Caravan ー王子とギルド長ー　🍌⛄️

ベリンゲイー街中ー

🌩⚡️🌩⚡️🌩⚡️

俺は、大雨の中を早足で歩いた

MEN男爵の家

動いたら起きてしまうかも...と 思うと1ミリも動けずにいた

コンコン

どうしようかと悩んでいた時 ドアがノックされる音がした

すやすやと眠るおらふくんを 見て一瞬悩む

だけど、いつまでもこうして居る 訳にもいかない

寝ぼけているおらふくんを ソファに残して玄関へと向かう

ガチャ

　行かないで、とは口が裂けても 言えない

パタン、と扉が閉まって2人の姿は見えなくなった

俺たちは土砂降りの雨の中 帰路を急いでいた

急に悲鳴をあげたおらふくんを 見ると足を気にしている

⚡☔⚡

落ち着いていた雷が再び鳴り出す

ぼちゃんっ！

オオカミの悲鳴に気づいた時には すでに遅い

足を滑らせたのか荒れる川の中に 落ちてしまった

濁流の中をどんどん流されていく

反射的に川に飛び込もうとする おらふくんを抑える

バシャンッ

　普段なら膝下までしかない川の水位は 大雨のせいで足が付かない高さに 上がっている

泳げない訳ではないけど 服に水が染み込んで溺れそうになる

水の中でもがいていた僕は 全く"苦しくない"事に気づく

水中でも普通に呼吸が出来ることに 気づき少し心に余裕ができる

とはいえ流されている事に変わりは ないのだが。

どうしようか 思考を巡らせているとーーー

水の中から空中に持ち上げられる 感覚

ぼんさんが魔法で持ち上げてくれた らしい

後を追ってきたおんりーが 駆け寄ってきた

( *¯ ꒳¯*)⊃━☆ﾏﾎｳ〜・ﾟ*.+・ﾟ*.+・ﾟ*.

おらふくんの部屋

いつまで居るんですか、という 言葉は飲み込んだ

今回はぼんさんが居なければ おらふくんを助けられなかった

こてん、とおらふくんが首を傾げる

そう言われおらふくんの足の裏を見てみると、何かが光に反射した

鱗を引っ張ったおらふくんが 小さく呟いた

顔が若干引き攣っている

目配せするとぼんさんは頷いた

納得はしてくれたみたいだけど まだ不満気な顔をしている

申し訳ないと思いながらも おやすみを告げて部屋を出た

なでなで

コツン

　何かが落ちた音に足元を見る

白い何かを拾い上げる

丸くて、小さくて...これは真珠？

『人魚姫病』