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曲パロ〜🎶

3 - 曲パロ“ おおかみは赤ずきんに恋をした ”

♥

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2024年08月22日

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僕たちの出会いは突然だった。

見て!上手につくれたよ!!

本当だ!綺麗だねぇ

偶然からはじまる

可愛い……

必然の一場面

なんて名前なんだろう……

友達と花冠を作って遊んでいた君。

緑が生い茂る森の中では、

その赤色は一際僕の目を引くものだった。

遠くに見えたのは揺れる赤色

ん……?

森の中に誰かいる。

不思議な森の奥で

その森危ないから出てきた方がいいよ!

どうしたの赤?何かいる?

(まずい、ばれた!)

あっ……

見つけた黒い影と

そのとき

俺と

僕と

君の視線は重なった。

何かが始まりそうな予感、

(あれは……)

(あの子と目が合ってしまった!)

待って!

怖くて逃げ出した

はあはあッ……

もう見えなくなったよね

待って!

僕に話しかけてくれた!

僕を心配してくれた!

君と僕の視線が交わった。

「出会いは」終わりに

でも、

どんな運命的な出会いをしても

僕は狼で君は人間。

どうせ出会っても

別れの日が来ることは決まっている

続くシナリオ

もう彼とは会わないようにしなきゃ

どうせ自分が傷つくだけなんだから

だから、わざと遠回りをした

それから毎日君のことを

遠くからただ見ていた。

出会っては行けないから

会いたい、なんて

触れたら壊れてしまいそうで

触れたい、なんて

友人と喋っている君の声は

ピアノの音のように心地よくて

大好きなんだ。

話したい、なんて思わない

僕よりも小さくて

硝子細工のような

かよわい君と

物語ではいつも悪役で

恐れられている

狡い僕が

あの日目が合って

「出会う」

たったそれだけ。

其れで終わりさ

僕がこんなんじゃなければ

悲しい片思いの物語。

酷い、

どうしてなんだよ!

でも

残酷だって

罵ったって

僕と君は結ばれない

運命は変わらない

どんなに頑張っても

君と僕が結ばれる結末なんて

やってくることはない。

ああ

どうして、君が?

どうして、僕が?

おおかみなんだ……?

おおかみと赤ずきん、なんだ?

きっと君は今日もこの道を訪れる

もうすぐ家から出てくるかな?

いってきまーす!

来た!

そして僕は今日もずっと

見守るしかできない

今日の晩御飯はなんだろう?

早くおばあちゃんに
お薬届けないと!

あ……

君はあの木の先で

いつも通り、隠れてる

俺は君と目が合った

あの瞬間から

君のことが頭から離れないのに

君はこの森に住んでいるおおかみ

お母さんも君には近づいては いけないと言った

だから

私は気付かぬ振りしたまま

通り過ぎた

もう君と

視線は絡まない

君に話しかけることも出来ないから

声は届かない

(寂しい、こんなに好きなのに)

(話すことも出来ないなんて。)

はあ……

はあ……

ため息だけが

(怖がらせるつもりなんてないのに)

(この手で触れたい。)

虚しく重なる

君と

会えなくったって

君に

触れなくったって

君と

話せなくったっていいから

(こんな頼りない自分ではあなたと居られない)

(君に触れるのが怖い)

頼りない君とぎこちない僕が

(壊してしまうくらいなら)

其処に居るだけでいいんだ

(俺のこの気持ちはなんだろう?)

尊敬?

不安?

いや、そんなものじゃない

これは、この感情は恋

これが恋だって言わないなら

言葉なんて、無くていい

ああ、

考えたって考えたって

俺たちの物語は

運命は……

エンディングは変わらない

赤ー!

黄ちゃん!

このお花もおばあちゃんのとこに持っていったら?

きっと喜ぶよ!

そうだね、おばあちゃんの喜ぶ顔浮かんできた

あははっ!

僕もお母さんに持って帰るよ!

そうしなよ!黄ちゃんのお母さんも喜んでくれるといいね!!

……

(帰っちゃう……)

……

会いたかったんだ

元気ないねどうしたの?

ううん、何でもない!

もう君からは離れないと、駄目なんだ

この爪は、

君の白い手を傷つけてしまう

触れたかったんだ

(声が聞きたい!)

(また話しかけて欲しい……)

話したかった、ほんとは

本当は!

え?

あ……

かわいい君と優しい僕が

出会い結ばれる結末

そんな、有り得ないことを夢に見た

俺も……(ボソッ

何回だって

(何回だって)

神様に願ったよ

でも・・・

僕たちは……

悲しいくらい悲しいくらい

おおかみと赤ずきん、なんだ

うぅッ……

ヒッグ、ゔぅぅぅ……

赤?!

泣いてる君を慰めたくて

あ、

伸ばした腕が、震える

君のこと

愛しているよ

ぎゅっとしたい

抱きしめたいよ

だけど、

できないんだよ・・・!

ゔん……分かってるんだよ、でも

それでも、俺はッ

どう足掻いたってどう願ったって

爪も牙も消えない

だから、ただ待ってるよ

ずっと!ずっと!

君の涙が止むまで、

あの木の先で

ッ……

だから君と話すのはこれが最後

うん、待っててね!

ずっと・・・

タッタッタッ

……

あっ、黄ちゃん、これは……

もう、

知ってたよ

あの、おおかみさんいつも見てたもん

え?何で

だってさ、赤が嬉しそうだったから

邪魔したくなかったんだ

ありがとう

でも、これで良かったの?

きっと赤と会話は出来ないよ

うん

それでいいの。

俺とあの人は今のままでいい。

だって、ね?

そうだね

二人はいつも一緒打だもんね

うん!

それだけでいい。

だよね?

𝐹𝑖𝑛.

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