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凍香はいい子。

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凍香はいい子。

1 - 凍香はいい子。

♥

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2019年06月15日

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朝田 凍香。中2。

帰宅部。

友達はいない。

みさこ

凍香!

凍香(とうか)

用事あるから。

みさこ

えっ?

めんどい。 みさこを放っておいて、家に帰る。

いつもこう。

他人は何を考えてるのかわからない。

そういうのを信頼できる?

私は怖い。

怖くて仕方がない。

それに、必要もない。

群れると弱点ができるから。

家につくと、靴をしまってリビングへ向かう。

お母さん

おい。ただいまだろ。

凍香(とうか)

うん。

すると、お母さんは私の胸ぐらを掴む。

お母さん

うん。じゃねぇだろ?

凍香(とうか)

うん。

お母さん

親なめてんのか?

凍香(とうか)

なめてないよ。

お母さん

だったら皿くらい洗え。

凍香(とうか)

嫌だ。

お母さん

学校行かせてんだ。

お母さん

こっちは。

凍香(とうか)

うん。

お母さん

てめぇ…。

お母さんが腕を上げる。

お母さん

殴るぞ?

凍香(とうか)

いいよ。

パシンッ!

左頬が痛む。

お母さん

いい加減にしろよな…。

凍香(とうか)

…うん。

お母さん

殴られていいわけねぇだろ!

凍香(とうか)

うん。

お母さん

あんたはそれしか言わないのか!

凍香(とうか)

うん。

お母さん

何でこんなのになったんだか……。

凍香(とうか)

教えようか?

お母さん

なんだよ?

お母さん

その上から目線の目。

お母さん

余裕あるのか?

凍香(とうか)

私がこうなったのは、お母さんがそう育てたからだよ。

すると、急にお母さんに口を押さえられる。

お母さん

なんつった?

お母さん

言ってみろよ!

凍香(とうか)

んぐ……んぐぐ…。

お母さん

なんて?ええ?

お母さん

言えよ!

お母さんは笑いながら泣いていた。

凍香(とうか)

うん。

お母さん

ああああ!!!

お母さん

頭痛くなる!!

お母さんから解放されると、私はリビングのソファーに横になる。

お母さん

あんたねぇ…!

凍香(とうか)

なに?

お母さん

反省しろ!

凍香(とうか)

うん。

お母さん

くそ!

お母さんは私服になり、バックを手に持つ。

また飲みにいくんだ。

お母さん

お前ここでまってろ!

凍香(とうか)

うん。

お母さん

私が帰ってくるまで食事我慢しろ!

凍香(とうか)

うん。

数分後。

凍香(とうか)

ごちそうさま。

1人はいい。

快適だ。

けど、お母さんには感謝してる。

学校行かせてもらってるし。

ガチャリ。

あ、来たんだ。

お母さん

お前、また先に食っただろ!

凍香(とうか)

うん。

お母さん

キィィィィィ!!!!

凍香(とうか)

……ふっ…笑

お母さん

てめぇこのやろお!

凍香(とうか)

血管切れるよ?

お母さん

あんたがそうさせてんだろ!

凍香(とうか)

うん?

お母さん

聞くな!

お母さん

ああ~!もう!

凍香(とうか)

どうしてそんなに怒ってるの?

お母さん

あんった……。

それ以上、お母さんは何も言わなかった。

お母さん、前からだけど、特に最近疲れてるみたい。

大丈夫かな?

そう思いつつ、私はソファーの上で雑誌をみる。

ただま。

お母さん

さっさとこい!

なに?

また喧嘩?

兄が私の前に立つ。

凍香(とうか)

ん?

お前、いい加減にしろよ。

お前のせいで、母さんが疲れてるんだぞ。

凍香(とうか)

うん。

はぁ。

ご飯なに?

お母さん

出前頼め!

そんなに怒ってるの?

兄は私を睨み、覗きこむように見てきた。

どんな喧嘩したんだよ?

俺まで疲れるぞ。

凍香(とうか)

うん。

すると、急に髪の毛を引っ張られた。

疲れてんだよ!!

凍香(とうか)

うんっ…。

さすがに驚いた。

痛い。うるさい。

お前が原因なんや!!

凍香(とうか)

…うん。

うんじゃねぇってやんやろうが!!

凍香(とうか)

うん。

おーい!!

凍香(とうか)

うん。

おーい!!!

凍香(とうか)

う、うん…。

お前、ビクッとしたやろ?

凍香(とうか)

………。

ははは…。したやろ?

凍香(とうか)

………。

怖いなら言うこと聞けや。

私はすぐに立ち上がって、兄を睨み付ける。

凍香(とうか)

嫌だっ!!

