テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
唯
そう言うと私はオフィスを出た
私の家は鬼の家
鬼の家はいっぱい 種類が別れているけど その中でもとりわけ珍しい鬼
影月の家
そう言われていて 夜は本当の姿になって お寺をまもっている
働くのは 食べないと生きていけないから
ただ、それだけ
唯
深呼吸をしたら 体が軽くなって鬼となる
鬼となった姿は 人間には見えない
でもそれが 偶に孤独を感じさせる要因でもある
私はこの寺に お参りに来る人が少なくなってから 働き始めた
空気のように私の存在は 誰にも見えない
だから、仕事をして 鬼となってから始めて喋った
人と会話した
私にはまだ 人の心という物は無い
いや
無くした
それが正解だと思う
鬼になると、鏡にも見捨てられる
写真にも、反射する物全てに
だから、鬼に姿というものは無い
正しく言い直すと
人から『鬼』と言われているだけで 鬼では無い
何でもない存在だ
そんな私の心を取り戻して
家族を築く 現代ファンタジーハートフル長編小説