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ボスキと主様

第48話 - 第48話飲み会はランデブー第5章

2024年09月20日

#悪魔執事と黒い猫

#ボスキ・アリーナス

aimer(エメ)

カフェ店内

ロノ

主様。本日のメニューはいかがなさいますか？

主

え？

ベリアン

ロノくんがお店の方とお話されて、特別に厨房をお借りして、主様へのお料理をお出しすることが可能になりましたので、主様、ご注文をお伺い致しますよ。

主

ベリアンも？

ベリアン

はい。主様。

バスティン

俺もいる。なんでも好きなものを注文してほしい。

主

えーと。何か軽めの軽食がいいんだけど...。

ロノ

かしこまりました!主様。

主

え、こんなアバウトでいいの？

ロノ

はい。主様の好みは、普段、料理を作るオレが1番わかっていますから。安心してお待ちください。すぐ作ってきますから。

ロノ

バスティン。

バスティン

あぁ。わかった。

そうして、厨房へ行く2人を主が見送るとベリアンが紅茶を入れる。

ベリアン

主様。本日の紅茶はウバでございます。こちらは香りも良く、フルーティーで甘酸っぱい、果実や花、ハーブなどが使用された、とてもスッキリとした味わいの紅茶になります。どうぞ、お料理をお待ちする間、お召し上がりください。

主

ありがとう。ベリアン。

主

う～ん。爽やかでスッキリしてるのに、甘い香りが、気持ちをホッとさせてくれるような味わいの紅茶だね。

ベリアン

はい。お気に召しましたか？主様。

主

うん!ありがとう。

ベリアン

いえいえ。主様の執事として、当然でございます。……あ。

主

ん？どうしたの？

ベリアン

いえ、この間のこともありましたから、このような事を言っては、主様がお気にされるかと思いまして…。

主

(ベリアン…気にしてくれたんだ…。私が、執事としてじゃなく、彼氏としてのベリアンを要求したから…。悪いことしちゃったな…。)

主

大丈夫だよ。わかってるから。

と微笑む主にホッとしたようにベリアンも微笑む。

ベリアン

ありがとうございます。主様。

主

ところで、みんなは、大丈夫かな？

ベリアン

ええ。問題ないかと思いますよ？
それに、執事8人と主様でお入りになるには、お店の方にもご迷惑をおかけしてしまいますからね。

主

確かにね。今は、何してるんだろう？

ベリアン

主様と同じようにお近くでお食事をとられていると思いますよ。

主

そっか。ベリアンたちも後で食事を？

ベリアン

はい。私たちは、この後、2階のみなさんとラムリくんが主様といらっしゃる時に、お食事をしますから、何も問題はございませんよ。ですから、遠慮せずにお食事をお召し上がりくださいね。

主

そっか。わかった。

暫くすると

ロノ

主様。お待たせしました!
こちら、梅ジャムのカナッペです。
軽めが良いとのことでしたので、疲労回復と食欲増進をさせてくれる軽食とさせていただきました。お召し上がりください。

主

ありがとう。

パクッ

主

う～ん。チーズとヨーグルトのさっぱりさに、梅の酸味が絶妙な味わいで、クラッカーの香ばしい食感も楽しめて、食欲湧いてきた。すごくおいしい!

ロノ

それは、良かったです!

バスティン

あぁ。俺も一緒に作ったから、主様がおいしいと喜んでくれるのは嬉しい。

主

うん!おいしいよ!ロノもバスティンもありがとう!

ロノ

へへっ。

バスティン

フッ。

ベリアン

良かったですね。ロノくん、バスティンくん。

ロノ

はい。ベリアンさん。

バスティン

あぁ。ベリアンさん。

こうして、温かな時間を過ごす主と1階の執事たちとは反対に2階の執事たちとラムリはというと…。

食事処

ボスキ

はぁ...…。

フェネス

気にしすぎだよ。ボスキ。

ラムリ

なんか、ごめんね。ボスもまさか、主様にネックレスを贈っているとは思わなくて…。だから、あの時、主様は暗い顔をしていたんだね。主様の機嫌を損ねちゃうなんて…。ボク、最低だ。