母さん……。
もういいでしょ…?

お母さんは考え込んでいた。

お前さ、全てから逃げてるだろ?

凍香(とうか)

逃げてないっ!

凍香(とうか)

全部受け止めてるっ!

知らねぇよ。だまれ。

もういいっしょ?
母さん。

お母さん

そうだね…。

兄は私の腕を力強く掴んできた。

凍香(とうか)

痛いって!離して!

こい。

凍香(とうか)

んんっ…!

私は兄から必死に抵抗する。

こいって!!

あまりの力に私は倒れる。けど、兄は私を引きずって、私を外に出した。

母さん…?
ねぇ母さん。

車開けて。

お母さん

まっててね…。

凍香(とうか)

はっ?

凍香(とうか)

頭おかしい…。

凍香(とうか)

私を…?

うっせぇ。だまれ。

お母さんが車の鍵を持ってきて、車の鍵を開ける。

凍香(とうか)

い、嫌だっ…。

凍香(とうか)

いやっ…!

兄に口を塞がれる。

母さん!
手伝って!

二人は私を車にのせ、何処かに連れていかれた。

私が抵抗すると、兄が私の腕をつかんで、殴ってきた。

私の肩は軽く痙攣していた。

しばらくすると、車が急停車する。

ついたぞ。降りろ。

凍香(とうか)

………。

こいよ。おい。

降りるのを拒むと、兄は無理やり私を車からおろした。

親戚のおじさんに世話になれ。

凍香(とうか)

おじさん…?

じゃーな。

兄達は車にのって、何処かに行ってしまった。

凍香(とうか)

……………。

誰かもわからない親戚のおじさん。

世話になりたくない。

しばらくすると、家からおじさんが出てきた。その人は、病院で一回会ったことのある人だった。

おじさん

まぁ、ゆっくりしていきなよ。

私の地獄の生活が始まった。

次の日。

おじさん

おきろー。

誰かに体を揺すられる。

凍香(とうか)

な、なにっ?

おじさん

起きる時間だ。

凍香(とうか)

…勝手に起きるから揺すらないで。

おじさんの顔が急変する。

おじさん

なんだお前!

おじさん

生意気だな。

おじさん

娘が言ってた通りだな。

凍香(とうか)

お母さんのこと?

おじさん

困らせてばかりじゃねぇか。

凍香(とうか)

うるさい。

気軽にうんって言えないな。

返事に気を付けよう。

おじさん

なんてっ?

凍香(とうか)

………。

おじさん

なんてっ?

おじさんは私の胸ぐらをつかむ。

凍香(とうか)

………。

おじさん

生意気だな?

と、こんな感じの生活が続いた。

ある日のこと。

おじさん

お嬢ちゃん。

凍香(とうか)

はい?

おじさん

学校どうだった?

凍香(とうか)

普通だよ。

おじさん

そうか…。

おじさん

そろそろいいかもな。

凍香(とうか)

なに?

おじさん

そろそろ、実家に戻そうと思うんだ。

凍香(とうか)

私を?

おじさん

そう。

凍香(とうか)

…戻りたくない。

おじさん

元からそういうことだったんだ。

凍香(とうか)

………。

おじさん

いいな?

凍香(とうか)

……はい。

何だかんだで、おじさんに家まで送っていってもらった。

凍香(とうか)

お世話になりました。

おじさん

よかったよ。

凍香(とうか)

え?

おじさん

最初とまったく違うよ。

おじさん

最初は生意気で嫌な子だったけど、今はある程度よくなったからね。

おじさん

娘と兄に謝るんだぞ。

凍香(とうか)

はい。おじさん。

おじさん

またな。喧嘩するなよ。

凍香(とうか)

はい。

おじさんは車にのり、家に帰った。車が見えなくなるまで、私はおじさんの車を見ていた。

凍香(とうか)

………よし。

私は気合いを入れ、家の鍵を開け、中にはいる。

凍香(とうか)

ただいま。

反応がない。

やっぱり、だめなんだ。

私は外に出ようとする。

すると。

お母さん

お帰り。

凍香(とうか)

あっ…。

おかー。

凍香(とうか)

二人とも…。

凍香(とうか)

久しぶり…。

そっちこそ。

早く入れよ。冷えるだろ。

凍香(とうか)

……うん。

お母さん

ご飯も出来てるから、皆で食べましょう。

凍香(とうか)

……そうだね。

凍香(とうか)

ありがとう。二人とも。

…へっ……食うぞ。

凍香(とうか)

うん!

おわり。

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