芽圭さんと約束の日
その日は朝から土砂降りの雨が降っていた
叶
お願いします!
芽圭
どうぞ〜
叶
あ、あの傘でシート濡れちゃいますけど
芽圭
いいよ!はよ乗れ!
芽圭
今日はここに車止めるわ!
そう言って少し遠くの
空き地の駐車場に車を停めた。
芽圭
で!例の件どうなった?
芽圭
また変化なしか?
叶
いや変化ありました。
芽圭
お!?告白したか?
叶
いや。
叶
どうしてあんな事したのかを聞きました。
芽圭
そしたら。
叶
そしたら…
叶
…。
叶
涙
叶
涙
叶
ノリっていうかなんていうか
叶
勘違いさせてごめん
叶
って言われました
芽圭
は????
芽圭
好きじゃなかったって事だろ?
芽圭
ほら、だから言っただろ?
叶
でも……(涙
叶
うううう…(涙
叶
悔しい。悔しくて。
叶
でも自分がバカすぎて
叶
うううううう……(涙
芽圭
…。…。
ギュッ
芽圭さんが叶を抱きしめる
芽圭
今だけだぞ
芽圭
たくさん泣いていいの
芽圭
俺はお前が泣いてる姿は見たくない。俺はお前を泣かせたりしない。
叶
うううう…(涙
車内には私の泣き声と
外からの雨音が響く
芽圭
1つ。
芽圭
そいつを忘れさせてあげる方法
芽圭
教えてあげるよ。
芽圭
教えてほしい?
叶
うん。
芽圭さんは私の涙を拭き
優しい目で見つめて
叶にキスをした。