気も良いし、
気掛かりな事は、何も。）

？？？

さぁ、始めよう。

体育の先生

実はな,,,

そう言って先生は、気を失った。

まるで眠りにつくように。

何も苦しまずに地面に寝転ぶ。

火憐

先生？

男子A

先生！

女子A

た、担架！

クラスの皆

せんせーい！

海翔

俺、担架持ってくる！

男子A

俺も行く！

クラスの女子2

あ、あれ？

クラスの女子2

何か、

クラスの女子2

急に

クラスの女子2

眠く,,,

女子A

えっ？

女子A

ねぇ、大丈夫？

男子A

俺もなんか、めっちゃ,,,

男子A

ねみぃ

そう言って、皆も先生のように、眠っていく。

火憐

何で、私は全然大丈夫なのに。

愛寧

なっ、なんなのよ！

火憐

（はっ、愛寧さんは、無事だ。）

海翔

おーい、担架持ってきたぞ！

海翔

って、

海翔

何だこれ！

愛寧

急に、みんな眠り始めて,,,

海翔

おーい、無事なのは、いるかー！

火憐

海翔君、愛寧さん！

海翔

あっ、火憐さん！

海翔

大丈夫？無事？

火憐

うん、でも何これ。

火憐

みんな寝ちゃってる。

愛寧

ﾁｯ（せっかく海翔クンと二人きりに
なれると思ったのに！）

？？？

キャストは揃った。

？？？

IT'S SHOWTIME！

急に景色が変わる。

火憐

こ、これはっ、

海翔

何だ！これ、

海翔

さっきまで学校に！

愛寧

うわぁー！綺麗な夜空！

愛寧

海翔クン、あっち行こう！

海翔

駄目だ。

火憐

（この夜空見覚えがある気が,,,）

？？？

思い出してくれたかい?!

火憐

あっ、あなたは！

海翔

知り合いなのか？

火憐

えっ、えっと。

？？？

あぁ、小さい頃に一度、
お会いさせて頂いております。

火憐

ど、どうして、こんな事。

？？？

君のその感情の中で、
不必要な物が出たから処理しに来たんだ、

火憐

なら、私だけでいいはず,,,

火憐

どうしてみんなを巻き込むの？

？？？

君が急に消えたら、心配する人間が
出しゃばるからねぇ。

海翔

くっ！

愛寧

何？このイケメン！

？？？

それに、観客は、一人や二人必要だ。

？？？

さて、

愛寧

って、無視かよ！

火憐

不必要な物が出たから
処理しに来たんだって、

火憐

どういう事。

？？？

君にあの時、忠告した事があるだろ？

火憐

でも、私はまだ力を使ってないし、
取り乱さないよう気をつけて,,,

？？？

何っ？力を使ってない？!

？？？

それは、どうしてだい？

？？？

新しい人生を歩む！と

？？？

君は望んで受け取ったでは無いか！

火憐

でも、むやみに使いたくないし。

？？？

嗚呼、なんて事だ

海翔

まっ、待て！何の話だ！

海翔

力って、なんの話をしてるんだ！

？？？

しーっ！

？？？

ご観覧中はお静かに！
この歳でそれが分からないと？

？？？

まぁ、いいさ、

？？？

話そう。

？？？

彼女の秘密を。

火憐

駄目なの！
今は、まだ。

？？？

どうしてだい？
楽しみが増えるじゃないかぁ！

火憐

嫌なの！
これ以上の生活は望んでない！

愛寧

なんの話ししてんのよ！

愛寧

ていうか、ここ寒すぎ！
早く学校帰りたいんですけど！

？？？

傷付くなぁ～。
ここは思い出の場所なのに。

火憐

お願い！学校に戻して！

？？？

火憐。君もかい。
君は、優しくしてくれると思ってたのに。

海翔

おい！

海翔

どこの誰だかしらねぇやつに、
”火憐”を巻き込むな！

？？？

火憐。

？？？

さては君！
火憐の事が好きだな！?

火憐

（はっ！）

海翔

（っまずい！）

愛寧

（ど、どういうこと！）

海翔

違っ！俺はっ！

海翔

クラスメイトとして！心配んなんだ！

火憐

クラス,,,メイト,,,

？？？

まぁ、いいさ、

？？？

さぁ！

？？？

不純物として成り果ててしまった
君のその感情を、取り除いてあげよう。

火憐

どうして！
私は！望んでない！

？？？

申し訳ないね、

？？？

君が望んでいなくとも
これは避けられない事だ。

火憐

（泣）

火憐

また、真っ白になった、

？？？

さようならだよ。

？？？

君のこの感情は生まれては
いけないものだった。

火憐

嫌！

？？？

さようなら,,,

？？？

居心地良かったよ、

？？？

ありがとう

火憐

嫌ーーーーーっ！

私は

何で

叫んでたんだろう

そして

私は

何も感じない。

火憐

あ、れ、

火憐

また自室。

火憐

前も、こうだった気が、

火憐

あれ？

火憐

前ってなんの事？

火憐

いや、私は

火憐

昨日寝て、朝が来たから起きたんだ。

火憐

そう、ただそれだけ。

火憐

学校に行く準備をしなきゃ,,,

火憐

おはよ

母

あら、おはよう。

父

おはよう、火憐。

あぁ、いつもと変わらないこの生活。ずっと続いて欲しい。

火憐

ご馳走様！

火憐

行ってきます！

母

いってっらっしゃい！

父

気をつけてな！

火憐

うん！

今日は何だっけ、確か

火憐

あれ？

海翔

あっ！おはよう！火憐さん！

火憐

おはよ

海翔

火憐

ん？どうかしたの？

海翔

昨日は、良く眠れたか？

火憐

昨日？

火憐

いつもと変わらない日常を
過ごしてるじゃない。

火憐

昨日もそのうちよ

海翔

覚えていないのか？

海翔

昨日の1件。

愛寧

あっ！やっと見つけた！

愛寧

海翔クン！

愛寧

おはよう！

海翔

愛寧

って、無視。

海翔

あっ、おはよ、愛寧さん。

愛寧

（えぇ～、反応薄！）

火憐

とりあえず、
学校行かないと、
遅刻するよ。

海翔

あ、そうだね。

海翔

なぁ、

愛寧

えっ？何！？

海翔

昨日の事覚えてるか？

愛寧

覚えてるけど、

海翔

火憐さんは、覚えてないって、

愛寧

うーん、でも別にあたし達が
関わるような事じゃないし、

愛寧

いいんじゃない？
本人が覚えてないならそれで。

海翔

（溜め息）

どうにかして、明日の事を思い出してくれないと。

じゃないと、あの事が伝えられない！

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