桃赤
風が俺達の濡れた髪を揺らす
ギュッと握られる手は冷たくて、でも暖かくて
一筋の光が差した空を2人で見上げる
桃
彼を見ると髪の隙間から見える潤んだ藍色の瞳が俺を捉えた
赤
目を細めて、彼から空に視線を戻す
雨が止み、次々に光が空から降り注いで、太陽が姿を見せた
その姿がとても綺麗で、自然と1つ涙が流れた
赤
目を伏せて笑い、涙を零した
止まらない涙にギュッと強く手を握られて彼を見る
彼は目を細めて優しく微笑んでいて、俺も力なく笑って大きな手を握り直した
桃
赤
涙を拭い、立ち上がる彼に優しく手を引かれ、俺たちは歩き出した
~ end ~
コメント
2件
素敵すぎました😖 主様の書く物語ほんとに好きです🫶🏻