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俺と…委員長と…

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俺と…委員長と…

8 - 俺と…委員長と…8

♥

110

2019年11月06日

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カナタ

さて

カナタ

午後は遊ぶ!

ヒカル

そうだね

ヒカル

どこいくの?

カナタ

あのさ…

カナタ

ヒカルのその服は

ヒカル

お母さんが買ってくるやつを着てる

カナタ

ヒカル

えっ
変かな…

カナタ

正直微妙……

ヒカル

そっ
そうかな

ヒカル

ぼくファッションはちょっとよくわからなくて…

カナタ

たぶんお母さんはそこまで悪い選び方してないんだろうけど

カナタ

合わせ方がよくない!

ヒカル

えぇ~っ

ヒカル

そうだったの!?

カナタ

うん
まじ

ヒカル

お母さんごめんなさい~

カナタ

俺が良くなるように教えるよ

カナタ

ヒカルはかゎ…
カッコイイ顔立ちとかスタイル
なのに

カナタ

そのネガティブ感と髪型が殺してる!

ヒカル

うぇ~ん

カナタ

とりま
着回しできる服と
ヘアワックス買う

ヒカル

う、うん
カナタくんに任せるよ

カナタ

んー
そうだなー

カナタ

このセミロングの上着

ヒカル

これ?
長くない?

カナタ

全然長くないけど…

ヒカル

ごっごめん

カナタ

これ羽織って、そのシャツのボタン

カナタ

ギッチリ留めてるから
3つ外して!

ヒカル

えぇっ!?

カナタ

え?

ヒカル

わっ
わかったよ…

カナタ

よしよし

カナタ

あとはいてるデニムの丈が真冬みたいだからまくって

カナタ

ベルト…してないのか…

カナタ

そうだな…これだな…

ヒカル

はっはい!
カナタ先生!

カナタ

靴下は…これ…
学校用?

ヒカル

え?靴下ってわけるの?

カナタ

……………

カナタ

分けます!

ヒカル

そっそうだったんだ…

カナタ

じゃあこれね…

ヒカル

すっごい短いね…

カナタ

ヒカルくん
マワリヲ
ミテミナサイ

ヒカル

えっと

ヒカル

キョロキョロ

ヒカル

!!

ヒカル

カナタくん!カナリの割合で短いよ!
あんな小さい子まで!

カナタ

普通です

ヒカル

確かに言われてみれば………

他人のファッションより 勉強に熱心になりすぎたのか

それとも同年代のオシャレに 興味がなかったのか

カナタ

とりあえずこれ羽織ってみて

ヒカル

うん!

ヒカル

えっと…ボタン外して…と

鎖骨 いただきました

カナタ

裾は俺がやってあげるよ

下心込みで

ヒカル

ありがと

カナタ

おぉ!

カナタ

いいね!

カナタ

鏡みてみなよ

ヒカル

うわぁ~

ヒカル

凄いね!
あそこにあったマネキンみたいだよ!

ヒカル

何となくオシャレ
楽しいかも!

カナタ

そうかそうかぁ
よかった

はしゃぐ姿かわいい

ヒカル

じゃあまた脱ぐね

カナタ

あ、うん

ぬ…がしたい… 手伝ってあげるとは いえん!

カナタ

ぬぅぅ…

ヒカル

どうしたの?

カナタ

なっ
なんでもっ

ヒカル

なんかいつもと違うから
首元スースーするぅ

カナタ

ちょい肌見せが良いんだよ
靴下も後で履き替えたら
バランスよくなるし

カナタ

今革靴だけど
スニーカーにすれば
カジュアルで軽い感じになるし

ヒカル

そうなんだぁ
勉強になるよ

カナタ

うんうん

お買い物楽しいです

カナタ

んーと
あとは
髪の毛だな

ヒカル

そんなにぼく
変かな?

カナタ

その七三は
合わない…

ヒカル

カナタくんが言うならきっと
そうなんだね💦

カナタ

えっと…
なんだろう…

カナタ

すっげぇ癖

ヒカル

あっ
お母さんが買ってくれたやつで
整えてるんだけど

カナタ

七三にしすぎて癖になってるのか!?

ヒカル

そ、そうなのかな…

カナタ

じゃあ
プロに頼むか…

カナタ

俺行きつけのとこ

ヒカル

お任せするよ

いつも行く美容院にきた

カナタ

こんにちは~

ハルカ

いらっしゃ~い

カナタ

今からいけます?

ハルカ

いいよ~
あいてるよ~ん

カナタ

お願いします

カナタ

ちなみに
友達をやって欲しい

ハルカ

あら

ヒカル

おっ
お願いします

ハルカ

オッケー
オッケー
全然いけるぅ~

ここのオーナーハルカさん めたくそイケメンなんだけど

ちょいちょい オネエが入る

ハルカ

じゃあ…
とりあえずその
キッチリ七三
流しちゃうかな

ハルカ

こちらへどうぞ~

ヒカル

はいっ

ハルカ

椅子下がるからねぇ

ハルカ

苦しかったら言ってねぇ~

ヒカル

はい

カナタ

ハルカさん

横で見てていいっすか?

