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エーミール

(自己肯定感が低いのでしょうか)

エーミール

(自身のことになると圧倒的に否定的になりますね)

ホワイトボマー

勝手に貴方達が正しいと思わないで下さい

ホワイトボマー

人それぞれの”正義”があるんです

ホワイトボマー

貴方達が見捨てている、捨てているスラム街の人たちの命を保っているのは、私達です

ホワイトボマー

ただ落ちこぼれているだけで

ホワイトボマー

ただ、身なりが汚れているだけで

ホワイトボマー

毛嫌いしている貴族達の、貴方達の正義が、全て正しいとは、私は思わない

グルッペン・フューラー

当たり前だ、人には人の正義がある

グルッペン・フューラー

そんなこと、重々承知だ

グルッペン・フューラー

俺だって、何もかも順調だった訳じゃない

グルッペン・フューラー

そこにいるエーミールには長い間、俺は苦労します

グルッペン・フューラー

此奴は自身の事を「戦争屋では無い」と、言い切ったんだ!

グルッペン・フューラー

この軍に入る時点で、人殺しに加担すると同義なんだ

グルッペン・フューラー

なのに、此奴は自分の意思を強く持っていたんだ!

グルッペン・フューラー

俺は、そこに惹かれたんだ

グルッペン・フューラー

俺が、此奴らを選んで誘ったのは事実だ

グルッペン・フューラー

だが、俺は此奴らにしかない魅力に惹かれて声をかけたんだ

グルッペン・フューラー

全員が、違う正義を持っていて、その正義を貫くために俺すらも出し抜き、越えようとする

グルッペン・フューラー

そんな此奴らに魅力された

グルッペン・フューラー

此奴らのカリスマ性に、俺が惹かれたんだ

グルッペン・フューラー

此奴らの為に、俺の正義だなんてどうでも良いなんて、思う事もあるさ

グルッペン・フューラー

全世界の人間が、幸せになって欲しい

グルッペン・フューラー

そこに、戦争孤児やお前のようなアビリティープレイヤーも含まれている

グルッペン・フューラー

それじゃ、ダメなのか

グルッペン・フューラー

自身の正義が、正しいと信じて、歩んだらダメなのか!

雄蔵

黙って聞いておれば、綺麗事だらけじゃのぉ〜、総統閣下

雄蔵

主殿がこの組織に加入した時期、お主が総統となった時にゲッシィ国を攻めたでは無いか

雄蔵

外交に応じない報復として

雄蔵

そこで、主殿は国から出ることを余儀なくされたんじゃ

雄蔵

走ることが出来ないからのぉ、わしの力を使って主殿を浮かせて避難した事をよく覚えておる

雄蔵

その時に、お主の配下はわしらこう言ったんじゃ

雄蔵

「ヒトラーの再来」、「化け物集団」とな

グルッペン・フューラー

!!

ホワイトボマー

「ヒトラーの再来」と言うのは、もしかしたらグルッペン様に向けて発していた言葉かも知れません

ホワイトボマー

しかし、彼らは此方を見て、確実にそう言ったんです

ホワイトボマー

我々国の中、いえ全世界でも名前を出す事を許されない独裁者

ホワイトボマー

避難していた時の私の周りには、雄蔵さん・朱鳥さんそして生まれたての珠洲さんが居ましたし、足止めの為に悠大さんも居ました

ホワイトボマー

種族が異なり、意味のわからないまま貴方側の人間を殺していた

ホワイトボマー

確かに、酷い殺しようだった思います

ホワイトボマー

ですが、私たちは被害者です

ホワイトボマー

全世界の人間の幸せを願うのなら、無意味な戦争をしないのが堅実では?

ホワイトボマー

あぁ、それは無理ですね

ホワイトボマー

貴方達は「戦争屋」ですから

グルッペン・フューラー

……

ホワイトボマー

まぁそんな事はどうでもいいんですよ

ホワイトボマー

自身の正義を信じることは良い事です
それが当然でしょう

ホワイトボマー

グルッペン様、貴方がいう幸せは貴方が見える範囲だけですか?

