続き〜
第二章〜ジンカク者〜
次の日、僕と無条さんは明日開催される「試」の作戦を考えるために、
学校から少し離れたところにある公園……敷地も狭く、その面積のほとんどを占める遊具等も寂れ、人気もほとんど無い……で2人で話していた。
円世
無条さん
無条さん
無条さん
無条さん
僕がふと投げかけた素朴な質問に対する彼女の自然な答え方から、
彼女が嘘をついているようには思えなかった。
僕は彼女のこの言葉で確信した。
僕は間違いなく昇格できる、と。
それを承知の上で彼女にも一応確認を取っておく。
円世
僕の言葉に彼女は意味がわからない、といった表情で応答した。
無条さん
無条さん
無条さん
円世
無条さん
円世
円世
無条さん
無条さんは、彼女からすれば何の根拠もないように見える僕の自信に、不安そうな顔で何かを思案していた。
僕はそんな彼女を置いて公園を離れる。
円世
無条さん
無条さん
そう言ってそこから離れていくとき、僕は少し高揚していた。
〜初陣当日〜
僕たちは初陣当日の朝、いつもより少し早めに登校して、
今日使う手法と、サポーター役の無条さんの役割確認をすることになっていた。
無条さん
無条さん
無条さんのこの問いに対する答えは、もう既に昨日の時点で準備済みだった。
円世
円世
無条さん
彼女はこの後、僕が至難の業を強いてくるなどと思いもせずに、
「たったそれだけ?」
といった表情で僕を見返して来た。
そんな彼女に向かって、僕は用意しておいた……あくまでも僕の想像であるが、Sクラスの者でも恐らく不可能であろう、ましてやCクラスの無条さんになど……な無理難題を彼女に吐いた。
円世
円世
無条さん
無条さん
円世
円世
無条さん
無条さん
そんな無条さんの、僕の想定通りの反応を受けて、
試合前ということで士気を落とすのは少しマズいので、
彼女に冷たい激励の言葉をかける。
円世
無条さん
無条さん
自信なさげに言う彼女を励ますために、彼女に問いかける。
円世
円世
無条さん
無条さん
無条さん
円世
円世
無条さん
無条さん
「貧弱な光地之」にも裏があるものだ。
円世
円世
……という会話から30分後、今日行われる「試」の対闘組み合わせが、C組のクラス担任から発表された。
僕たちのOEsは「井口・西野ペア」で、第3試合だった。
"……、それでは、本日の「試」の開催を、ここに宣言する……!"
という若き校長の校内放送が流れ、
C組の生徒たちの歓声が「C組専用対闘教室」中に広がった後、
クラス担任のホイッスルと共に、第一試合がスタートした。
僕は「対闘教室」に関心を寄せていた。
円世
円世
無条さん
無条さん
無条さん
円世
円世
円世
無条さん
無条さん
そう。
僕がこの学校に転入までして通いたかった理由が、まさにこれ。
自分の名前を、開校から数年しか経っていないこの学校の歴史に刻むこと。
それが、僕がこの学校にこだわる理由の一つ。
という風に、理想の世界に入り浸っていると、
気がついた頃には、現実の世界ではもう既に第一試合が終了して、
第二試合が始まろうとしていた。
無条さん
無条さん
円世
無条さんの説明によると対闘は「武台」という、観闘席とは、特殊なガラスによって区切られた、いわゆるステージのようなところで行われるらしい。
そして、各々の試合の一つ前の試合が始まると、各組は「武台裏」に移動して待機する、という。
僕たちもそれに従って、武台裏に移動した。
にしても、ここに来ると、観闘席にいた時よりも、銃声や振動が激しく伝わってくる。
出番が近づくにつれて、僕の心臓の鼓動も激しくなっていく。
僕たちが移動を終えてから約30分後、第二試合の終了を伝えるホイッスルが鳴った。
そして、僕は武台に出る直前に無条さんに一つだけ聞いておきたかったことを伝えた。
円世
無条さん
円世
無条さん
無条さん
僕は、彼女の目を見据えて、ハッキリと返事する。
円世
円世
僕は一つ、大きな「心呼吸」をして、精神統一を行う。
無条さん
無条さんの確認に「俺」は大きく頷いて、自己暗示をかける。
円世
コメント
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武器なしですか!? どんな戦いが繰り広げられるんだろう…!! 続きが楽しみです‼︎