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星野
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注意 ※VVT様のnmmn二次創作です ※ご本人様方とは一切関係ございません ※公の場での公開、共有等はおやめください 以上をご確認の上、大丈夫な方のみご覧ください
shk×nk 正反対
shk
ずっと、ぼんやりと彼を見ている。
太陽みたいにキラキラしている、彼の笑顔を。
nk
shk
遠くからでも、友人と話している彼の陽気さはずっと眩しくて。
彼を太陽とするなら、俺はその太陽の仲間にすらなれないどこかの小さな星と言っても過言ではない。
それくらい、俺と彼は正反対だ。
彼は教室のど真ん中、俺は教室の窓際。
頬杖をついてぼんやりと彼を眺めていて、そういうお年頃なんだな、と咎められそうな顔をしているだろう。
…実際そういうお年頃である。
いやそもそも。
あんなに光のオーラを纏っていたら、そりゃ目線が吸い込まれていくに決まっているだろう。
空のように澄んだ瞳を歪ませて、彼は口角を上げる。
要は彼の虜になってしまったのだ。
shk
shk
声に出てしまったが、この距離なら問題ないだろう。
一度欠伸を噛み殺して、彼の顔をまた見つめ直した。
nk
shk
気のせいだろうか。いや気のせいだろう。
彼がずっとこちらを見てきているように感じる。
じっと、ずっと。
もしかしなくても俺の顔に何かついているのだろうか。もしかしたら隈を気にしているのかもしれない。
愛想がないとは言われるものの、彼にもそう思われているのだろうか。
…まあ仮に、本当に仮に愛想を大量に増したとしても、彼に近づけるはずはないのだが。
ふーっと息を吐いて体を伸ばし、また頬杖をついた。
頭上からチャイムが降り注いできたので、俺はまた息を吐いた。
…あと3時間ほどは頑張るしかない。
nk
知り合いが見せてきたスマホの画面。
メッセージアプリのやり取りのようで、相手は女子らしかった。
集合場所はファミレスだとか、こっちは何人来るとか…
所謂合コンの打ち合わせだった。
知り合いは可愛い子たくさんいるからとか、数合わせでもいいからとか言っている。
でも俺は今日やるべきことがある。
nk
断ってみると知り合いはとても残念そうな顔をするので
nk
と無理やり背中を押して誤魔化した。
拗ねた顔をしながら知り合いは教室を出て行った。
がらら、と音を立てて閉じていく扉から目を背けて、俺はある一点に視線を集中させた。
shk
ぼけーっと、窓の外を見ている彼。
窓から入り込んだ風が彼に吹きかかり、髪の毛が大きく揺れた。
細く鋭い目が、俺に気がついたのかじっとこちらを見てきた。
黙って見つめ合うというのはとても気まずい。
しかも二人きりという状況で、だ。
とにかく第一にこの無言の空間を打ち破るために、彼に声をかけてみることにした。
nk
声が震えていないか心配でたまらない。
指先が震えている感覚。
憧れの人物を目の前にして冷静でいられるわけがない。
shk
低い声が脳に響く。
俺と正反対で、重厚で、かっこいい声。
それに気を取られそうになりつつも、俺は一度彼の前の席に腰掛けた。
nk
shk
腰掛けた時から、彼は一向に目を合わせようとしない。
そりゃ、彼からしたら初対面の人間だ。初対面のやつにこんなに距離を詰められたら目を合わせるどころか話したくないに決まっている。
焦りと不安とで、何を言えばいいのかわからなかった。
それでつい、本当につい言ってしまった。
nk
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shk
わざとらしく、それを口にしてしまった。
やばい。本当にやばい。
体中の皮膚から汗が吹き出していく感覚。
意味不明すぎることを口走った自分を殴りたくなった。
目の前の彼は呆然と俺を見ていた。
逃げたい。まじで逃げたい。
俺の悪い癖だ。
そんな後悔が俺を包んでいた時だった。
shk
nk
か細い声が、彼の口から出てきた。
nk
大袈裟にガッツポーズを決め込んだが、正直これでは治らないくらいに内心嬉しかった。
彼は少しスマホを見てから口元を緩ませて、鞄を手に取り立ち上がった。
夢の中のような、ふわふわした気分で俺もカバンを手にした。
少し涼しい風が、教室のカーテンを揺らしていた。
shk
何が、一体何が起きた?
