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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

瑠音が黒蜥蜴に預けられた翌日

ポートマフィア 首領の執務室にて

梶井基次郎

おはようございまぁす!宇宙大元帥殿!

エリス

カジイ!もうちょっと静かにできないの!?

梶井基次郎

おや、これは失礼!

エリス

もう……相変わらず賑やかなんだから!

森鴎外

まぁまぁ、彼のことはそんなに気にしないで……

森鴎外

それより梶井くん、何か用件でも?

梶井基次郎

ええ!実は散歩の途中で面白いモノを見つけまして

梶井は一枚の写真を見せた

最早誰であったかも分からない程に 痛めつけられた人間の写真だった

梶井基次郎

ご丁寧に両足の腱を切った上で関節も外して逃げられないようにして……爪もなく全身裂傷に打撲痕に、それはもう酷い有様で!

梶井基次郎

しかも面白いことに、これで未だ生きていた!ウチの拷問班でもここまでやって尚放置したまま生き存えさせる技量の者はいないでしょうねぇ

森鴎外

ふむ……我々の領域の中でこれだけの事をやってのけるとは……

梶井基次郎

それから……気になる事を言ってたんですよ

梶井基次郎

誰にやられたのか聞いたら、「ルネとやらを探している、赤毛の男に」って!

梶井基次郎

今回の犯人を探せば、瑠音の主人に辿り着けるかもしれませんよ?

森鴎外

ふむ、確かに

森鴎外

不死の怪物を只弄ぶ為に使役していた男ならば……これ程に人体の扱いに長けていても不思議ではない

梶井基次郎

あぁ、そうそう。監視カメラでそれっぽい男の顔見つけたんですけど

森鴎外

……これは

梶井基次郎

宇宙大元帥殿、コイツに見覚えでも?

森鴎外

……他人の空似、ということもあるかもしれないね

梶井基次郎

……へぇ

森鴎外

ところで、その被害者の男は今何処に?

梶井基次郎

死にましたよ

梶井基次郎

相当ギリギリを攻めたみたいでしてね。色々と延命処置は試してみたんですけれど、さっき話した以上のことを吐かせる前に死んじゃいました

森鴎外

なるほど……判った。下がって良いよ

梶井基次郎

分かりました!若しこの梶井に御用命とあらば、いつでもご命令くださいね?

梶井が出て行った後、 森は大きく溜息を吐いた

森鴎外

……先の大戦の悪名高い「流血侯爵」……彼は戦争犯罪とそれ以前の余罪を以て裁かれた筈だが

森鴎外

何故彼が今ヨコハマに?

森鴎外

瑠音の主が仮に彼だとしたら、彼女は一体どういう繋がりで?奴の異能は洗脳等に使えるものではないと記憶しているが…

森鴎外

……情報が少なすぎる

武装探偵社、医務室にて

 

ん……んぅ……

 

(ここは……病室……手術室か?)

 

(連れ戻されたのか……)

 

(或いは、ルネが奪われた事も、アガサとの話も全て幻だったと……)

与謝野晶子

……漸く起きたね

 

キミは……新入りかい?私を使うのは初めて?

 

私が覚醒するまで待っていたとは随分親切だね。私に人権など無いようなものなのだから、さっさと始めてしまえばよかったものを

 

それとも今日は起きていないと都合が悪い日だったか?

与謝野晶子

……何をベラベラ話してるのか知らないけど……アンタ、何者なんだ?

与謝野晶子

ウチの社員を襲おうとしたの、忘れたとは言わせないよ?

 

……此処は何処なんだ。キミの社員だって?

与謝野晶子

ヨコハマに居る癖に武装探偵社を知らなかったのかい?妾は探偵社社員の与謝野晶子さ

与謝野晶子

アンタは昨日、鏡花を路地裏に連れ込んで乱暴しようとしただろ?

 

………ああ、あの娘のことか。ルネによく似た、可愛らしくそして死と不幸の匂いが纏わり付いた愚かなむすめ……

 

あの子はルネではない……のだな

 

だとしたら私のルネは今何処に?

与謝野晶子

……相変わらず口の減らない奴だね

 

黙って縛られていろと?……キミのような女にならそうされても悪くない

与謝野晶子

へぇ……そんなにバラされたいのなら早く言ってくれれば良かったのに、ねぇ?

与謝野は鞄から大鉈を取り出した

 

与謝野晶子

さて、何回で根を上げるか根性比べといこうじゃないか!

与謝野は男に向かって鉈を振り下ろした!

鮮血が飛び散った

与謝野は確かに腕を切り落とし、 赤い血が流れるのを見た

然し…… 男の腕は直ぐに元通りになっていた

与謝野晶子

なっ……これは、妾と同じ治癒の異能!?

 

は、ははは!

 

私のことを捕まえておきながらそんな事にも気づいていなかったのか!?

 

そうだよ、これが私だ

 

砲弾でも毒でも銀の杭でも傷つかない不死身の化物!それが私だ!

 

そして……私の愛しきルネも

 

……ああ、キミには分からないか

 

此れでも欧州では名を馳せていたのだけれど……先の大戦からもう何年経っているか…

与謝野晶子

先の大戦……不死身の化物!?

与謝野晶子

ア、アンタ、まさか……

与謝野晶子

仏蘭西の…………サド侯爵

 

ふふ……ははははは!漸く私を知る者に出会えるとはな!

 

そうだよ、私こそがドナスイャン・アルフォンス・フランソワ・ド・サド……

 

……或いは流血侯爵

 

まぁ、今は唯の罪人だがね

フェル美

今日はここまで

フェル美

ルネの主のネタばらし回でした

フェル美

侯爵なので、実はブラちゃんより爵位としては上なのです

フェル美

それではまた次回!
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