ハルカ

いいよ~

カナタ

あざっす

ハルカ

お名前は?

ヒカル

ぼっ
ぼく…

ヒカル

田上 光流といいます

カナタ

急に硬い……

ハルカ

初対面だから
緊張してるのかな?

ヒカル

はっはい…
すいません…

ハルカ

いいよ~
じゃあ洗ってくねぇ

ハルカさんが ヒカルの髪の毛を洗い始めた

超 代わってやりたい

羨ましい特権

ハルカ

ねぇねぇ
カナタくん

ハルカさんがこそっと話し掛けてきた

カナタ

ん?

ハルカ

好きでしょ

カナタ

なっ
なにがっすか!?

ハルカ

うふふ
わかるよ~

ハルカ

目がそう言ってる~

カナタ

にゃ
にゃにぉおっ!

ハルカ

ヒカルくん湯加減どうですか?

ヒカル

ちょ
丁度いいです

ハルカ

ふふん
オッケー

カナタ

ちょっ
ハルカさん
話逸らした!

ハルカ

え~だってぇ
わかるし(笑)

カナタ

そっすね…
百戦錬磨のハルカさん
ですもんね…

この人は超モテる ちょいちょいオネエが出ても

ハルカ

ヒカルくん
ちょっと肩凝ってるねぇ

ヒカル

えっ
わかるんですか?

人の扱いが凄く上手い

ハルカ

そりゃ~
わかるよん
頭皮は嘘つかない!

ヒカル

そっ
そうなんですね

だから男であろうが女であろうが この人を好きになってしまう

ハルカ

あ~
けがれてない
この髪

こんな接客だけど 相談事は乗ってくれるし

ハルカ

やっぱりいいねぇ~

口は超かたい

ハルカ

新しいお客様の
髪の毛洗うの好きなの~

ちょ…

ハルカ

まさかカナタくんが
人を連れてくるなんてねぇ

俺の回想に…

ハルカ

しかもこんなかわいい
お客様

ヒカル

かっ
かわいい…?

入ってくるなよ…

ハルカ

ん?どうした?
カナタくん

カナタ

ぶぅ

ハルカ

わかってるってぇ~

ハルカ

はい!
洗髪おわりぃ~
ではあちらへどうぞ~

ヒカル

はい

あざやかで手際がよくて…

なんか色々羨ましい

ハルカ

さてと…
ご希望はある?

ヒカル

いっいえ…
特に

カナタ

ハルカさん
ヒカルは自分のよさが
わかってないんで

カナタ

最大限引き出しちゃって
下さい!

ハルカ

あ~はいはい
オッケー
オッケー

ハルカ

俺好みにすれば
いいのね~

ハルカ

了解
了解っと~

カナタ

ん?え?(笑)

ヒカル

えっ?

ヒカル

だっ
大丈夫…
ですよね…

カナタ

腕は間違いない!

カナタ

ただちょっと
クセ多め?(笑)

ハルカ

クセじゃないぞぉ
個性だぞ~
フフン♪

ハルカ

じゃあカナタくんは
あっちで待っててねぇ~

そしてハルカさんは 軽快なハサミの音とともに ヒカルの髪を切った

ハルカ

チョキチョキ
二人はどう言う関係?

ヒカル

どういう…
うんと…

ヒカル

クラス違うんですが
委員会が一緒で

ヒカル

僕は委員長してて
カナタくんが副委員長
してくれてます

ハルカ

へぇ~
それだけ?

カナタ

あえっ…

ハルカさんが不敵な笑みで こっちに目線を配った

ヒカル

カナタくんは
僕みたいなダメな奴でも
優しくしてくれる

ヒカル

と言うか…
自然と接してくれる
と言うか…

ハルカ

へぇ~
カナタくんはちょっと
おっちょこちょいなところ

ハルカ

ちょっと…もっと…
ん~(笑)

カナタ

ハルカさん~
頼みますよ~

ハルカ

まぁ素直な良い子
よね~

んもう! からかわれてる!

ヒカル

それで…
今日初めて

ヒカル

特に高校では
初めて人と…

ヒカル

出掛けた感じで…

ハルカ

まぁ
ヒカルくん
人生を
ちょっと人より
損してきた感じね~

ヒカル

損してたって言う
気はしてなかったんですが

ヒカル

なんかみんなのこと
羨ましい気持ちは
多少ありました

羨ましい…

まさか自分が他人を 羨ましかった

そんなこと思ったつもりは なかったが

自然と口に出たとき初めて気付いた

ハルカ

あのさ
ヒカルくん

ヒカル

はい

ハルカ

カナタくんに聞こえない
距離だから言うけど

ハルカ

あの子はきみのこと
好きだよ

ヒカル

え?

