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あいつはよく笑うやつだった
なんにでも挑んで....
勝っても負けても毎日楽しそうだった
特に剣道に関しては幼い頃から本気でやっていた
その姿に俺たちは目を奪われた、本気で応援したいと思った
でも俺たちはそんな大切な家族を....
殺してしまった
そうなったきっかけは.....
今思うとこんなことになる前に防げたんじゃないか
と考えてしまうほど些細な事だった
とある日俺たちの元に1本の連絡が入った
それは学校からであいつが女子生徒をいじめていたという
誤報だった
奴らの言い分は
目撃証言もある、実際に証拠もある
''ただそれだけ''
相手がグルかもしれない、その証拠は捏造されたものなのかもしれない
そんな可能性を一切考えず
俺たちは家族を信じなかった
14年も可愛がってきた弟を一瞬で見捨てて、
その日初めて会うような奴らの証言を鵜呑みにした
そいつらが俺たちの弟をいじめている張本人達とは知らずに.....
だが俺たちはその日から当然のようにあいつを無視し家事をやらせ、暴言、暴力を日常茶飯事とした
当然そんなことをすればあいつの心は ''壊れる''
そんなことは分かっていた
分かっていたはずなのに何故か俺たちはその行動をやめなかった
気づけばそこにはなんの''色''も失った
前までの彼ならば絶対にならなかったであろう人の言いなりになり
俺たちのストレス発散道具と成り果てた君がいた
俺たちは大変な事をしてしまった
だが、今更気づいた所でもう遅い
君はもう.....
二度と手に入ることの無い''色''を
失ってしまったのだから___
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