こんな俺じゃなければ、

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兄弟パロ

長男 紫 次男 橙 三男 桃 四男 青 五男 赤 六男 黄

※赤くん性同一性障害 兄弟は一応理解済み

長くなってしまった、

自分が嫌い

どうして、こんな身体なんだろう

どうして、男として生まれなかったん だろう

俺を産んだママのせいじゃない

俺を育ててくれた兄弟のせいじゃない

誰のせいでもないのに

誰かのせいにしたくて

兄弟たちに素っ気ない態度を 取ってしまう

こんな俺が生きててごめんなさい、

PM16:30

やっと学校が終わり、俺はすぐに 自分の部屋に向かった

そして着ていた制服たちを乱暴に 脱ぎ捨てる

学校のルールに従って、普通を演じて スカートを履く

着る度に吐き気がする

短パンにお気に入りのパーカーを着用しておやつを取りに下へと降りる

長男の紫

俺のことを理解してはいる けど、まだ信用していない

きっと気持ち悪いと思っているに 違いない

ベットで食べるお菓子はうまい 紫にぃによく怒られるけど 後で掃除すればいい

そして動画を見る

今日は6人でキャンプしま~す！！

いぇ~い！！

俺の最近ハマっているグループが キャンプ動画を出していた

男6人で…いいな、楽しそう

俺も男の子として生まれていたらな、

そこから気分が下がり俺は画面を閉じた

考えたくないけど、考えてしまう

最初から男だったら

こんな身体じゃなければ

こんこん

突然紫にぃがノックをしてきた

急いでベットをコロコロで 簡単に掃除をする

みんなが居ないうちに入っておいた方がいいかも

お風呂は好きじゃない

鏡に自分が写って消えたくなる

こんな姿誰にも見られたくない

さっぱりした、、

この身体を早く隠したい、 さっきのパーカーを着ようと手を伸ばす

リビングの方が騒がしくなってきた 多分、みんな帰ってきたんだろう

とことこ…（足音

なんか足音近くなってきてない、？ 気のせいかな…

…パーカー知らない？

洗濯機に投げてたじゃないですか

取り入ってくるわ

桃にぃが来るｯ、

身体を見られる恐怖で息がしにくい

扉開けられたらどうしようｯ、

声が出ないｯ、

なんでｯ…？

どうしようっ、開けられたらｯ…？

普通の弟だったら、桃にぃはズカズカと入るんだろうな

ははっ、、こんな俺じゃなければｯ

俺のリビングでの定位置は隅に置いて あるクッションの上

ここが落ち着く、

ソファもいいけど、あそこは桃にぃと 青にぃがよくゲームしてるから行けない

🔍男になる方法

こんなの調べたって急に男になれるわけないんだけどね、

突然黄くんにスマホの画面を覗かれて 急いで隠す

こんなの調べてるなんて知られたら きっと気持ち悪いと思われる

これ以上嫌われたくないっ、

俺もゲームしたいけど、

俺はあんな風にはなれない

男だって思いたいけど

男じゃないし、

飛ばします

ご飯も食べ終わったし、お風呂も入った

課題も…うん、

声可愛いとか嬉しくない、

俺低い方がいいのに、

自分の声嫌いｯ

ぷるるる、ぷるるる、（電話

もしもし赤~？

もしも~し！！

あ、良かった~！ 赤明日の水泳どうする？

またぁ？ 一緒にやろうよ~！

確かに、ww なんか赤溺れそうで怖いww

あははっww じゃあ明日先生に言っとくから

じゃあまた明日ね~！

本当は泳げる、

水着が嫌なだけ

青にぃに学校での俺の姿見せてしまった

兄弟に見られたくない

気持ち悪い、気持ち悪い、！

頭がぐるぐるしていつもなら解ける問題も手が止まってしまう

明日学校休もうかな、

でも、兄弟たちと長く過ごしたくない

鞄にぐしゃっと入れて 俺はベットに入り、目を閉じた

俺の朝は早い

朝から兄弟たちと 顔を合わせたくないから

それに俺の制服姿も見せたくない

顔洗って、お弁当詰めて、髪やって、 鞄の準備して、最後に制服

スカートに足を通す瞬間 吐きそうになる

それをぐっと堪えて 外へと出る

誰にも聞こえないように行ってきますと口に出して

赤また課題やってないの~？

しょうがないなぁ、、

ジュース奢ってくれたらいいよ！

こちら課題ですわ

あの子誰~？イケメンじゃない？！

赤イケメンだって、告って来なよ

赤ちゃ~ん！弟くんが呼んでるよ~！

弟くんイケメンだねぇ~！

絶対彼女いるでしょ？！

じゃあ私告ってくる！！

赤カラオケ行かないの~？

そっかぁ、、じゃあ次は一緒に行こうね！

やった！じゃあまたね~！

やっと終わった、

疲れたな…

え、誰かいる、、

もう帰ってきてたんだ、

今日部活無いんだ、

今日はお菓子いいや、 ご飯出来るまで部屋にいよ

学校での俺を見られてしまった

気持ち悪い、、

そう思ってるに違いない、

最初から男だったら…

こんな苦しい思いもしなかった

×にたいとも思わなかった

もう嫌だな、、

背後から紫にぃの声が聞こえ、黄くんが ひょこっと顔を出して心配そうに 見ている

（どんっ…!!

男になれない

普通になれない

また誰か来たし、

気が散る…

今なら逃げれるｯ、、

部屋に逃げても黄くん来そう、

別に嫌いじゃないけど、 グイグイ来られると困る

こんこん

やば、もう来たの…

桃にぃの部屋は意外と綺麗だった

男物の服はあまり買えなかった

服を見ている時に友達に会うのが怖くて

桃にぃが開けたクローゼットには かっこいい服がたくさん

俺が着たかった服たちが並んでいる

日曜日

友達いそうで怖い、

とは言ったものの怖いな、

…へへ、かっこいい、

よし、誰もいない、、

あれ、赤…？

おはよ~！！

その制服…

やば、！めっちゃかっこいい…！！

赤スカートよりズボンの方がめちゃくちゃ似合ってる！！

てかかっこよすぎるよ、赤ぁ~！！

先生に見せに行こ~！！

あ、あともぶにも見せよ！

てか全校の前で発表するレベルで好き

生まれた時からずっと後悔ばかりだった

違った性別で生まれたから 苦しいことも辛いこともたくさんあった

けど、大切な友達に出会えた

不安や怖さはまだ消えない

でも、俺の傍にいてくれる人たちを 信じて

俺らしく生きていこうかな、

ここまで読んでくださり、 ありがとうございました