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3月中旬

私達が三年間過ごしてきたこの桜ヶ丘中学校を卒業し、それと同時に

この学校は廃校となる。

廃校が決まったのは私達が一年の時で、次の年から一年生は入ってこなく、私達の学年は後輩がいなかった。

二年のときはあまり悲しくも無かったが、三年になると急に悲しくなった。

何故なら私達の学年はニ十人しかいないからだ。

一クラスしかないので、クラス対抗という概念が無かった。

今日は卒業式兼閉校式だ。

美紗

もう、卒業か……。

コノリ

美紗は卒業したらどうするの?

美紗

一応就職。

コノリ

じゃあ、別々だね。

コノリ

私は大学に行く。

美紗

そうか……。

美紗

ここは学校の目の前の桜並木。

私達が一年生のときはもっと沢山の人がいたのに今は0。誰もいない。

美紗

卒業式かぁ……。

コノリ

だねぇ……。

いくら人数が少なくても、私達はこの学校が大好きだ。

何か嬉しくも悲しくもない。

ただぽけーとしてる。

いつの間にか卒業式は終わっていた。

私達は、意味がないけど卒業記念品の皆の笑顔を書いた絵を教室に飾ってそろそろお開きにしようとしたときに、学級委員の山田さんが、

皆、黒板にメッセージとか書かない?

と言ってきたので、みんなでメッセージを書いた。

普段自称ツッパリと言っていた人達も案外心に響くメッセージを書いてくれた。

山田さんご満悦。

床にも落書きして、みんなそれぞれ好きなところに行くことにした。

私とコノリはバスケ部だったので部室を見に行った。

黒板に落書きして床に転がっていたボールを広い、ゴールにシュートさせた。

二人で笑いあった。

みんな教室に戻るときに、バスケのボールを持ち帰ろうと思い、担任に聞いたら

仕方がないなぁ……お前達は

と言って許可してくれた。

教室に帰ると、ピアノが得意な水野さんが電子ピアノの椅子に座り、何かを弾き始めた。

私達が、卒業式で歌った曲だ。

卒業式であんなに泣いたのに、また涙が溢れた。

曲が成り立たないくらい皆泣いた。

コイツ薄情な奴だ、と思ってた奴まで泣いていた。

すると教卓に担任がいた。

みんなで一斉に

ありがとうございました‼

と、挨拶。

皆いやいや校門まで来てまた挨拶して、桜並木を歩いた。

皆泣いていた。

その桜並木を三十になった私が歩いている。

廃校になった学校を違うことに再生するプロジェクトチームのリーダーになった。

私達が三年間いたこの学校を違う形でも良かったから残したかったからだ。

美紗

この桜並木は、昔と何ひとつ変わっていなかった。

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