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りりしゅな
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澪
澪
放課後の図書室。
静寂を切り裂く私の声に、月島はページをめくる手を止めずに
蛍
と短く返した。
絶対嘘だ。
彼は今、恐竜の図鑑(それもかなり専門的なやつ)に夢中なんだから。
私は彼の隣で、わざとらしく大きなため息をついて見せた。
澪
蛍
澪
澪
私は彼の制服の袖をぐいぐいと引っ張る。
月島は
蛍
とようやく顔を上げた。
眼鏡の奥の瞳が、少しだけ呆れたように細められる。
この視線が欲しくて、私は今日も彼に絡みに行く。
蛍
澪
蛍
月島はフン、と鼻で笑うと、再び本に視線を戻した。
作戦失敗。
今日は手強いな。
私は少し拗ねて、彼の肩に頭を預けてスマホをいじり始めた。
沈黙が流れる。
しばらくして、私が本当に黙り込むと、今度は月島の方が落ち着かなくなった。
蛍
澪
嘘。
本当は彼の手を握りたいけど、拒否されるのが怖くて縮こまっているだけ。
視界の隅で月島が本を閉じるのが見えた。
蛍
澪
彼が不器用そうに空いた左手で、私の頭をポン、と叩いた、叩いたというよりは大きな手で包み込むような、彼なりの不器用な撫で方、これだから彼へのかまって攻撃はやめられないのだ。
高木 澪 (タカギ ミオ 高1
その「かまって」は想定内 ~𝐄𝐍𝐃~