TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シングルファザー

一覧ページ

「シングルファザー」のメインビジュアル

シングルファザー

9 - ずぅ~っといっしょ!

♥

1,030

2024年03月28日

シェアするシェアする
報告する

  めっちゃ桃青です

ガヤガヤ ガヤガヤ

初兎

先輩っ、ゆーまくん何組ですか?

If

ん?ゆーますみれ組やで

りうら

すみれ組かぁー

りうら

じゃあ名札むらさきかな?

If

それが青やねん

-hotoke-

えっ!なんでっ?w

If

wしらん

初兎

w今度ないちゃんに聞いてみよ

りうら

えー、ないくんそーゆーの知らなそう……

-hotoke-

確かにw

初兎

悠くんにきくか

りうら

確かにあにきは知ってそうだな

-hotoke-

えぇーw

-hotoke-

あにきも絶対知らないよww

-hotoke-

意外とおばかだしww

初兎

うっわッ!悠くんに言っとこぉ~

-hotoke-

え"っ?!ちょ、w

-hotoke-

ちょっ、それはやばいっ!w

りうら

あーあ、いむおわったな……w

If

ほら、お前らもう始まんで、

「園児達の入場です!」 「暖かい拍手でお出迎えください!」

初兎

ぅえっ!

初兎

やばいやばいっ、先輩カメラッ!

If

撮っとる撮っとる、、

-hotoke-

ちゃんと撮ってよっ!

If

わかってるわ、、
お前らちょっと静かにしろ…

あれから一年

今日は侑真の卒園式だ

だいぶ前に初めて6人揃ってうちでご飯を食べた日から、こいつら3人はもうほぼほぼ毎日うちに来るようになった

それでもしっかりスーパーで食材を買ってきて「これで~~作って~!」なんて楽しそうにやってくるから「しょーがねーな」なんて言って招いてしまう

今日も侑真の卒園式だと伝えるとほとけとりうらはわざわざどこからかスーツを引っ張り出してきて、ピシッときめている

今はもも組が入場していて、侑真のすみれ組はその次だ

-hotoke-

あれぇ?ゆーまいなくない?

りうら

今ももぐみだよ

-hotoke-

え?ゆーま何組?

初兎

すみれやゆーとったやん……

-hotoke-

えっ!うそww

りうら

おぉ……さっきまでの会話なんやってん

If

ほら、もうゆーま来るぞ……

「すみれ組の入場です!」

アナウンスとともに担任のないこ先生を先頭に、園児達が入場してくる

ないこ先生の顔はもう既に泣いてしまいそうで、時々鼻をすすっている

-hotoke-

えっ!wないちゃんもう泣きそうじゃんww

りうら

早いってッ!ww

初兎

がんばれ~w!ないちゃぁーんw

子供組が色々やじを飛ばしているが、可愛らしいなぁなんて思ったのは心のなかに留めておこう

そして、なんやかんやで侑真が講堂に入ってきた

前をしっかり向いて腕と足をしっかり上げて歩く姿に少しだけ涙腺が緩む

子供組が「ゆーまぁー!」とか、「ゆーまこっち!」とか、ヒソヒソ言ってるのが届いたのか侑真がこっちを見た

声を掛けてたのはあいつらなのに侑真はしっかりと俺の方を見たから、小さく手を振るとにこっ!と満面の笑みで返してくれた

-hotoke-

あっ!ゆーまこっち向いたぁ!

りうら

え、ちょー可愛いんですけど

初兎

はぁ…おおきなったなぁ、、

ちょっとこいつらはしゃぎすぎだろ、、 初兎に至っては親戚のおっちゃんみたいになっとるし……

そんなことを考えていないと今にも泣いてしまいそうで、震えてしまいそうな手をしっかり固定して侑真をカメラに収める

If

(あぁぁ、、どうしよぉ!!)

If

(泣いてまうぅぅ!!)

なんやかんやで式も終わり、皆がワチャワチャとグラウンドに集まっている

頑張って我慢していた涙も歌のときにはもう崩壊してしまい、止まってくれる気配はない

そしてなぜか初兎も泣いていて、もちろんないこ先生も泣いている

一度教室に戻って、グラウンドへ出てきた侑真が一目散に走ってこっちへ向かってきたから、「ゆーまぁ!」なんて柄にもなく叫んで両手を広げる

侑真も小さな両手をいっぱいに広げて俺の腕のなかに飛び込んできた 侑真をかかえあげてぎゅぅぅっ~~!っと抱き締めると同じようにぎゅっとしてくれて、止まり掛けていた涙はまた流れ出してしまった

初兎

わ"ぁ"ぁぁ"ん!いいおやごや"ぁ"!