現実が信じられなくて、もう一度隣を覗き込む。
nk
やはりいる。
隣に。
好きな人が。憧れの人が。
彼は呑気そうにその新作ドリンクらしいものを吸い込んでは笑みを浮かべている。
普段見るにっこりとした笑顔じゃなくて、何かを噛み締めているかのような笑顔。
ドリンクを買えたことへの優越感か、はたまた何か別の理由でもあるのか。
パンクしている俺の頭では、そんなことを考えている余裕もなかった。
shk
敬語を外すのには慣れない。
でも当の本人が頼み込んできたので仕方なく外すことにした。
彼は俺の方を見て、
nk
とか言ってきた。
shk
断れる理由がどこにもなかった。
むしろ、俺の胸の動悸は止まることを知らずに、どくどくとずっと脈打っていた。今もそうだ。
彼は鼻歌混じりにその容器をクルクルと回していた。
nk
shk
彼なりのあだ名だろうか。正直まだあまり慣れない。
1人だけ、ずっとぎこちない雰囲気。
でも正直、なんだか痴がましかった。
相手はいつもクラスの中心の陽キャで、こっちは端でぼんやりしている冴えない陰キャ、といったところだろうか。
俺が彼といて良いのかと内心モヤモヤしていると、横から彼の声が飛び込んでくる。
nk
shk
shk
彼はケロッとした顔で、俺の方に飲み口を傾けてきた。
彼の唾液だろうか。突き出してきたストローは少し艶があったように思う。
…これって、もしかしなくても、
shk
nk
違う、そうじゃない。
お前からしたらそうだろうけど、俺はそれどころじゃないんだよ、わかれよ。
顔が熱い。
普段の数倍、いや数十倍程。
恥ずかしい気持ちと共に、そんなことを平気でできるのが羨ましくなった。
nk
shk
nk
shk
shk
彼の優しさに白旗をあげた。
弱々しい声が情けなかった。
恐る恐るストローを咥えた。舌が少しだけ震えた。
ゆっくりと吸い込んで、ごくりと喉を鳴らした。味わう暇などなかった。
nk
shk
正直味などどうでも良かった。
所謂間接キス、というものに意識が引き寄せられて仕方がなかった。
nk
shk
彼がぐいっと距離を詰めてくるので、少しだけ体を仰け反らせた。
そして、周りには聞こえないくらいの声量で。
nk
彼の声が耳元を掠めた。
息のあたった部分が熱を帯びてじんわりと熱くなっていく。
体を大きく跳ね上がらせてから数歩後退ってしまった。
彼にそんなこと言われると、思ってもいなかった。
nk
なんかごめん、と何故か申し訳なさそうにされたので急いで駆け寄った。
shk
現実が飲み込めきれなくて言いたいことがまとまらない。
単語を適当に切り貼りしただけの、文章ともいえない言葉の羅列。
でも、一つだけ言えた。
shk
nk
そう口に出してから、慌てて口元を覆った。
本当に何をやっているんだ俺は?
彼が、Nakamuが、そんなこと意識しているはずもない。
nk
案の定、彼はずっと視線を右往左往とさせて何やら混乱している様子だった。
そりゃ、クラスの根暗から、しかもほとんど話したことのない奴からこんなこと言われたら困るに決まっている。
最悪だ。
もう、いっそのこと__
nk
shk
彼の真っ直ぐで、底抜けに明るい声が俺の鼓膜に響いた。
彼に目をやると、彼は俺の顔をずっと見ていた。
顔に何かついているのか、と思っていた時。
彼は俺の手を唐突にぎゅっと握った。
shk
またも体が震えた。
だが今度は逃げなかった。逃げられなかった。
周りはうるさいはずなのに、俺たちの周りにだけ静寂が訪れていた。
nk
彼は俺の名前を呼んだ。
そして彼は、そのまま言葉を紡いでいった。
俺にとって、それは衝撃的で、でも。
__とてつもなく、嬉しい言葉だった。
いつも通り、俺は玄関に足を踏み入れる。
1人、朝一番にやってきてしまった。
本当に、いや本当に気分だ。
薄汚い使い古された上履きを取り出した。
そして廊下に足を踏み入れた瞬間。
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後ろから腕をとっ捕まえられて、廊下に己の声が響いた。
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彼は困惑しつつ、でも面白がって俺を笑っていた。
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彼は笑いながらも怒りを声に滲ませていた。
彼はあの時から友人ではなく、知人でもなく。
所謂恋人、というものになった。
要は俺のもの、というわけで。
あの時の帰り道から始まった関係が、まさかここまでになるとは思ってもいなかった。
それも、あの帰り道のたった1時間で。
今思い返して見ても鳥肌が治らない。
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nk
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彼はまた機嫌を戻して、俺よりも先に階段を登って行った。
彼の発言に翻弄されるのは、どうやら変わらないらしい。
でも、案外それが心地いいのかもしれない。
だって現に、窓ガラスに映る俺は気持ち悪い笑顔を浮かべている。
それが優越感からなのか嬉しさからなのかはわからない。
shk
そうやって口に出したが、彼に聞かれることはなかった。
星野
星野
星野
星野