俺は、えとさんが好き
そう伝えた俺に対して
えとさんは
「私の話を聞いてくれる?」
そう告げたきり
黙ってしまった
ゆあん
……
えと
……
えと
ごめん、何から話せばいいか…
ゆあん
……
ゆあん
大丈夫
ゆあん
全部聞くから、ゆっくりで
えと
……
えと
ありがと
えと
……
えと
うりと、話したよ
ゆあん
…うん
えと
やっぱり、
えと
私を助けてくれたのはうりだった
ゆあん
……そっか
えと
だからなのかも
えと
うりといると、ホッとするって言うか
えと
安心するなって思ってた
ゆあん
……
えと
……
えと
でも、
えと
ドキドキじゃない
えと
うりへの「好き」は、
えと
恋愛の「好き」じゃない
ゆあん
……そう、なんだ
ダメだ
期待するな
俺のために流したっていう
えとさんの涙に
目の前にいる
緊張したえとさんの顔に
ダメだと分かっていても
期待してしまう
えと
……あー、
えと
伝えたいこと考えてたはずなんだけど…
えと
ごめん、全部とんじゃった
えと
……私、
えと
ゆあんくんが好きだよ
ゆあん
……っ
えと
だから、ゆあんくんにだけは
えと
他の人が好きだって勘違いされたくない
ゆあん
…うん、分かった
ようやく
ようやく向き合えた
自分の好きな人が
自分を好きでいてくれる奇跡に
胸がいっぱいになる
けど
ゆあん
…あの、さ
ゆあん
ちょっと…
ゆあん
ケジメをつけたいことがあるから
ゆあん
それが終わるまで、待ってほしい
えと
……うん、
えと
待ってる!
可愛い笑顔に
抱きしめたい衝動に駆られるけど
その前に
やることがあるんだ