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32 - 貴方はもう要らない

2025年09月27日

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フェンス前

双木 詩乃(ふたぎ しの)

(ここが…あの時のフェンスだ。)

フェンスの穴のところを覗いてみると、草原が広がっているそれだけだ。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

安全かはどうかはまだ分からないけど、普通に超えられるとは思わないなぁ。例えば、フェンスの上には電流が流れているとか、、触ったら警報が鳴るとか…。物を投げて試すのはいいけど、警報だった場合はまずいかも。

来たのはいいものの…これからどうしようかと頭を使って考えていると、一羽の鳩がフェンスの上に乗っていた。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

…!?鳩さん死んじゃうよ!……って死なない…?

フェンスに試しに触れると何も起こらなかった。意を決してフェンスに私は登った。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

(フェンス越えられちゃったよ……変だな。何も起こらないなんてことはあるの?)

周りには何もなく、何も起きる気配すらなかった。

フェンスの先は森だった。普通の森だ。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

普通の森……森を抜けた先には何があるんだろう?

ゆっくり森を歩いていると、人影のようなものが見えた。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

(人が居る…?違う、あれはただの人影。)

目を細くして、人影のようなものを見る。人影は、その場に留まる者や素早く動いている者など…不思議で堪らなかったが、危害はこちらに加えて来なさそうだ……が。

早く部屋に戻ろうと後ろに向き直り、歩き始めた時…私の足元に木が落ちていて、それを踏んでしまった。

ヒトカゲ1

イル…ニンゲン…イル

一人の人影がこちらの存在に気づき、私に襲いかかった。それはもう目にも止まらぬ速さで。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

痛っ!

腕に痛みを感じ、腕をよく見ると血がじわじわと出て来たのだ。恐らく、この人影にやられたものだ。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

(早く逃げないと…!ここに居たら危険だ…!)

無我夢中でフェンスの所に戻る。途中で、数人の人影に気づかれてしまったが、何とか傷をつけられながらフェンスを超える事ができたのだ。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

はぁ…はぁ…足も凄く速いし、腕に数箇所傷をつけられるし…あれは何なの…?

今まで病院の外にあんな危険な奴らが居ただなんて信じられなかった。何故、病院側は教えてくれなかったのだろう。

双木 詩乃(ふたぎ しの)

(私が一人で勝手に行ったのは、悪いけどね。)

次の日

ある会議室にて…

長瀬 葵(ながせ あおい)

急に呼び出してごめんね、悠馬。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

いいけど、何だ?

長瀬 葵(ながせ あおい)

単刀直入に言うと、「副リーダー」を辞めて。というか…実験体になってほしいの。

彼女の明るくて温かい声は、氷の様に冷たい冷淡な声に変わっていた。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

は?それってどういう事だよ…?

長瀬 葵(ながせ あおい)

分からないの?貴方は要らないってこと。だから、捨てる…それだけ。

彼は自分が何かしたかと過去を振り返る…だが、特に悪い事をしていない。寧ろ、誰からも慕われ頼りにされている先輩なのだ。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

意味が分からない…!ちゃんと説明しろよ!?

俺は葵の胸ぐらを掴む。彼女の目は生気がなく、まるで壊れた人形の様な目をしていた。

長瀬 葵(ながせ あおい)

……じゃあさ、お願いできたらさっきの話無しにしてあげる。ほら、言って?

胸ぐらを掴まれているのに、彼女は微動なにしなかった。それどころか、相手の怒りを上げる発言をしたのだ。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

……クソッ!

長瀬 葵(ながせ あおい)

あ〜…ごめん!聞こえなかったから、もう一回。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

…俺を……

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

俺を副リーダーでいさせて下さい。実験体にもしないで下さい。

彼女は彼の手を折って、突き放した。そして、彼の頭を持ち上げた。

長瀬 葵(ながせ あおい)

違うでしょ?「捨てないで下さい」だよね?早く言って…言えよ。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

うぐっ…いだい…!!

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

…す、捨てないで下さい……お願い致します。

長瀬 葵(ながせ あおい)

…言えるじゃん。でも、無理。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

は……?

長瀬 葵(ながせ あおい)

私が決めた事じゃないから、ごめんね〜。

すると、薄暗い闇の中から一人の男性が手を振って出て来た。

令丈 瑛太(れいじょう えいた)

私ですよ、悠馬くん。急に申し訳ない……でも、君はもう要らないんだ。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

(さっきから「要らない」って何なんだよ…。あれ…別の誰かからも同じこと言われた気が……。)

令丈 瑛太(れいじょう えいた)

おーい…大丈夫ですか?まぁいいか、連れて行って。

長瀬 葵(ながせ あおい)

分かった。…ほら来て。

今までの二人は一体…何処へ消えてしまったのだろうか。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

……何でだよ。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

最後に一つ聞かせてくれ…新しい副リーダーは誰になるんだ…?

令丈 瑛太(れいじょう えいた)

良い質問ですね…それはもう…貴方の後輩の「双木詩乃」に決まってますよ。彼女とはもうここらで区切りをつけたい。

林道 悠馬(りんどう ゆうま)

それ…どういう意味なんだよ…。

令丈 瑛太(れいじょう えいた)

はははっ…簡単な事ですよ。終わりが近づいているんです…そして彼女と面と向かって戦う時が来たと。
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