1輪の彼岸花 最終話

葬式の時

珠理奈の顔は、あの時見た 微笑みのままだった

2時間後

家にて

拝啓 麗音くん

こんにちは麗音くん

君がこれをよんでいるということは

私、死んだんだね

悲しいな。いろいろしたかったことあったのに

一緒の高校に行って、一緒に帰ったり、買い食いしたり、

この手紙では書き足りないほど

まだたくさんあるんだ😊

でも、もうそれも叶いません

隣を歩くことでさえも 叶いません

あなたと、初めてあった日 覚えていますか？

同じ歳のお友達ができたことも

とてもうれしかったけど

それより嬉しかったのは

私が初めての恋が出来たからかな。

恥ずかしいですが、

手紙だから言いますね

一目惚れで、初恋でした。

君が、想いをつたえてくれたとき

ほんとに嬉しかった

ありがとう。

ありがとう。本当に。

そして私はあなたにひとつの彼岸花を 渡しましたね？

彼岸花は不吉なお話が沢山ありますが

私はね、この花好きなの

綺麗なのもいいんだけど、

ほんとに好きなのは

花言葉なんだ。

でも花言葉は最後に書くね！笑

私はね、あなたに会えて幸せでした。

私は、何回、何千回でも生まれ変わっても

あなたの隣に引っ越してきて、

あなたに心を奪われて

恋に落ちるでしょう

じゃあ

麗音くん

また、会いましょうね

また会える、その日まで 少しのお別れです

では、お元気で。

彼岸花の花言葉

また会える日を、楽しみに。