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――午前1時。 丑三つ時にすらならない、そんな時間。
その時間、SNSである言葉を、一人のグループ部屋に 投稿する。
"Rogue with Devil" (悪党は悪魔と共に)
すると、SNS上に――"願いを叶える悪魔"が現れるのだという。
どんな言葉で書かれた、どんな願いでも叶えるその悪魔。
しかしその代償、呼び出した人間は誰も知らないという。
みかん
学校でそんな噂を聞いた私は、なんとなく時間をみはからって呟いてみた。
誰も来るはずない。 そう思いかけていた時。
SNSの通知が――鳴った。 それと同時に、私の心臓はまるで水面を跳ねる魚のように飛び上がる、そんな感覚に襲われる。
変人のいたずらかもしれない、そう決め込んで私は試しに――話しかけてみた。
みかん
みかん
ここではい、といえば、私はその証拠を(スマホが壊れるような事以外)話してもらうつもりだし、いいえというならブロックするつもり。 さて、どう来るかと思っていたら
???
なにやら長考している。 それほど迷うこともないだろうに。ばかなのだろうか。
そう思っていた時だった。 私は、ある事に気付く。
通知に入ってきた名前は、めちゃくちゃなものだった。 それなのに、今こうしてSNSに表示されている名前は"???" そして、初期のアイコン。 プロフも空白だし、誕生日も設定されていなかった。
???
みかん
???
若干、人を下に見ているような腹の立つ言い方に、イラついた私はこう送る事にした。
みかん
我ながら無茶な要求だった。
流石にこれでできなければ、こいつは悪魔ではない。 ということになるものの……
悪魔
鳴りやまない通知。 スマホ右横の数字は100%。
そして――眉目秀麗、中性的な美青年(性別があるのか疑わしいが)がそこには写っていた。 瞳の色、毛髪からしてそれはコスプレの類いではないことは明らか。
悪魔
みかん
みかん
悪魔
悪魔
みかん
悪魔
悪魔
悪魔
悪魔
その後、私は気絶するように眠りに落ちた。
いっそ、ここでずっと眠っていられればよかったのだけれど。
次の日、学校。
みかん
女学生
聞こえてくる学生たちの声。 相変わらず男子はやかましく、窓際でじゃれあっているし、3人グループの女子は集まってお喋りで盛り上がっていた。 そんな中。
さき
みかん
さき
友人のさきに突然スマホを見せつけられる。 すると、そこにあったのは――。
みかん
いいねとRTが、10万件もついた可愛らしいハリネズミを手に乗せた写真。
手のひらの上に乗せられたハリネズミは――血まみれになって目を閉じていたのだ。
リプ欄にあるのは、罵詈雑言。 動物虐待を疑うものばかりで、私のアカウントは既に凍結していた。
この時、私は頭が真っ白になっていくなかで直感する。
"Roguewithdevil" (悪魔は悪党と共に) この言葉の意味を――