アモン

ラムリのせいじゃないっすよ。

ハウレス

あぁ。俺も見ていたが、ボスキの言い方が悪い。

みんなは、あまりに元気のないボスキと不機嫌そうにしていた主を見て、ボスキから話を聞いていた。もちろん、ラムリにはみんなが主と付き合っていることは話さずに。

ボスキ

ちっ。わかってるよ。んなこと、ハウレスに言われなくてもな。

フェネス

ねぇ、ボスキ。ちゃんと主様に伝えたら？誤解だって。実際、そうなんだし。

アモン

俺もそう思うっす。主様は、何より人からの贈り物を大切にされるお方っすよ？なのに、あんなぶっきらぼうに外せばいいなんて言われたら、主様だって、ボスキさんからの贈り物を大事にしていたのに、その程度の気持ちの物なんだと悲しくなるに決まってるじゃないっすか。

ボスキ

あぁ。そうだよな。だが、あの時、主様が俺の贈り物のせいで、ラムリからの贈り物を付けるのを躊躇しているように見えたから、気にしなくてもいいって意味で外せばいいなんて言っちまったんだよ。

ラムリ

ボスの気持ち、そのまま、伝えたらきっと伝わると思うよ？

フェネス

そうだよ。だから、もう気にせず、ご飯食べよ？

ボスキ

いらねぇ。食欲ねぇ。

ハウレス

子供みたいなことを言うな。いざと言う時、力が出なくて主様を守れなかったらどうする!

ボスキ

ちっ。ハウレスよりは力はある。問題ねぇ。

ハウレス

なに？！なら、勝負するか？

ボスキ

はっ。受けて立つぜ。

フェネス

もう、2人とも落ち着いて!ここは、ご飯を食べるところなんだから!

アモン

そうっすよ。周りの視線痛いっすから。普通にごはん食べましょうっす。

ラムリ

はぁ...…。
ボク、主様に嫌われたかな？

フェネス

えぇ？この状況でラムリはそっち？!

ラムリ

当たり前でしょ？眼鏡くんだって、もし、主様に嫌われたらって考えてみてよ。

フェネス

まぁ、うん。確かに辛いかも。

ラムリ

でしょう？だから、ボク、主様に嫌われないように頑張ってたのにさ...。嫌われることしちゃったかなって思ったら…うっうぅ…。

アモン

ちょっとラムリ!もう、収集つかないんすけど、どうするんすか？これ!

とにかく、みんなバラバラな意見で収集がつかなくなっていた。その後、店員に静かにするよう注意を受け、みんなは静かにごはんを食べると外へ出た。

そして、主と1階の執事は、みんなと再び合流した後、1階の執事は食事へ行き、主と2階の執事とラムリは街の散策をしていた。

ラムリ

主様～!!さっきはごめんなさい!

主

え？何のこと？

ラムリ

ボク、知らなくて、ネックレスなんか贈り物にしたから、主様の機嫌を損ねちゃったりしたことです!

ハウレス

？！

アモン

？！

フェネス

？！

ボスキ

…………。

主

あ、気にしてないよ。ラムリの気持ちは嬉しかったもの。誰かさんは別になんとも思ってなかったみたいだし。気にしないで。

ボスキ

俺は!