ホワイトボマー

貴方らしい、大きな目標です

ホワイトボマー

しかし目標が高ければ良いというモノではありません

ホワイトボマー

それが自身や周囲のモチベーションにも繋がります

ホワイトボマー

貴方は今、その1部を実現する為に【仕方なく】、素性の知らないこの組織に頼っている

ホワイトボマー

敵対組織です

ホワイトボマー

裏社会でここは、反政府組織とも言われています

ホワイトボマー

そんな事、別に構いません

ホワイトボマー

私達の正義は貴方達とは違う

ホワイトボマー

たったそれだけの事です

ホワイトボマー

グルッペン様、私は育ててくれた恩師を、貴方が起こした侵攻で、失いました

ホワイトボマー

私はその時から今もどん底で、もがいています

ホワイトボマー

どん底にいるからこそ、この組織に入れたのかも知れません

ホワイトボマー

大切な人に再会出来たのかも知れません

ホワイトボマー

しかし、私の育ての親は一生帰ってきません

ホワイトボマー

スカイさんのアビリティーを使ったとしても、その人はその人ではありません

ホワイトボマー

奴隷・操り人形では、私は満足しないんです

ホワイトボマー

貴方が苦しい思いをしたのは、自分で蹴落とした弟が消えた時だけでしょう?

ホワイトボマー

それ以降などで、味方を亡くした事なんてないでしょう?

ホワイトボマー

私は、私達は何回貴方達に邪魔されて、大切な人を失わないとイケ無いのですか?

この組織に在籍している人間は

国より大切な人を亡くした者や国とは関係なくとも、差別され、軽蔑され、虐められ……

本来の人間よりも何倍もの苦痛を受けてきた者がいる

玄武とホワイトボマーは国により大切な人を亡くしていた

アメジストは信じてきた親や大人に裏切られて捨てられ、レオは国から追い出された

スカイは第三者、常識的に考えられない、空想だと思われている生物の手によって遊ばれ、幼馴染・親・弟を亡くした

ことある度に、彼らの周りでは儚くも尊い命が散っていった

目の前で散った命もあれば知らぬ間に、守られて散った命もあっただろう

彼らの手で守れた命も呆気なく散ったのだろう

何かしらの形で、誰かしら第三者の手で

その度に、自身の不甲斐なさが彼らに襲いかかり、表立って生きる道は茨にまみれ、逃げるように「裏」で生きる道しか残されていなかった

裏の道は、元々茨道であったとしても「裏」が楽と思うほど、「表」では耐えられない棘に晒されたのだろう

そんな者の気持ちなど、誰も共感出来やしない

ホワイトボマー

私達が「表」で生活するのには、監獄の看守やそこに常駐している医者しか居場所はありません

ホワイトボマー

いえ、そこにも居場所があるか分かりません

ホワイトボマー

アビリティープレイヤーとは、そういうモノなのです

ホワイトボマー

数多の棘を受けましょう

ホワイトボマー

どんな茨の道でも進みましょう

ホワイトボマー

しかしその道中で、我々のかけがえのない人を奪うのは……お門違いでは無いのですか?

エーミール

……結局、その道を選んだのは生きる貴方達でしょう

エーミール

生きようと思えば、生きられる道でしょう

エーミール

何故、その選択肢を捨てて楽な道に行くのですか

エーミール

貴方が楽な道を選んだ代償が、関係の無い人に起こり、それが貴方達に対しての代償なのでしょう

エーミール

そこまでの配慮をせずに、進んだ結果です

エーミール

因果応報、自業自得だと私は思います

エーミールは元から良い姿勢を更に正す

突き放した言葉だ

厳しい言葉だ

「因果応報」・「自業自得」

そもそもの話

「表」で生きず楽したのは内部的要因ではなく、外部的要因

周りの人間の偏見・価値観の違いにより起こった悲劇だ

的は外れているように思える

だが、その「表」でも生きられる可能性があっのにも関わらず、その可能性に見向きもせず目先だけで楽に見える「裏」に逃げたとでも言いたいのだろう

その逃げた結果、大切な人を失うような結果を招いたと言いたいのだろう

まるで、いたずらっ子を丁寧に窘める先生だ

ホワイトボマー

耳が痛いです、その言葉は

ホワイトボマー

しかし、私はこの道に逃げたことは後悔していません

ホワイトボマー

確かに、大切な人を失いました

ホワイトボマー

それは私の力不足だったのかも知れません

ホワイトボマー

楽な道?果たしてそうでしょうか

ホワイトボマー

「裏」は元々踏み込む事自体が難しい修羅の道

ホワイトボマー

その修羅の道が、アビリティーを持つ事で少し楽になっただけで、歩く事以外が毒になる私にとっては、修羅の道なのは変わりありません

ホワイトボマー

貴方に訂正され、間違いと指摘される筋合いは無いですよ

強い決心を持って、彼はそう言った

駄々を捏ねるようにも見えないが、自分の信念に間違いはないと自信を持っている様子だった

エーミール

その自信は一体何処から?

エーミール

貴方はそこまで奮い立たせているのは、誰なのですか

ホワイトボマー

……さぁ?

ホワイトボマー

誰でしょうね?

含みがあるような言い方で、彼は答えたのだった

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