-hotoke-

え~っ!しょーちゃん1番泣いてるんですけどw

りうら

あぁぁ、、なんかりうらも泣きそっ……

-hotoke-

あ、そうだ!

If

んぉ、、?

-hotoke-

ちょっと僕たちないちゃんのとこ行ってくるからいふくんここで待ってて!

If

は?なんで、、?

If

ないこ先生のとこやったら俺も

りうら

いいからいいから!ちょっと待ってて!

何をたくらんでいるのか、子供組はないこ先生のとこへ、行ってしまった。俺を置いて。 まぁいいか悠佑先生のとこにでも行こう

やっと式が終わって、でも涙は止まらなくて、少し頭を冷やすためにひとりで木陰に座ってたら、明らかに園児のではない大きな足音がドタドタと聞こえてきた

-hotoke-

ないちゃぁーーん!!

りうら

やっと見つけた!

初兎

なんでこんなとこにおんのよ、、w

ないこ

え、、おぉ、お前ら

ないこ

いやぁ、ちょっと頭冷やそうと思ってw

-hotoke-

えぇ!ないちゃん怒ってるの?

ないこ

ちげぇーよ……w

ないこ

涙と"まんないの"ッッ!

りうら

あぁぁあ、、また泣いちゃったぁ!!

初兎

うわ"ぁ"ぁぁん!

りうら

お前はなんでやッ!

やっと止まってきた涙がこいつらの顔を見てまた溢れだしてきた

あぁ、そうか。園児とのお別ればかりが頭にあったけど、侑真が卒園したらこいつらとも会えなくなってしまうのか……

ないこ

……ほんと、おまえら、ありがとうな

ないこ

皆のお陰で楽しかったよ

-hotoke-

……?

-hotoke-

なんでそんなお別れみたいなのw?

ないこ

へ、、?

りうら

ないくん引っ越すの?

ないこ

え?

初兎

え?

ないこ

引っ越さないけど……?

りうら

えw?じゃあ会えるじゃん

ないこ

え、でも、、侑真卒園したらいふさん来ないし……

初兎

ないちゃんが先輩んちきたらええやん?

-hotoke-

えー!ないちゃん来ないつもりだったの?

-hotoke-

そんなの僕嫌なんだけど

ないこ

そっか、、行っていいんだ

-hotoke-

当たり前じゃん

-hotoke-

まぁ、僕家主じゃないけどw

ないこ

ww……

そうか、おれもう会えないものだとばっかり思っていた もう、こいつらは俺のこと仲間だと思ってくれているんだ

りうら

それより!

りうら

ないくん!今日、まろにちゃんと言うんだよ!

ないこ

え、?なにを?

初兎

告白やで、ないちゃん

ないこ

は、は、はぁぁぁぁ?!!

ないこ

え、、いやいやいや、、!!

ないこ

え、告白?いやいや、、、

ないこ

何言ってんの?え、いやいや、何でだよ

ないこ

てか、告白ってなんだよ!っ!、、いや、俺男だしっ、、てかいふさん奥さんいたじゃん

ないこ

え、いや、何言ってんの?

ないこ

ばかじゃん、は?え?無理無理

-hotoke-

wwwwないちゃん動揺しすぎww!!

りうら

てか、好きなことは否定しないんじゃんww

ないこ

は、え、いやいや、そんなんじゃないから!!

初兎

ええから!ほら今言わないとタイミング逃して、後悔するで!

突然のしょうちゃんの言葉に動揺しまくってしまった……

てか、何でいふさんのことが好きだってばれてるんだ、、あにきにも即効ばれたし、そんなに分かりやすいか?

てことはいふさんにもばれてんのか?それは、やばい。え?やばいじゃん

こんな感じで心のなかでも動揺しまくっているのだが、3人は止まらない

りうら

ほいっ!ないくんいくよ!

初兎

僕たちが侑真のこと見とくから!

-hotoke-

ゆっくり2人で話してきなっ!

ないこ

え、えぇ~……

If

あっ、悠佑先生!

悠祐

ん、、?あっ!

悠祐

いふさん!ゆーまっ!

侑真

あにきぃー!!

If

悠佑先生、本当にお世話になりましたっ

悠祐

いやいや、こちらこそいっぱい家にも呼んでいただいて、ほんまに、ありがとうございましたぁ!

If

あの、良ければこれからもうちに来てください!

If

侑真も会いたいと思うので

悠祐

え、いいんですか?

悠祐

じゃあ遠慮なくお邪魔しますっ!