主

何？

フェネス

まぁまぁ。とりあえず、主様は次はどちらに行かれたいですか？

主

うーん。本屋さんかな。いいかな？

フェネス

はい。では、今回は本のことなので俺が一緒にいきますね。主様。

有無を言わせないやりとりに誰も反論しなかった。そして、フェネスと主が本屋行くのを見送った残りのメンバーは少し気まずい空気の中、口を開く。

ボスキ

はぁ…………。

アモン

早めに謝らないと収集、本当にきかなくなるっすよ？

ハウレス

あぁ。俺も先程の主様の怒りようをみて、そう感じた。ボスキ。悪いことは言わないから、謝った方がいい。主様に。

ラムリ

良かったぁ～。ボク、主様に嫌われてなかったよ～。ボスも早く謝った方がいいんじゃない？

誰のせいで謝りずらくなったのかという表情をしながら、みんなはラムリを見るが、ラムリはお構い無しに、次に主と出かける場所を考えていた。

主

そういえば、はじめてのデートの時も本屋さん行ったよねぇ～。

フェネス

そうですね。あの時は、緊張しちゃって、なかなか告白できなくて////

主

ふふっ。

フェネス

あ、主様？///

主

でも、ちゃんと気持ちを夜に伝えてくれたよね///
嬉しかった///

フェネス

〇〇さん……。

主

フェネス………。

本棚と本棚の間で見つめ合う2人…。キスをしそうな雰囲気の中。

本屋の店主

コホンッ////

ビクッ

2人は、驚き、それぞれ反対の棚の本をとる。それを見た。店主は、よし。と言わんばかりに立ち去った。

主

び、びっくりしたぁ…。

フェネス

俺もです。まだ心臓バクバクしてます///

主

ふふっ。

フェネス

ふふっ。

そして、2人はそれぞれ本を選ぶ。

主

私これにする。フェネスは？

フェネス

俺は、これにします。１回、主様の本をかしていただけますか？

主

あ、うん。はい。

フェネス

ありがとうございます。では、行きましょう。

主

え？

フェネス

俺からの贈り物にさせてください。

主

う、うん////ありがとう。

フェネス

いえ///

そして、フェネスの耳元に主は近づき囁く。

主

ありがとう。大好きだよ///

フェネス

////////

フェネスは、顔を真っ赤にしながら、会計へ主と行き、会計を済ますと主に本を渡す。

フェネス

こちらをどうぞ、お受け取りください。主様。

主

ありがとう!大事にするね///

フェネス

はい////それと……。

というとフェネスも主の耳元で囁く。

フェネス

俺もです////

主

///////

なんの事かすぐにわかった主は顔を真っ赤にしてフェネスと本屋を後にした。

2人が戻ってくると

ラムリ

主様～!おかえりなさい!

主

ただいま。ラムリ。

アモン

主様、本屋さんでは、いい本見つけられたっすか？

主

うん!フェネスに買ってもらっちゃった。

アモン

良かったっすねぇ～。

主

うん!ね!フェネス!

フェネス

う、うん////主様が気に入ってくれたなら良かったよ。

主

うん///ずっと大事にするね///

フェネス

はい///ありがとうございます。主様。

ハウレス

おい、ボスキ。言うことあるだろ？

ボスキ

ちっ。わかってる。

ボスキ

主様。

主

………何？

ボスキ

…………。

主

…………。

アモン

俺たち、ちょっと別なところ見てくるっす!ボスキさん、主様をお願いしますっす。ほら、行きますよっと。

とラムリの背中を押すアモン。

ラムリ

え～。ボク、主様といたいんだけど～。ローズくんだけ行きなよ～。

ハウレス

ほら、行くぞ。ラムリ。

ラムリ

え～。ハウさんまで～？

フェネス

うん。ラムリの好きそうなカエルがあっちにいるかもしれないよ？

ラムリ

本当？！眼鏡くん!
なら、捕まえて主様に見せようっと!

そして、ラムリが走り出すのを3人は追いかけていき、主とボスキだけが、その場に残る。

主

それで？

ボスキ

悪かった。

主

何が？

ボスキ

外せばいいなんて言って…。

主

なんで、それに怒ってるかわかってて、謝ってるんだよね？

ボスキ

あぁ。俺からの贈り物だったからだろ？

主

そうだよ!!はじめて、ボスキと付き合ってデートした時にもらった大切な宝物だったのに…!なのにあんな言い方して!!
あんな言われ方して悲しかった…。ボスキにとっては、その程度の贈り物でしかなかったんだって…。

ボスキ

わりぃ。俺の伝え方が悪かった。ラムリに俺らの関係を悟られないよう、かつ、〇〇が俺からもらった物を躊躇せず外してラムリの贈り物を付けられるようにするにはあぁ言うしかないと思った。
あの時、〇〇は俺からもらった物を外すことを気にしていたから、気にしなくていいって言ってやりたかっただけだ。好きな女が困ってまで付けるものじゃないって…。言いたかっただけだ。誤解させるような言い方して、悪かった。

主

そ…そうだったんだ。
でも、ボスキからの贈り物のネックレスつけてても、何も言わなかったよね？

ボスキ

？

主

ほら、今日付けてきたんだ？とか、付けてくれてるんだ。とか…////自分で言ってて恥ずかしいんだけど…////

ボスキ

付けてるなとは、思ったがわざわざ言う必要もないかと思った。言った方が良かったのか？

主

///////

ボスキ

そうか///わりぃ。そうゆうの疎くてな。今度からは言うようにするから、許してくれ。