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放課後の教室。

ねっぴーがいつも通りのテンションで話しかけてくる。

ねっぴー

山本!なんか今日さ、駅のホームで鳩と見つめ合ったんよ。

ねっぴー

俺のこと好きなんかな?あいつ。

ダークネス山本

…そっか

ねっぴー

え、反応薄くね!?どしたん!?山本風邪!?

ダークネス山本

風邪じゃない。てか山本言うな

ねっぴー

いつもなら“バカかお前”って返してくれるじゃん!

ねっぴー

え、まさかホントに俺のこと、ウザくなったとか…?

ダークネス山本

…ちがう

ねっぴー

でも最近避けてない?気のせい?

ねっぴー

……ねぇ、もしかして俺、なんかした…っ?

ダークネス山本

してない。お前は、なにも悪くない

ねっぴー

…っ

ねっぴーの目が、ほんの一瞬だけ、不安げに揺れた。

普段あんだけうるさいのに、 こういうときだけ黙るの、ほんと反則だろ。

俺のせいで、ねっぴーがそんな顔してんの、ホント耐えらんない。

気づいたら、立ち上がってた。

今言わなきゃ、いつ言うんだと。

ねっぴーの腕をぐっと引いて、壁に寄せる。

ねっぴー

え、え!?どどどどうした!?え、俺なに!?怒られる!?何してんの!?

ダークネス山本

……ねっぴーってさ、ほんとバカだけど

ねっぴー

うん…?

ダークネス山本

……バカなのに、なんで俺の心ばっか、ぐちゃぐちゃにすんだよ…っ

ねっぴー

……え?

ダークネス山本

夢にまで出てくるくせに、目見て笑ってくるし、

ダークネス山本

好きって言った夢の中の声が、現実よりずっとハッキリしてて……。

ダークネス山本

もう俺、どうしたらいいかわかんないよ…っ

ねっぴーが、いつになく静かに息をのんだ。

そして___

ねっぴー

……ごめん。そんなん、夢に出るくらい、好きにさせた俺が悪いよな

ダークネス山本

…違う

ねっぴー

……え?

俺は、その顔をちゃんと見た。

教室でも、LINEでも、夢の中でもなく。

“今ここ”の、ねっぴーの目を。

ダークネス山本

悪いのは、こんなにお前のこと好きになっちまった俺だよ

そう言った瞬間、

ぐちゃぐちゃに渦巻いてた感情が、全部口から溢れたみたいだった。

距離なんて一瞬だった。

俺はねっぴーの首元に手を回して、ぐっと引き寄せて。

キスした。

大切な一歩を、奪うように。

どこにも逃げられないように。ぜんぶ伝わるように。

ねっぴーが目を開けたまま固まってて、でも、すぐに笑った。

ねっぴー

……ふふ。ついに山本が“奪う側”になったな

ダークネス山本

……うるさい。

ねっぴー

でも、めっちゃ嬉しい。ありがとう、山本

ダークネス山本

……別に。

ねっぴー

可愛いなー山本は。

ダークネス山本

だから、山本じゃなくて……

ねっぴー

――もとくん

そう呼ばれた瞬間、

俺の心は、完全に落ちていた。

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コメント

2

ユーザー

最高まじ尊すぎます😭😭😭 ねぴやま幸せENDでよかったです☺️ 口角が戻りません☺️

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