侑真

あにきおうち来るの?

悠祐

おう!これからも行かしてもらうな

侑真

んふ、やったぁ!

悠佑先生と話していると、あの俺をおいていった3人の声が聞こえてきた

初兎

まろちゃんせんぱーい!

If

おぉ、どうした?

りうら

ないくん達これから片付けあるんだって!

りうら

りうら達手伝うからまろも一緒にしよ!

If

おー、ええよ

悠祐

え、手伝ってくれるんすか

悠祐

ありがたいわぁ

ないこ

すいません急に、、

If

いえいえ!お世話になったんでっ

If

最後ぐらい手伝いますよ

悠祐

助かります~

これまで侑真がお世話になった校舎の片付け。力を入れてがんばろう

そのあとは皆をうちに呼んで晩御飯でも食べようか

悠祐

じゃあお前らも、講堂来てくれるか?

-hotoke-

はぁーい!!

初兎

レッツゴー!

あれから片付けが終わって、うちに来るかと聞けば子供組は、大はしゃぎで買い物に行った

自分も着いていくと言ったのだが、疲れているだろうとないこ先生と俺だけ先に帰れと言われてしまった

いや、今日はお前らも同じ行動をしていただろ……まだ二十代後半だぞ!なんて思ったが、疲れていることに違いはないのでありがたく帰ることにした

なのだが、、凄く気まずいのだ

いつもはそんなことないのだが、今考えれば二人きりになったことはあの看病して貰ったときぶりな気がする

柄にもなく緊張してしまってないこ先生の方を見ることが出来ない

If

(、、、どうしたんだろ……)

しばらくそうしているともうすぐ家だというところでないこ先生が立ち止まった

If

、、、ないこ、せんせ?

ないこ

、、、

ないこ

あの、、、

ないこ

いふさん

If

何ですか、、?

ないこ

僕、この何年間かいふさんが保育園にきてくれるようになって、、なんか、すごいがんばろうって思えるようになったんです。

If

、、、

ないこ

それで、家に呼んで貰ったり、ご飯ご馳走になったりして、一緒に過ごす日々が増えて

ないこ

毎日が凄く楽しくて、、

ないこ

いふさんが侑真のお世話してるのとか、お仕事がんばってるのを見て、どんどん力になりたいって気持ちが強くなったんです。

ないこ

でも、それだけじゃなくて、、いふさんともっと一緒に居たいって気持ちが強くなっていって…………それで、、

If

……

ないこ

もちろん、いふさんには奥さんがいて、、今でも大切に思っているのはわかっています。

ないこ

、、おれ、男だし…………

ないこ

でも、俺、どうしたらいいかわからなくて……

ないこ

…………

If

…………

ないこ

好きです。いふさんっ、、、大好きですッ……

ないこ

俺と……付き合ってくれませんかッ、、、

If

ッ、、、!

突然のないこ先生からの告白。 「好き」ないこ先生その言葉を聞いた瞬間、心のピースが一つパチリとはまったような感覚がした

どれだけ勇気を振り絞って気持ちを伝えてくれたのだろうか。最後の言葉はほとんど掠れていて、ないこ先生は、いまだに顔を上げず右手をこちらに差し出している

もう、何も考えることなくないこ先生の手を取った

If

、、僕もッ……

If

ないこ先生が好きですッ……!

ないこ

へ、、、え、え

ないこ

、、ほんと……?

If

はいっ、、

ないこ

ょ、、ょかったぁ……ッ

俺が手を取るとないこ先生は勢いよく顔をあげて目を大きくしていた

そのあとは気が抜けたようで地面にへ垂れ込んだ。俺はなんだかその姿が可愛らしくて、、それが俺に向けられているのが幸せで、もうよくわからないが涙が出てきた

ないこ

へ、、、?

ないこ

えっ?!

ないこ

どうしたんですか?どっか痛いですか?

ないこ

あれっ!もしかして嫌でしたッ?!

If

違いますッ……ちがくて、、、

If

幸せだな、って、、思ったらッ……ッ

If

なんか、、涙出てきてッ……

ないこ

、、、ぎゅっ!

3月だというのにまだ肌寒い夜に、暖かみを感じた

ないこ

俺も、俺も幸せですっ!

ないこ

これから、、もっと、もっといふさんのこと幸せにしますッ!もちろん侑真のことも。

ないこ

俺、、今人生で1番幸せですっ!

If

俺もッ幸せです……!

今日はハンバーグでも作ろうかな

シングルファザー

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

1,030

コメント

4

ユーザー
ユーザー

青さんの作品大好きです!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