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パァン!

じゃぱぱ

ッ⁉︎クルッ

そこには…

のあ

じゃぱぱさん、お誕生日おめでとうございます!

クラッカーを持っているのあさんがいた

のあ

ぁ、 フラッ

じゃぱぱ

っと、ポスッ

のあ

ごめんなさい

のあ

ちょっと目眩がしただけだから…

じゃぱぱ

具合悪いなら、こんなことしなくていいのに

のあ

でも、

のあ

一生に一度しかないじゃぱぱさんの17歳の誕生日、お祝いしたかったんです

のあ

誕生日なのに、

のあ

プレゼントとか用意できなくてごめんなさい

じゃぱぱ

のあさんありがとう

じゃぱぱ

その気持ちだけでも嬉しいよ

おそらくこれは俺の人生最後の誕生日

それをのあさんが無理をして祝福してくれたのだ

プレゼントなんていらない

辛いのに無理をして祝ってくれたのあさんの優しさが

一番のプレゼントだ

のあ

本当は飾り付けとか、

のあ

いろいろ準備したかったんですけど、

のあ

クラッカーしか用意できなくてごめんなさい

のあ

せっかくの誕生日なのに…

じゃぱぱ

クラッカーとお祝いの言葉だけで十分嬉しいよ

じゃぱぱ

ほんと、ありがと

のあ

ニコ

のあさんはにっこりと優しく笑い、

そのまま一瞬だけ苦しそうな顔をして目を閉じた

じゃぱぱ

…帰って来いか

じゃぱぱの妹

お兄ちゃん、おかえり…

じゃぱぱ

ただいま

もう病気のことは知っているのだろう

俺の病気や余命を知って以前より暗くなってしまった

じゃぱぱ

父さん、リビングにいる?

じゃぱぱの妹

うん、いるよ

じゃぱぱのお母さん

おかえり、じゃぱぱ

じゃぱぱのお父さん

じゃぱぱ、そこ座りなさい

俺は言われたとおり、ソファに座った

じゃぱぱ

大事な話って、なに?

じゃぱぱのお父さん

あのな、担当の菊池先生の知り合いに、

じゃぱぱのお父さん

すごく腕のいいお医者さんがいるらしいんだ

じゃぱぱのお父さん

何年もアメリカで研究してて、

じゃぱぱのお父さん

その先生が帰って来てるみたいなんだ

じゃぱぱのお父さん

心臓移植のスペシャリストで、移植もできる先生なんだって

じゃぱぱ

ふうん、それで?

じゃぱぱ

心臓移植をしろってこと?

じゃぱぱ

それなら嫌だよ

じゃぱぱ

知らない人の心臓もらってまで生きたいと思わないし、

じゃぱぱ

何千万とか何億とかかかるんでしょ?

じゃぱぱ

それに移植してもそのあとが辛いってなにかで見たよ

じゃぱぱ

詳しくは知らないけど

じゃぱぱのお父さん

いや、そうじゃないんだ

じゃぱぱのお父さん

その先生なら移植じゃなくて手術かできるかもしれないんだって

じゃぱぱのお父さん

腫瘍を全部取り除くのは難しいかもしれないけど、

じゃぱぱのお父さん

ある程度取り除けば、

じゃぱぱのお父さん

もう少し長生きできるかもしれないんだ

じゃぱぱのお父さん

過去に何度も心臓腫瘍の手術をしてるらしくて、

じゃぱぱのお父さん

とにかくすごい先生なんだ

じゃぱぱのお父さん

ちょっと遠いけど、

じゃぱぱのお父さん

そこの病院なら設備も整ってるし、

じゃぱぱのお父さん

最先端の高度な手術や治療が受けられるんだ

じゃぱぱ

……

ほんの少し長生きできることになんの魅力も感じない

その頃にはきっとのあさんはこの世にはいない

そんな世界を生きて、楽しいだろうか

じゃぱぱのお父さん

菊池先生が招待状を書いてくれるって

じゃぱぱのお父さん

ただ……

じゃぱぱのお父さん

手術がうまくいくかは五分五分だそうだ

じゃぱぱのお父さん

でも父さんも母さんも、じゃぱぱに手術を受けてほしいと思ってる

じゃぱぱのお母さん

コクッ

じゃぱぱのお父さん

お金の心配はしなくていいから、受けてみないか?

じゃぱぱ

せっかくだけど、やめとくよ

じゃぱぱ

どうせタヒぬことには変わりないんだし

じゃぱぱ

治せないなら手術はしないよ

今手術を受けてしまったら、

のあさんにまた当分会えなくなる

それに手術代も馬鹿にならない

俺はこれ以上親不孝を重ねたくなかった

じゃぱぱのお父さん

もう少し考えてみてくれないか?

じゃぱぱのお父さん

手術がうまくいったら、成人式だって出られるかもしれないんだ

じゃぱぱのお父さん

今のままだったら……

じゃぱぱ

いいよ、もう

じゃぱぱ

俺はこのままでいい

じゃぱぱ

じゃあ、もう寝るから

ースタッ

じゃぱぱ

もう、どうだっていい

じゃぱぱ

俺はのあさんのそばにいたい

じゃぱぱ

残りの時間は、のあさんと過ごしたい

じゃぱぱ

俺は、その時間を大切にしたい

じゃぱぱ

だから、もういいんだ

じゃぱぱ

のあさんのタヒを見届けてから、

じゃぱぱ

俺ものあさんのもとへ旅立ちたい

じゃぱぱ

のあさんのいない世界なんて、生きたくない

じゃぱぱ

(あと少しでいい

じゃぱぱ

(のあさんがタヒぬまでは止まらないでくれ

じゃぱぱ

(そのあとは、もうゆっくり休んでいいから

心の中で自分の心臓に語りかけると、

瞳の端から涙が一粒、零れ落ちた

余命一年と宣告された俺が、余命半年の君と出会った話【完結】

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コメント

13

ユーザー

初めてこんな小説みたいなやつで泣きました。 ティッシュが全部無くなってしまいましたよ笑

ユーザー

ごめんなさい!初コメです!

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