ハルカ

だってさ
どうでも良い相手なら
遊ばないじゃない?

ヒカル

そうですけど…

ハルカ

あなたは人付き合い苦手なのは
よくわかる

ハルカ

たぶんカナタくんもそれを
わかってる

ヒカル

はい

ハルカ

好きだけど
相手にどこまでしてあげるか?
その好きレベルで

ハルカ

ちがうよねぇ~
接し方とかさぁ~

ヒカル

好き…
レベル…?

ハルカ

ヒカルくんは誰かのこと
好きになったこと
ある?

ヒカル

それはどう言う…

ハルカ

気になる女の子がいるな~
とか

ハルカ

あの子可愛いな~
とか

ハルカ

話してて楽しい
とか

ハルカ

気持ちがプラスになるような

ヒカル

たぶん
ゼロでは無いと思いますけど

ヒカル

経験って言われると
イマイチ
ピンと来ないです…

ハルカ

簡単に言えば
心を動かされるような
気持ちになるって言うか
…な?

ヒカル

気持ちが…
動かされる…

ぼくは 横目でカナタくんをみた

ヒカル

カナタくんは…

ヒカル

カナタくんは
僕を…

ハルカ

うん

ヒカル

避けない人です
そして

ヒカル

一緒にいると
温かい気持ちになるというか…

ハルカ

そう言うのを

ハルカ

心が動かされたって
いうのよ~

ヒカル

そう…なんですね…

チラチラこっちを見ながら スマホを弄ってる 彼を…

ぼくはどう言う気持ちなのか 改めて考えた

ヒカル

いつも
笑顔で

ヒカル

たまに真剣な顔をして…

ヒカル

でも今までの人とは違って

ヒカル

ちゃんと見ててくれます…

ハルカ

そっか

ハルカ

彼はね
真っ直ぐな子だよ

ハルカ

不器用だけど

ヒカル

なんで
僕とこんなに
仲良くしてくれるんですか

ハルカ

好きだから

ヒカル

好き…

ぼくは 自分のことを 好きになってくれる人が

居るとは思ってなかった

ヒカル

本当に…
ですか?

ハルカ

嘘は

ハルカ

い わ な い
わょ~

本人には聞きづらい

でも カナタくんのことを よく知ってるであろう

このハルカさんは たぶん 嘘は言ってない

ハルカ

よ~し
あとは
スタイリングのみ~

ヒカル

はい

ハルカさんに やって貰ってるとき

凄く気持ちがよかった

ヒカル

ぼくは人に自分のことを
あまり言わないんですが

ヒカル

今日こんなに話せたのは
初めてかも知れない

ハルカ

そうだね~
ヒカルくんは
カナタくんに興味がある

ハルカ

だから
付き合いのある俺と話して

ハルカ

間接的にもっと知りたいとか
理解したいとか

ハルカ

そういう欲求が
でてるんじゃないかな?

ヒカル

そう…なんですかね…

ハルカ

考えてもわからないのは
潜在意識が働いてるからだよ

ハルカ

自分の本能が
そうさせてる

ヒカル

はい…

人に言われて 確かにそうかもしれないと

ぼくは気付かないうちに カナタくんを もっと知りたいと

無意識に行動していたことに やっと気付いた

ハルカ

出来たよ~
カナタく~ん

カナタ

あっ!
はい!

ヒカル

ヒカル

ぼっ
ぼく…

カナタ

うお!
やば!

カナタ

かっけぇ…

ハルカ

フフン
どうよ?
俺の腕!

ハルカさん 鬼ふんぞり返ってた

そして仕上がったヒカルは

おれより

極めて

イケメンになった

ハルカ

ヒカルくん!

ヒカル

はっ!
はいっ!

ハルカ

どう?

ヒカル

ぼく…
なんか…

ヒカル

会長みたい…

確かに…急に… イケメン度が 上がった

ハルカ

会長?(笑)

カナタ

かっ
会長ってのは

カナタ

俺らの生徒会長で
めちゃくそイケメンなんす…

ハルカ

へぇ~
みてみたぁ~い~

カナタ

いやいやいやいや

ヒカル

見た目が髪の毛だけで
こんなにかわるんですね…

ハルカ

あったりまぇ~

カナタ

はぁ~
うらやま…

ヒカル

僕…大丈夫かな…

カナタ

自信がないのはしょうがないけど

カナタ

少しは自分を認めてあげても
良いと思う

ハルカ

うん!
カナタくん
いいこというぅ~

ヒカル

うん…
努力するよ…

ハルカ

ただね
環境が変わるかもしれないね

ヒカル

え?

カナタ

それマジ心配

カナタ

100%変わる

カナタ

じゃあハルカさん
ありがとうございました!

ハルカ

はいよ~
またきてね~

ヒカル

お世話になりました

ヒカルは深々と お辞儀をした

俺らは店をあとにした

俺と…委員長と…

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